清流・緑川のせせらぎとともに、江戸時代から続く粋な食文化を体験できる場所。それが「甲佐町やな場(こうさまちやなば)」です。リノベーションで新しく生まれ変わった町並みを歩いた後に、ぜひ立ち寄ってほしい「涼」と「食」の極上スポットをご紹介します。
特徴:300年以上の歴史を誇る「落ち鮎」の聖地
甲佐町のやな場は、江戸時代の寛永年間(1633年頃)、肥後藩主・細川忠利公の命によって造られたのが始まりとされています。
- 「やな」という仕掛け: 川の中に竹や木で組んだ「やな」という仕掛けを設置し、産卵のために川を下る「落ち鮎」を獲る伝統的な漁法が今も息づいています。
- 五感で楽しむ空間: 2021年にリニューアルされた施設は、木の温もりを感じるモダンな平屋造り。川の上にせり出すように作られた「桟敷(さじき)席」では、足元を流れる水の音をBGMに、開放感あふれる食事の時間を過ごせます。

おすすめ:鮎の旨味を余すことなく味わうフルコース
ここでは、獲れたての新鮮な鮎を、熟練の職人が一番美味しい状態で提供してくれます。
- 鮎の塩焼き: なんといっても外せないのがこれ。強火の遠火でじっくり焼き上げられた鮎は、皮はパリッと香ばしく、身はふっくら。立ちのぼる香りは「香魚」と呼ばれる鮎ならではの贅沢です。
- 鮎の天ぷら・フライ: サクッとした衣の中に、鮎の淡白ながらも深い味わいが閉じ込められています。
- 鮎めし: 鮎の出汁がしっかり染み込んだ炊き込みご飯。最後の一粒まで鮎の風味を堪能できる、締めの一品にふさわしいメニューです。

※例年、鮎料理が楽しめるのは6月〜11月頃までの期間限定となっています。訪れる際は、時期を事前に確認することをおすすめします。

駐車場とアクセス
まち歩きの方も、お車の方も安心して訪れることができます。
- 駐車場: 施設に隣接して専用の無料駐車場が完備されています。かなりの台数が停められますが、鮎のシーズン(特に夏休みや週末)は大変混雑するため、事前の予約や早めの到着が安心です。
- 徒歩でのアクセス: 先ほどご紹介した「NIPPONIA 甲佐」や商店街エリアからも徒歩圏内(約10〜15分)です。川沿いの遊歩道を歩きながら、だんだんと聞こえてくる川の音を目印に向かうのも、素敵なまち歩きルートになります。

編集者からのメッセージ 桟敷席に座り、冷たい川風に吹かれながら焼きたての鮎を頬張る。それは、どんな高級レストランでも味わえない、甲佐町という「水の郷」だからこそ叶う贅沢です。 300年前の藩主も愛したこの風景の中で、ひとときの間、日常を忘れて「自然の恵み」に浸ってみませんか。
