東芝発祥の地に灯った新たな光。ラゾーナ誕生の「知られざるドラマ」
JR川崎駅西口に降り立つと目の前に広がる大空間。ここはかつて、日本の高度経済成長を支えた東芝(当時は東京電気)の「堀川町工場」があった場所です。
1908年に建設されたこの工場は、国産初の白熱電球やブラウン管を生み出した、まさに「日本のモノづくりの心臓部」でした。しかし、時代の変化とともに工場は移転。広大な跡地の再開発において、東芝の創業の地という歴史を継承しつつ、街の活気を生む場所として2006年に誕生したのがラゾーナ川崎プラザです。
実は、事業主である三井不動産は当初「ららぽーと川崎」という名称で計画していました。しかし、当時の川崎市長が「どこにでもある名前ではなく、川崎にしかない名前を」と強く要望したことで、スペイン語の「Lazo(絆)」と「Zona(圏域)」を組み合わせた造語「ラゾーナ」が誕生したという秘話があります。

「日本一」の売上を叩き出す。圧倒的な集客力のヒミツ
ラゾーナ川崎プラザは、国内のショッピングセンターにおいて年間売上高で日本一(百貨店等を除く単一施設として)の座に君臨し続けてきました。その強さの源泉は、単なる「買い物スポット」を超えた設計にあります。
特に象徴的なのが、直径約60メートルの半円形広場「ルーファ広場」です。ここでは、有名アーティストのフリーライブや話題の芸人のイベントが頻繁に開催されます。
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イベントの熱狂: かつては人気グループのイベントで1万人以上が広場を埋め尽くしたこともあります。
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回遊性の設計: 広場を取り囲むようにデッキが配置されているため、どのフロアからもイベントの様子が見え、自然と建物内に人が吸い込まれる構造になっています。
さらに、2019年には神奈川県内初、そして日本で初めてショッピングモール内への出店となった「Apple 川崎」がオープン。開店当日にはルーファ広場を半周するほどの長蛇の列ができ、ラゾーナの「流行発信地」としてのステータスを不動のものにしました。
ほかにも109シネマズ、コナミスポーツクラブ、ビックカメラ、LOFT、無印良品、大型スーパーなども入居してます。

似ているようで全く違う?「ららぽーと」と「ラゾーナ」の決定的な差
同じ三井不動産が展開する「ららぽーと」と「ラゾーナ」。一見すると兄弟のような施設ですが、実は明確な違いがあります。計画時点では「ららぽーと川崎」でしたが、当時の川崎市長から「ららぽーと」とは別の名前にしてほしいと要望があり「ラゾーナ川崎」と名付けられた。
まち歩きの新たな視点:産業遺産を探して
ラゾーナを訪れたら、買い物の合間に少し足元や壁際を意識してみてください。
敷地内には「東芝堀川町工場 跡地の碑」や、かつてこの地で働いていた人々が大切にしていた「堀川稲荷」が今も鎮座しています。超近代的な建物の隙間に、100年前から続く「川崎の記憶」が息づいている。それを見つけた時、あなたのラゾーナ散歩はもっと深いものになるはずです。
アクセス情報
ラゾーナ川崎プラザへは、公共交通機関が圧倒的に便利です。
鉄道でのアクセス
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JR「川崎駅」から
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北改札または中央改札を出て「西口」方面へ。徒歩すぐ(改札からデッキで直結しています)。
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京急「京急川崎駅」から
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改札を出て、JR川崎駅方面へ徒歩約7分。地下街「アゼリア」を通ると雨に濡れずに移動可能です。
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クルマでのアクセス
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首都高速横羽線「大師IC」より
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市街地方面へ約20分。
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駐車場:
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約2,000台収容の大型駐車場を完備。平日・休日ともに混雑しますが、ラゾーナカード等の利用で優待があります。
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