【渋谷】昭和から続く「兆楽」の炒飯に心震える。道玄坂の喧騒で見つけた、変わらない“黄金の味”とまち歩き

投稿者: | 2026年2月9日

「渋谷は若者の街だから、落ち着いて食事ができる場所なんてない」

もしあなたがそう思っているなら、非常に勿体ないことです。100年に一度と言われる再開発が進み、景色が刻一刻と変わる渋谷において、数十年もの間、変わらぬ佇まいで腹ペコの大人たちを支え続けている聖地があります。それが、宇田川町の交差点にそびえる黄色い看板、「兆楽(ちょうらく)」です。

今回は、流行を追うだけでは見えてこない、渋谷の「真の日常」を味わうグルメ散策へご案内します。

渋谷のど真ん中に鎮座する、町中華の金字塔

渋谷駅からスクランブル交差点を渡り、センター街の喧騒を抜けた先。そこに「兆楽」はあります。2026年の今も、周辺のビルが次々と高層化する中で、ここだけは昭和の空気を纏ったまま。

店内に入れば、厨房から聞こえる「カンカンッ!」という中華鍋を叩く小気味よいリズムと、威勢の良い店員さんの声。この活気こそが、20代の若者から50代のベテランビジネスマンまでを虜にする、兆楽特有のエネルギーです。おしゃれなカフェも良いですが、時にはこうした「街の鼓動」をダイレクトに感じる場所で、エネルギーをチャージするのも大人の楽しみ方ではないでしょうか。

唯一無二の存在感。兆楽の「ルースーチャーハン」という芸術

兆楽に来て、これを食べずに帰るわけにはいきません。それが名物「ルースーチャーハン(肉絲炒飯)」です。

運ばれてきた瞬間、食欲をそそる香ばしい匂いが鼻をくすぐります。パラパラに仕上げられた黄金色の玉子炒飯の上に、細切り肉と竹の子のあんかけがたっぷりと。

  • 食感のコントラスト: シャキシャキとした竹の子と、熱々の餡が絡んだチャーハンのハーモニー。

  • 絶妙な塩梅: 濃いめの餡を受け止める、チャーハンの素朴な旨味。

  • スピード感: 注文から提供までの圧倒的な早さ。これぞ「働く人の味方」です。

一口食べれば、再開発で失われつつある「古き良き渋谷」の記憶が蘇るような、どこか懐かしく、そして圧倒的にパンチのある味わい。複雑なスパイスや奇をてらった演出はありませんが、そこには「これこそが正解だ」と納得させる力強さがあります。

満腹の後は、迷路のような渋谷の「裏側」を歩く

「ルースーチャーハン」でパワーを蓄えた後は、そのまま元来た道を戻るのではなく、あえて代々木公園方面や、奥渋(オクシブ)へと続く裏道を歩いてみてください。

兆楽のある宇田川町周辺は、かつて多くのレコードショップやライブハウスが軒を連ねた文化の交差点。一本路地に入れば、当時の面影を残す古いビルと、リノベーションされた最新のギャラリーが混在しています。

「変わっていくもの」と「変わらないもの」。その両方を肌で感じながら歩くことで、ただのショッピングでは味わえない、深みのある渋谷の姿が見えてくるはずです。満腹の後の少し火照った体で、渋谷の坂道をゆっくりと登り、街の変遷を観察する。そんな贅沢な「まち歩き」を提案します。

アクセス

渋谷の複雑な迷路に迷う前に、最短ルートを確認しておきましょう。

鉄道でのアクセス方法

  • JR山手線・埼京線、東京メトロ各線、東急各線、京王井の頭線「渋谷駅」より徒歩約5分

    1. ハチ公口を出て、スクランブル交差点を渡ります。

    2. 西武百貨店(A館・B館)の間を通る「井の頭通り」をNHK方面へ直進します。

    3. 右手に「交番(宇田川交番)」が見える交差点の左角、黄色い大きな看板が目印です。

WEB編集者からのアドバイス 兆楽は「宇田川町店」のほかに、道玄坂にも店舗がありますが、ルースーチャーハンを味わうなら活気あふれる本店(宇田川町店)が特におすすめです。ランチタイムは混雑しますが、回転が非常に早いため、少し待てばすぐに座れることがほとんどですよ。

渋谷の進化に圧倒されたら、兆楽の炒飯で一度「原点」に戻ってみませんか?

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