中学校3年生の卒業式、みんなと離れる寂しさを感じながら卒業証書授与式を眺めていた時に私は一目ぼれをしました。
隣のクラスのAくんです。
名前を呼ばれ壇上で卒業証書を受け取った彼が生徒のほうを向いたとき、
私は初めてA君の顔をしっかりとみました。切れ長の瞳にでスラっとした体型、
どこか落ち着いている雰囲気は私の好みそのものでした。
式が終わってから高校入学までの期間にAくんと同じクラスの友人に協力してもらい、
連絡先を手に入れお互いに自己紹介から連絡が始まりました。
とはいえ別々の高校に進んだこともありなかなか親密度が上がることがありませんでした。
時間をかけて仲良くなるよりも早く付き合いたいと思ってしまった私は、勢いそのままメールで告白をしました。
当たり前ですが、知り合ったばかりだから急には無理と断られてしまい一回目の告白は失敗に終わります。
しかし、一生のうちにこんなに顔がタイプの人には出会えないと思いすぐにリベンジを決意します。
Aくんはとにかく私の好みど真ん中の容姿だったのです。
一回目の告白から3か月後、私から「友達から始めたい」と連絡をしてAくんとのやり取りが復活し、
週に数回メールをする仲に発展しました。
それから半年後、ある程度やり取りも続くようになり、
Aくんに彼女がいないことも確認ができたのでリベンジのため公園に呼び出しました。
そこで初めて私はAくんと直接話をすることができました。
予想していたよりも少し高めで落ち着いた話し方をする彼の姿に、
私はドキドキしっぱなしで結局直接思いを伝えることはできず、
後日メールで2回目の告白をしましたが返信は友達でいたいという内容でした。
直接会って思いが募った分、2回目の告白が失敗したのはかなり心に来ました。
これ以上連絡してしまうとAくんに嫌われかねないと思い、私からの連絡を控えました。
しかし連絡をしなくなってから3か月ほどたったある日、
いきなりAくんから「また会いたい」と連絡がきたのです。フッておいてなんなんだと少し腹が立ちましたが、
なんだかんだでAくんへの思いを断ち切れなかった私はまた前回と同じ公園で会いました。
実際に会って話をしてみるとやはりAくんは魅力的で、日常の何気ない話をしているだけでもすごく楽しい時間を過ごせました。
やっぱり好きだなぁと何の気なしに会話の中で呟いたときAくんが「俺も」と返してくれたのです。
3回目の告白を思いがけずしてしまったこと、それにA君が応じてくれたこと、いきなりの展開に自分自身驚いていると、
私からの連絡がなくなって3か月間、寂しさとフッてしまった後悔を感じており
今日は告白するつもりで誘ったんだと照れながらAくんは話してくれました。
結局Aくんとは2年ほどで別れてしまいましたが、今まで付き合った中で一番思い出深く、私自身想いが強い恋愛でした。