かわさき新聞

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武蔵小杉の住みやすい街ランキングは本当か

   

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住みたい街ランキングで毎年上位

住宅情報サイトなどがおこなう調査で川崎市の武蔵小杉エリアはトップ5に名を連ね、この10年で住みたい街のひとつとして代表されるようになった。かつては工場や社宅が多く、商業施設があまりないこともあって武蔵小杉は決して人気がある街ではなかった。むしろ隣接する元住吉のほうが商店街が大きく、家賃も安いことから人気だった。

東急東横線が連続立体化、目黒線との複々線化となり元住吉終電が、武蔵小杉終電に変わったあたりから、周辺地域に超高層マンションが相次ぎ立ち始めて行く。JRも横須賀線の武蔵小杉駅ができ、湘南や千葉、埼玉、成田空港までのアクセスが一気に便利になる。さらに目黒線が地下鉄南北線や三田線と相互乗り入れしたことで30分〜1時間以内で東京駅にもアクセス可能となった。

JR武蔵小杉駅の問題

人口が急増したことで武蔵小杉駅の混雑が目立つようになって来た。朝の横須賀線の武蔵小杉駅は改札から入りきれない長蛇の列が駅前の商業施設まで続く。南武線の武蔵小杉駅ではせまいホームに待機列と横須賀線方面に数む人たちで混雑し、あわや線路の転落しかける場面もある。人口が増えても駅のインフラが追いついてない状況だ。

グランツリー武蔵小杉が開店し商業地図が変化

セブンアンドワイ系列の大型商業施設グランツリー武蔵小杉が、工場跡地に進出。同じくして武蔵小杉駅前に東急スクエア、ららテラスも出店したことで商業施設が集まるエリアになった。午前中からバギーを押して買い物に武蔵小杉にくる主婦たちが武蔵小杉駅からグランツリーまでの歩道を列をなして歩く様が毎日続く。週末には大田区、世田谷区、横浜市からも買い物客が来て、数年前には想像できない光景が武蔵小杉の街を一変させた。一方で高級志向で揃えたテナントは不振で相次ぎ撤退し、開業1〜2年でテナントが何店舗か変わって来ている。

メディアに作られた武蔵小杉というブランド

むかしから武蔵小杉周辺に住んでる住民からすると、武蔵小杉が豊洲や湾岸エリアのような、おしゃれでハイソな街というブランドイメージが作られていることに違和感を感じる。アクセスの便利さをうたい高額なマンションが売れて行く。超高層マンションのモデルルームでは、武蔵小杉エリアの魅了を伝えるイメージ映像が放映され、知らない間に憧れの街というイメージができていた。

人口増加の一方で、消えた地下鉄計画

川崎市の人口が150万人を超え、増加する一方で計画されていた川崎市営地下鉄計画が事実上の凍結となった。川崎市は東京都内勤務のベッドタウンとして栄えて来た歴史があり、都心へのアクセスニーズが大きいが、川崎市内を縦断するニーズがあまりない。京急、東急、小田急、京王と横断する私鉄沿線にそれぞれの文化生活圏が形成され、それを縦断するのは異文化をまたぐような感じだ。

住みやすい街から、住みにくい街に

武蔵小杉は確かにかアクセスは便利で、近くには多摩川がある。東京都内はもちろん、横浜にも近い。また週末には等々力陸上競技場で川崎フロンターレの試合があり、全国から各クラブサポーターたちも訪れ、試合後には宴も行われている。

住みたい街という定義は通勤の便利さや買い物の便利さかもしれない。住みやすい街は子育てや、地域住民同士とのコミュニケーションなど生活に密接することかもしれない。しかしそれは一定数のキャパシティがあるとすれば、どこか一定ラインを越えると住みにくい街になっていくのかもしれない。

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