ハーフのイケメン先輩

これは私(空)が高校2年生の時の話です。

当時私には気になる先輩(鈴木先輩)がいました。
ハーフで背が高くてイケメンで目立つグループにいて私は声をかける勇気はなく、
いつも遠くから見ているだけでした。

先輩が気になっているとはいえ告白なんて1ミリも考えてもいなかったので
たまたま告白してくれた同級生と付き合っていました。

その日は彼氏と放課後、学校の最寄駅近くのカラオケで遊んでいました。

突然私たちがいたカラオケの部屋に鈴木先輩が入ってきたのです!
聞いたら部活の先輩後輩だったそうで、先輩はすでに引退していたので知りませんでした。

初めての近距離の鈴木先輩に緊張しまくってほとんどその時の記憶はありません(笑)

そこからなんとなく廊下ですれ違う時に挨拶したり、
学校外で会ったときは話したりするようになりました。

当時私はそんなに彼氏と長く付き合えるタイプではなかったのでその彼氏とも別れてしまい、先輩にもそれが伝わっているだろうなと思うと気まずくて、
廊下で会っても下を向いて逃げるように通り過ぎるようになってしまいました。

それでもやっぱり先輩を見たくて先輩が乗る電車の時間に合わせてみたり、
授業をさぼって保健室から体育をしている先輩を覗いたりしていました。

今思うとちょっと気持ち悪いですね(笑)

それから何週間か経ったある日、私が学校帰り一人で駅に向かっている途中、
鈴木先輩が後ろから腕を掴んできたのです!

「空ちゃん、最近俺のこと無視するけど俺のこと嫌いなの?」と。

「全然そんなことないです!』
そう私が答えると

「じゃあ、ライン交換してよ」
と連絡先を聞かれたのです!

嬉しくて嬉しくて帰りの電車では、さっきの出来事を頭の中でずっと繰り返していました。

それからメッセージや電話をするようになって、とうとう付き合うことになりました。

付き合ってからは、外国人特有の甘いフレーズや言い回しにキュンキュンしっぱなしで
たくさんの先輩を知ってますます好きになりました。

いろんなところに出かけて先輩の家族とも仲良くなって交際は6カ月ほどになりました。
彼氏と続かなかった私には初めてのことでした。

ある日、私がバイト先で大きなミスをしてすごく落ち込んで自宅に帰りました。
でも先輩にはなんとなく恥ずかしくていえなくて、いつもと同じように電話をしていたのですが、その日はたまたま先輩が長く電話ができない日だったみたいで直接話せなくて寂しくはありましたが、から元気を出すのがつらくて電話ができなくて、内心良かったと思っていました。

突然先輩から電話がかかってきて

「星が綺麗だから外出て見てみなよ」と。

その日は土砂降り。

何言ってるの?と思いながら外に出ると、そこには先輩が立っていました。

先輩の家は私の家まで電車で45分くらいかかります。
車もない高校生が終電間近の時間に雨に濡れながら私の家まで来てくれていたのです。

私は驚いて
「なんでいるの?」
と声をかけると

「空の声が元気なさそうだったから元気を届けに来たよ」

そう言って抱きしめてくれました。
わたしは嬉しくて泣いてしまいました。

本当に終電が近かったので15分ほどしか話せなくて、私が謝ると、

「元気を届けにきただけだから15分も一緒にいられて幸せだよ」

そう笑って帰って行きました。

本当に本当に大好きでした。
ずっとこの人と一緒にいたいと思っていましたが人生なかなか思い通りには行きませんね。

先輩のお父さんが故郷の国で会社を起こしたらしく高校卒業したら先輩も国に帰ることに決まりました。日本よりその国は”家族は結婚するまで一緒に住むのが当たり前”という考え方らしく、高校生の私にはどうにもできなくてそのままお別れすることになりました。

当時はつらくて仕方なかったし、もう恋なんてしないと思ったりしましたが、
時間が経つほどにいい思い出に変わっていきました。

現在私は別の人と結婚して子供もいます。
先輩とはもう会うことはなくても、先輩との思い出は今でも私の心をキュンとさせてくれます。