大阪・梅田には、二つの巨頭が存在します。
一つは、先ほどご紹介した「よそ行き」の顔を持つ、華やかな阪急百貨店。
そしてもう一つが、大阪人の胃袋と心を鷲掴みにして離さない、「普段着」の百貨店。
それが、阪神梅田本店(阪神百貨店)です。
2022年に全館グランドオープンを迎え、建物こそピカピカの最新ビルに生まれ変わりましたが、そこに流れる「コテコテの大阪スピリット」は健在です。今回は、美味しい匂いと熱狂的なファン魂に導かれる、エネルギー充填型の散策をご案内します。

「日本一のデパ地下」を作った庶民の味方:歴史と特徴
阪神百貨店の歴史は1933年(昭和8年)に遡ります。
創業当時から、高級志向の阪急に対し、阪神は徹底して「庶民の生活」に寄り添うスタイルを貫いてきました。
- 「食の阪神」という異名
「洋服を買うなら阪急、晩ご飯のおかずを買うなら阪神」。これは大阪のマダムたちの間で長年語られてきた不文律です。
特に地下1階の食料品売り場(デパ地下)は、圧倒的な品揃えと活気で知られ、「日本一のデパ地下」とも称されます。ここでは気取ったスイーツだけでなく、夕飯の主役になるお惣菜や新鮮な魚介類が飛ぶように売れていきます。 - 名物「スナックパーク」の復活
改装に伴い一時姿を消していた伝説の立ち食いエリア「スナックパーク」も、地下1階に見事に復活しました。
ワンコイン(500円)あればお釣りが来るようなラーメンや丼ぶりを、ビジネスマンや買い物客が肩を並べてサッと食べる。この飾らない風景こそが、阪神百貨店の真骨頂であり、梅田散策の強力なエネルギー補給基地となっています。
行列しても食べたいソウルフード:「イカ焼き」の魔力
阪神百貨店を訪れて、これを食べずに帰ることは許されません。それが名物「いか焼き」です。
- 1日1万枚売れる伝説
スナックパーク内にある「阪神名物 いか焼き」のコーナーには、常に絶えることのない行列ができています。
メリケン粉(小麦粉)の生地にイカのゲソを混ぜ込み、上下の鉄板で挟んで一気に焼き上げる。漂ってくるソースの焦げた香ばしい匂いは、もはや梅田の「環境音」の一部です。 - 早くて安い、大阪のファストフード
1枚数百円という手軽さ。モチモチした食感とプリプリのイカの旨味は、シンプルながら中毒性があります。テイクアウトして冷凍保存もできますが、やはり焼きたてをその場でハフハフしながら食べるのが、最高の散策グルメです。

黄色と黒の聖地:8階「阪神タイガースショップ」
そして、阪神百貨店を語る上で絶対に外せないのが、8階にある阪神タイガースショップです。
- 世界最大級のファングッズ売り場
フロアの一角が、チームカラーである黄色と黒で埋め尽くされています。ユニフォームやタオルはもちろん、文房具、お菓子、果てはペット用品まで、ありとあらゆるタイガースグッズが揃います。 - 勝っても負けても、ファンが集う場所
ここは単なる売り場ではありません。ファンにとっては「聖地」であり、心の拠り所です。
特にチームが優勝争いをしている時や、優勝セール(日本一セール)の時の熱気は凄まじいものがあります。店内に流れる応援歌「六甲おろし」を聴きながら、ファンたちの熱い会話に耳を傾ける。それだけで、大阪という街のパワーを肌で感じることができるでしょう。 - お土産にも最適
野球に詳しくなくても大丈夫。可愛いマスコットキャラクター「トラッキー」のグッズや、ロゴ入りのお菓子は、大阪土産として喜ばれること間違いなしです。
アクセス方法
阪神梅田本店は、各線の梅田駅から地下街を通じて直結しており、雨の日でも濡れずにアクセス可能です。
【鉄道(各線)からのアクセス】
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出発地点・利用路線 |
下車駅 |
詳細ルート |
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阪神電車 |
大阪梅田駅 |
「百貨店口」改札を出てすぐ目の前。地下1階入り口へ直結。 |
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JR大阪駅 |
大阪駅 |
「中央口」改札を出て南側へ。エスカレーターで地下へ降り、サウスゲートビル(大丸)を抜けてすぐ(徒歩約3分)。 |
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大阪メトロ御堂筋線 |
梅田駅 |
「南改札」を出てすぐ目の前。 |
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大阪メトロ谷町線 |
東梅田駅 |
「北西改札」または「中西改札」から地下街(ホワイティうめだ方面)を経由して徒歩約3分。 |
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阪急電車 |
大阪梅田駅 |
改札を出て1階または地下街へ降り、JR大阪駅・阪神電車方面へ南下(徒歩約10分)。 |
WEB編集者のアドバイス:
阪神百貨店の地下1階は、いつも非常に混雑しています。狙い目は、開店直後の午前10時台か、ランチタイムを少し外した14時~15時頃。特に「スナックパーク」での食事や「イカ焼き」の購入を考えているなら、この時間が比較的スムーズに散策できますよ。お腹を空かせて行くことを強くおすすめします!
