京浜急行電鉄とトヨタが、東京都港区の品川駅西口で推進している「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」の概要をまとめた。
建物は延べ31・3万平方メートルの規模で計画。高さは154メートルで、オフィスやホテル、商業施設、MICE(大規模なイベント)施設などが入る。現在は大成建設に実施設計を任せている段階。2025年5月の着工、29年1月の竣工、同年度の開業を目指す。
計画地は高輪3の417の31(地名地番、敷地面積2万3584平方メートル)。21年に閉館した複合商業施設「シナガワグース」の跡地に当たる。新たな建物はS一部SRC造地下5階地上28階建て延べ31万3100平方メートルの規模で計画。基礎工法は直接基礎で、一部に杭基礎を採用する。
低層部に商業施設が入り、中層部にMICE施設やオフィス、高層部にはホテルが入る。オフィスにはトヨタの東京本社が入る予定だ。トヨタは20年、開発に共同事業者として参画。24年4月には京急から土地の譲渡を受け、地権者としても関わっている。竣工後の建物は両社が共同で運営する。
事業は22年10月に政府から国家戦略都市計画建築物等整備事業の認定を受け、11月には地区計画の変更が決定(都決定)された。
品川駅西口では約14・7ヘクタールのエリアを対象に再整備が進む。京急らの計画は駅に最も近いA地区に当たり、他にB、C-1、Dの3地区がある。エリア内の土地区画整理事業は都市再生機構が手掛けている。