「西駅」から進化した南の玄関口。鹿児島中央駅の歴史と、桜島を望む絶景・グルメを遊び尽くす散策ガイド

投稿者: | 2026年2月28日

「鹿児島観光の拠点」といえば、真っ先に思い浮かぶのが鹿児島中央駅でしょう。 多くの旅人が新幹線を降り立ち、路面電車に乗り換えて街へと繰り出しますが、実はこの駅自体が、鹿児島の激動の歴史と現代の活気を象徴する巨大なエンターテインメントスポットであることをご存知でしょうか。

今回は、20代から50代まで、定番の先にある「新しい発見」を求める皆さんに、鹿児島中央駅の奥深い魅力をご紹介します。

「西駅」と呼ばれた記憶。鹿児島中央駅が歩んだ100年の軌跡

現在、九州新幹線の終着駅として賑わう鹿児島中央駅ですが、地元の人々の間では今でも「西駅(にしえき)」という愛称が親しまれています。

駅の歴史は1913年(大正2年)に「武(たけ)駅」として開業したことから始まります。その後、1927年に「西鹿児島駅」へと改称。長らく鹿児島の中心駅は、隣の「鹿児島駅」でしたが、戦後の復興とともに西鹿児島駅周辺に商業機能が集まり、街の主役がこちらへと移り変わっていきました。

そして2004年。九州新幹線の部分開業とともに、現在の「鹿児島中央駅」へと名前を変えました。この時、駅ビル「アミュプラザ鹿児島」が誕生し、屋上にそびえる大観覧車「アミュラン」は街の新しいシンボルとなりました。

駅前の東口広場には、幕末に禁を犯して英国へ渡った若き薩摩藩士たちの像「若き薩摩の群像」が建っています。近代日本の夜明けを支えた彼らの志を感じながら、駅から旅を始める……。そんな歴史の重みを感じられるのが、この駅の最大の特徴です。

かるかん、さつま揚げ、黒豚。駅ナカで完結する「お土産」と「美食」

旅の楽しみといえば、やはりその土地ならではの食。鹿児島中央駅は、一歩も外に出ずとも「鹿児島まるごと」を味わえる食の宝庫です。

改札を出てすぐの「みやげ横丁」には、鹿児島のお土産が勢揃いしています。

  • 薩摩蒸氣屋の「かすたどん」や「かるかん」:ふわふわのスポンジにカスタードが入った「かすたどん」は、世代を問わず愛される逸品。
  • 月揚庵のさつま揚げ:地酒を練り込んだ本場の味を、揚げたてで楽しめるのが魅力です。
  • フェスティバロの「ラブリー」:唐芋(さつま芋)を使ったレアケーキ。自分へのご褒美にも最適です。

さらに、地下の「バスチカ」や駅ビル内には、黒豚とんかつやしゃぶしゃぶの名店が軒を連ねています。 おすすめは、駅から徒歩圏内にある「維新ふるさと館」方面へ続く甲突川(こうつきがわ)沿いの散策です。春には約600本の桜が咲き誇り、歴史を学びながら、地元の人に混じってのんびりと「まち歩き」を楽しむことができます。

駅周辺で「幕末の鼓動」を感じる。歩いて巡る維新のふるさと

鹿児島中央駅から少し歩くだけで、教科書に載っている偉人たちの生誕地に触れることができます。

駅から徒歩約15分の「加治屋町(かじやまち)」は、西郷隆盛や大久保利通など、明治維新を牽引した多くの偉人を輩出したエリアです。維新ふるさと館では、ドラマチックな映像や展示を通して、当時の薩摩の熱量を体感できます。

また、駅直結の「アミュプラザ鹿児島」にある観覧車からは、晴れた日には正面に雄大な桜島を、眼下には碁盤の目のように広がる鹿児島市街を一望できます。 「高い場所から現代の街を眺め、地上で歴史の足跡を辿る」。 このコントラストこそが、鹿児島中央駅周辺を歩く醍醐味です。

ありきたりの観光ルートから一歩外れて、自分の足で歴史のレイヤーを感じる旅。鹿児島中央駅を単なる通過点にするのは、あまりにももったいない体験なのです。

アクセス方法

鹿児島中央駅は、県内各地および九州各都市を結ぶハブ機能を持っています。

【九州主要都市からの鉄道アクセス】

  1. 福岡(博多)から
    • 九州新幹線「みずほ」「さくら」に乗車。
    • 所要時間:最短約1時間16分。
  2. 熊本から
    • 九州新幹線に乗車。
    • 所要時間:約45分〜55分。

【鹿児島空港からのアクセス】

  • 空港連絡バス(リムジンバス)を利用し、「鹿児島中央駅」バス停まで約40分。

【市内移動のポイント】

  • 駅前の「鹿児島中央駅前」電停から、ノスタルジックな路面電車(鹿児島市電)を利用すれば、繁華街の天文館まで約10分でアクセス可能です。