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【東京】山田聡人(nukumo city)

ニュージーランド出身で大学進学とともに日本へ。多様な生き方を実現できる新しいコミュニティを生み出し挑戦し続ける山田さんにインタビュー。

プロフィール

1993年生まれ。ニュージーランド出身の起業家。12年、来日。16年、立命館アジア太平洋大学国際経営学部卒業。17年、渋谷のIT企業に入社。18年、一般社団法人nukumoを設立し、理事となる。物やスキルを共有するアプリや、フードロスの飲食店Trash Kitchenなど、シェアリングや社会貢献に重点を置き活動。19年、共助の街nukumo cityをスタート。21年、人生100年時代に必要なスキルが学べるsubschool.ioを開校。

ニュージーランドで18年間過ごす

生まれも育ちもニュージーランドで高校生まで過ごし、大学進学で日本に渡る。知り合いがちょうど大分県にある立命館アジア太平洋大学に進学したと、留学の書類をもらい受験したら合格したので訪日を決めたという。金銭面で大学進学は諦めていたが、大学に行くお金は祖母が貯めてくれていたそうだ。大学卒業後は東京のIT企業に就職をし、1年間はアーティストのモバイルサイトを運営していたが、会社を1年で辞めた。お金に対する違和感を感じたのだという。

多種多様な生き方が実現できる社会

ニュージーランドにいた頃は、LIFE優先の環境で育ってきたので、仕事と飲み会の繰り返しの日々よりも、人間らしい生き方をしたいと思った。会社を辞め一般社団法人 nukumo を立ち上げる。3年間やってみて現実も見た。勢いで始めたものの、いきなり理想の世界を作ることの難しさを感じる。お金のいらない社会を作りたいと、2018年8月にローンチした資産共有アプリ「nukumo」をリリースした。完全招待制で、住居やモノ、食材、スキル、情報にいたるまでジャンルにこだわらずあらゆるものをシェアできる。すべての交換が無料で行われるというサービス。nukumoの名前は「ぬくもり」に由来していて、nukumoというロゴの右上に小さく「り」の文字が隠れてる。

招待制シェアリングコミュニティnukumo cityでは共助の街を目指し、スキルや資産を共有し合っていく。その街では宿泊施設、飲食店、教育を始めとしたあらゆるものを無料で利用することが可能で、みんなが持つ夢を実現するためのサポートが整う。お金が理由で夢を諦める必要がなかったり、純粋にやりたいことができたり、得意なことで誰かサポートしたり、GIVERの住民だけが住んでいる、全世界をシームレスにつないだ街だ。

nukumo cityのプロジェクトの1つ、nukumo house では、0歳児から90歳までが10人くらいで過ごしている。1階には家族が住み、2階はシェアハウス。地下にはジムがある。nukumo cityでは、GIVING CYCLEを目指し、与えることから始まる。スキル、もの、お金をGIVEし、与えられた人が新しいものを作って循環していく。なにをGIVEするのか。余剰のもの、スキルや時間を与えるのだが、そうした世界観が実現できるのはお互いの強い信頼性があってこそだ。実際にメンバーには一定の基準がある。人の夢を応援できるか。人格を否定しないこと。面談で基準を確認していくという。メンバーは2040代が多い。住民税として3000円~3万円を出し合い、万が一のためにストックしたり、住民の挑戦の支援を行っているそうだ。

これからどうしていきたい

最近はオンラインスクールの「サブスクール」を開始した。nukumoのメンバーはみんなスキルを活用して、コロナ禍となる前の創業当初から時間と場所に縛られず、完全リモートで行っている。時間や場所に縛られないのが利点だ。それらを学べるサブスクールのユーザーをまずはユーザー数を1,000人を目標に、みんながやりたいことが出来る社会を作りたいと語る。好奇心はアクセル、倫理観はブレーキ、承認はガソリン。どうしたら世界がよくなるか、サポートできる基盤を作りたい。

そもそもこうしたサービスを何故しようと思ったのか。その原点はニュージーランドにある。自然を大事にする国で、誰もポイ捨てをしない。テイクアウトにタッパーを自宅からもっていくとい生活が根付いる。また、山田さんの実家は両親が離婚してて、裕福ではなかった。周囲からおさがりの服をいただいたり、ご飯をくれたり、そこで人の温かみ、与えることが素晴らしい、それで元気になれたと言う。ギブで回る世界を作りたいと思ったのがきっかけで、まだまだ挑戦は続く。

パッションポイント

ポッドキャストを聞くこと

公式サイト、出版物など

一般社団法人 nukumo

Twitter 山田あき@nukumo ( @akitonz )

チケット(私のできること、得意なこと)

自己理解を深めるために、コーチングします

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

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ニュージーランドのクライストチャーチとクイーンズタウンの間にある湖。世界有数の星空観賞スポット。

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つながり

大塚誠也 (Soft. Guest house)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

nukumo city という、一見実現できるのが不思議な世界をつくりだし運営している山田さんは、原点がニュージーランドでの暮らしにあったと言うのを聞いて、すごく納得しました。日本国内ではハードルが高そうに思えますが、仲間にも恵まれ、あまり出会ったことのない新しいコミュニティだと感じました。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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