羽柴秀吉の出世城とガラス煌めく「黒壁スクエア」を巡る、時空を超えた散策
滋賀県北部に位置する長浜市。琵琶湖の穏やかな水面に抱かれたこの街は、戦国時代の武将・羽柴(後の豊臣)秀吉が初めて一国一城の主となった「出世の街」として知られています。
近年では、古い蔵や洋館をリノベーションした「黒壁スクエア」が国内・海外の観光客から絶大な人気を集め、伝統とモダンが交差する「まちづくりの成功モデル」として世界中から注目されています。

今回は、歴史ファンを魅了する長浜城から、情緒あふれる黒壁スクエア、そして絶対に外せないご当地グルメまで、長浜の魅力を余すことなく解説します。この記事を読み終える頃には、あなたも長浜行きの切符を予約したくなるはずです。
豊臣秀吉の原点「長浜城」:琵琶湖を望む出世の聖地
1573年、浅井長政を滅ぼした功績により織田信長から北近江を与えられた秀吉。彼は当時「今浜」と呼ばれていたこの地を、信長の名から一文字もらい「長浜」と改名しました。

現在の長浜城は1983年に再興されたもの(歴史博物館)ですが、かつては琵琶湖の湖水を城内に引き入れた「水城」として、当時の最先端技術が詰まった名城でした。
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天守閣からの絶景: 5階の展望台からは、雄大な琵琶湖と竹生島、そして伊吹山を一望できます。秀吉もここから天下への野望を抱いたのかと思うと、胸が熱くなります。
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歴史博物館としての魅力: 館内では、秀吉と長浜の関わりや、北近江の戦国史が詳しく展示されています。海外の観光客向けにも多言語対応が進んでおり、侍や城の歴史を深く学ぶことができます。
黒壁スクエア:伝統建築とガラス工芸が織りなすアートな街並み
長浜城から徒歩15分ほど、北国街道沿いに広がるのが黒壁スクエアです。ここは、明治時代の「第百三十国立銀行長浜支店」を改装した「黒壁ガラス館」を中心とした、ノスタルジックなエリアです。
廃墟の危機から立ち上がった「まちづくり」の奇跡
実は、1980年代までこのエリアはシャッター通り化が進んでいました。しかし、地元の有志たちが「この美しい古い街並みを残したい」と立ち上がり、ガラス工芸を軸とした観光地へと再生させました。この「長浜モデル」は、現在、日本の地方創生の先駆けとして語り継がれています。
黒壁スクエアの必見スポット
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黒壁ガラス館(黒壁1號館): 重厚な黒塗りの壁が特徴。世界中から集められた繊細なガラス工芸品が並び、光が差し込む店内はまるで宝石箱のようです。
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体験教室で自分だけの作品作り: 吹きガラス、ステンドグラス、サンドブラストなど、初心者でも気軽にガラス作りを体験できます。旅の思い出を形にできるため、カップルやファミリーに大人気です。
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海洋堂フィギュアミュージアム黒壁: 世界的に有名なフィギュアメーカー「海洋堂」のミュージアム。精巧なジオラマの世界は、アニメやフィギュア好きの海外ゲストからも絶賛されています。
長浜マンホールの象徴「千成瓢箪(せんなりびょうたん)」
長浜で最もポピュラー、かつ歴史ファンを唸らせるのが、**豊臣秀吉の馬印である「千成瓢箪」**をデザインしたマンホールです。長浜は、秀吉が初めて城持ち大名として開いた「出世の街」。秀吉が戦で勝利するたびに増やしたと言われる瓢箪の馬印は、まさに長浜のシンボルです。
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中央のデザイン:旧長浜市の市章(「長」の字を図案化したもの)を囲むように、12個の瓢箪が配置されています。この「12」という数字は、長浜が誇る日本最大の祭礼の一つ「長浜曳山まつり」の曳山の数に由来しているという説もあり、地域の文化が凝縮されています。
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どこで見られる?:JR長浜駅から黒壁スクエア、大手門通り商店街にかけて、いたるところで目にすることができます。

大阪から快速電車で1時間半
最も一般的で、多くの旅人に選ばれているのがJR京都線・琵琶湖線の「新快速」です。
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所要時間:約1時間30分〜1時間40分
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料金:1,980円(乗車券のみ)
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乗り換え:0回〜1回
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特徴: 大阪駅(8・9番のりば等)から、「長浜行」または「近江塩津行(米原経由)」に乗れば、乗り換えなしの直通で到着します。 ※「野洲行」や「米原行」の場合は、終点で北陸本線に乗り換える必要がありますが、同じホームでの乗り継ぎが多いためスムーズです。
