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【石川】木津歩(居候男子)

アドレスホッパーとして全国を巡ったのち石川県珠洲市に移住。地域に根ざしたコミュ ニティづくりなどに関わっている木津歩さん。

プロフィール

木津歩(きづ・あゆむ)

1992年2月生まれ。一級建築士。「新しい暮らし方の探究」をテーマに、シェアハウス、アドレスホッピング、地方移住、モバイルハウスなど、多様な暮らしを自ら実践・探究する。地方創生・まちづくりの領域を専門としており、兵庫県香美町は『関係人口契約』を結んでいる。現在は株式会社TYOの事業開発本部に所属しており、2020年5月に同社のリサーチャーとして石川県珠洲市に移住した。

アドレスホッパーで全国を巡る

千葉県船橋市で生まれ、東京理科大学に進学し建築を学んだ。年に 4 回課題が出され、課題作品を設計してプレゼンするのだが、課題からどんなコンセプトにするか決 め、表現してどう効果的に伝えるかを考えるのが好きだった。2014 年に卒業して住宅 メーカーに就職。自分が見てきた世界が正しかったのか。もっと違う世界を見たいと 思いながら、いろんなコミュニティイベントに参加するようになっていく。イベントに参加 するようになってフリーランスなどいろんな人たちと出会えた。一級建築士の資格を取 り、設計事務所を経て 2018 年にそれまで住んでいた家を引き払い、国内各所を月一 引越しする『居候男子』になる。石川、北海道、兵庫、大阪、青森、岡山など拠点を変 えていき、アドレスホッパーとして 1 年半かけて国内を巡った。

兵庫県香美町の関係人口契約

2018 年 11 月、兵庫県香美町の NPO 法人「TUKULU」と「関係人口契約」を結んだ。 関係人口は、移住者でも観光客でもなく、その地域と密接に関わり続けている人のこ とを言う。住民票を移す予定はないけれど、普段は別の場所で働きながら月に数 回そこでお店を出す人や、生活の拠点を都会に置きつつ、その地域への移住者を増や す取り組みを行う人なども関係人口と呼ばれる。しかし、「関係人口」という言葉の定義が曖昧なために実態や成果が定量化しにくいという側面もあり、あえて地域側から契約料をもらい、「契約」という形で関係人口としての活動をはじめた。

具体的には、香美町に滞在しなくなった後も関係性が希薄になってしまわないよう に、月 1 回のオンラインミーティングを続けている。さらに地域の魅力を発信する創 作・発信ユニット「hyphen,」と一緒に東京で移住フェア開催したり、現地の職人とモバイルハウスをつくったり、 自身のブログ「居候男子」にバナー広告を貼ったりした。

石川県珠洲市に移住

28 歳でアドレスホッパーをやめた。リモートワークをしながら各地を転々とする人が増えているのを目の当たりにし、自分がそういう働き方をするためには一度会社勤務で信頼関係を築く必要があると考えた。また、移動生活の中ではどうしても友人関係が一期一会的になりがちなため、もっと時間をかけて 1 つの拠点に滞在し、その地域の人と密接な関係性を築きたいとも思うようになった。2020 年から東京の広告制作会社の新規事業開発部に入った。ちょう どコロナ禍になったことも重なり、会社としても地方との協働も模索していたこともあっ て、同年 5 月に石川県珠洲市に移住した。

21 年 5 月には商店街にかつてあった額縁屋の空き家を活用して、「中田文化額装 店」(Gaxo(ガクソー))をオープンした。教育の課題解決に仲間と塾を作ろうという話 になり、学習塾ではなく、いろんな人が出入りできる寺子屋にしようと始めた。小学生 から高校生まで来てくれ、子どもたちが好きなものに出会えるきっかけがつくれ、発信 できる拠点とした。工作教室やデッサン教室、ボードゲーム大会など、アート思考が 高い大人たちとの交流もできるコミュニティとなった。

これからどうしていきたい

今後は今いる地域に軸足をおきながらも、地域の外にも目を向けていきたい。移住によって仕事の幅が狭まったり友人と疎遠になってしまうはよく聞く話だが、そこに争っていきたい。移住を人生の一大決心ではなく、もっと滑らかなものにしたい。

パッションポイント

麻雀

公式サイト、出版物など

居候男子

Twitter@ayumukizu)木津 歩|石川県珠洲市

チケット(私のできること、得意なこと)

・Gaxo(ガクソー)1日利用できます。

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

恋路海岸
石川県鳳珠郡能登町恋路8

いかなてて
石川県珠洲市狼煙町70−1

お気に入りの場所(アウェイ)

兵庫県香美町しおかぜ公園

北海道下川町

つながり

・松岡大悟(特定非営利活動法人TUKULU)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

ミニチュア陶芸家の市川さんからの紹介。アドレスホッパーや地域コミュニティなど、自ら発信者となって活動している木津さん。能登方面にはまだ足を運んだことがないので行ってみたいです。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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