新梅田シティ『空中庭園』の誕生秘話と、建築家が仕掛けた未来への散歩道

投稿者: | 2026年1月31日

大阪の空を見上げたとき、二つの高層ビルが頭頂部でつながった、まるで巨大な門のような建物に目を奪われたことはありませんか?それが、梅田のランドマーク「新梅田シティ」です。

中心に建つ「梅田スカイビル」は、かつてイギリスのタイムズ紙で「世界の建築TOP20」に選ばれ、サグラダ・ファミリアやパルテノン神殿と並び称されたほどの名建築です。今回は、ガイドブックを一歩踏み込み、なぜこの形になったのかという「誕生の舞台裏」や、地上173mで風を感じる唯一無二の体験など、新梅田シティを深く楽しむための視点をお届けします。

世界が驚いた「空中リフトアップ」!原広司氏が描いた未来の都市

新梅田シティの核となる梅田スカイビルを設計したのは、建築家の原広司(はら ひろし)氏です。京都駅ビルなども手がけた彼は、このビルを「連結超高層」という全く新しい形で構想しました。

驚きの誕生秘話:空飛ぶ展望台

このビルの最大の特徴である「空中庭園」部分は、実は地上で組み立てられました。

  • リフトアップ工法: 地上で完成させた重さ約1,040トンの展望台部分を、ワイヤーで数日かけてゆっくりと高度150m以上まで引き揚げたのです。この「空中吊り上げ」は当時、世界初の挑戦として大きな話題となりました。

  • なぜ繋げたのか?: 原氏は、ビルを単なる箱ではなく「一つの街(シティ)」として捉えました。二つのビルを繋ぐことで、地震や風への強度を高めつつ、空中に巨大な公共空間を生み出すという、未来の都市への回答だったのです。

地上173mの開放感!「空中庭園展望台」とスカイウォーク

新梅田シティの象徴といえば、やはり「空中庭園展望台」です。ここには、他の展望台にはない決定的な違いがあります。それは、屋上に出ると「外の風を直接感じられる」ことです。

見どころと特徴

  • シースルーエスカレーター: ビルとビルの間を斜めに横切る透明なトンネルのようなエスカレーターは、まるで宇宙船に吸い込まれるようなスリルを味わえます。

  • ルミ・スカイ・ウォーク: 夜になると、屋上の回廊(スカイ・ウォーク)が星空のように光り輝きます。蓄光石による演出は、夜景と足元の光が溶け合う幻想的な散歩を演出してくれます。

  • 360度パノラマ: 大阪平野を一望でき、天気が良ければ明石海峡大橋や淡路島まで見渡すことができます。

地下と地上で味わう「新旧のコントラスト」

展望台を満喫した後は、足元に広がる街歩きを楽しんでください。新梅田シティは、その名の通り「一つの街」として設計されています。

  • 滝見小路(地下1階): ビルの地下には、昭和初期の大阪の街並みを再現した飲食店街が広がっています。近代的なビルの足元に広がるレトロな空間は、タイムスリップしたような感覚を味あわせてくれます。

  • 中自然の森: 敷地内には、約50種類、2,100本もの樹木が植えられた森があります。人工的な滝が流れ、初夏にはホタルが舞うことも。超高層ビルを見上げながら森を歩く体験は、ここならではの贅沢です。

  • 希望の壁: 安藤忠雄氏が発案した巨大な緑化壁など、アートと自然が共生する仕掛けが至る所に隠されています。

主要駅からのアクセス方法

新梅田シティは、大阪駅の北側「うめきた」エリアに位置しています。

利用駅・路線 所要時間 おすすめルート
JR「大阪駅」 徒歩 約7分 中央北口を出て、うめきたエリアの地下道または地上歩道を通ります。
Osaka Metro 御堂筋線「梅田駅」 徒歩 約9分 5番出口から北へ進み、グランフロント大阪の横を通るルートが分かりやすいです。
阪急「大阪梅田駅」 徒歩 約9分 茶屋町口または中央口から、JRの北側を西へ向かって歩きます。
阪神「大阪梅田駅」 徒歩 約13分