大学時代に国立にあるスナックに通い出し、卒業後に事業継承で引き継ぎ「スナック水中」のママとしてキャリアをスタートした坂根千里さん。
スナック水中 | 東京・国立市にあるスナック。老舗のスナックから引き継ぎ、2022年4月に「スナック水中」として生まれ変わります。 坂根千里 | 水中ママ。しなやかに生きたいが、人に甘えるのが苦手で日々浮き沈みと戦っているらしい。一橋卒。
東京都八王子市で生まれ育ち、大学は国立市にある一橋大学に進んだ。奄美大島やベトナムなど一人旅をしてるうちに、地域と旅人をつなげる宿に魅力を感じ、学生サークルを立ち上げ「ゲストハウスここたまや」を国立市谷保にオープンした。学生時代はキャンパス内で過ごす時間が多く、まちの人と関わりを持つことがなかったので、ゲストハウスを拠点にしようと考えた。もともと空きアパートだった建物を改装し、宿泊だけではなく、ゲストがまちの日常に溶け込むように滞在し、国立・谷保地域の暮らしを体験できる『まちやど』を目指して作った。NPO法人くにたち農園の会をはじめとする地域の方たちと連携協働し、「畑でBBQプラン」や「採れたて野菜の朝食プラン」、学生たちが国たちの街を案内する「学生アテンドツアー」などを用意している。
大学2年生で、学生団体を立ち上げ、ゲストハウスを開業してから地域活動でお世話になっていた方に連れられて地元のスナック「すなっく・せつこ」を訪れた。初めて入って緊張していると、近くのお客さんが話しかけてきたり、スナック特有のコミュニケーションに衝撃を受けた。旅先の奄美大島で感じたローカルなコミュニティが、いつも通っていた路地の半近くあったことに驚いた。さらにママさんから来週から働かないかと誘われた。そして2週間後から「ちり」という源氏名で働くことになる。世代や性別を超えたコミュニケーションがあるスナックの魅力を日に日に感じていった。
途中大学を休学して、カンボジアに留学をしたのだが、その間も現地で屋台を購入しスナックを営んだこともあった。帰国後再びスナックで働いていると、ママが引退を決意し、店を引き継ぐ話を打診される。当時は就活中でもあったが迷いに迷った上、事業継承で引き継ぐことを決めた。新しい店名は「スナック水中」で、店が半地下にあることから、「水中に漂い、リラックスしてから地上の日常に戻る姿」をイメージしたという。レトロな雰囲気を残し、スナック初心者や観光客も入りやすいように、ガラス張りの開放的な空間にした。
全国のスナックを事業継承していきたい。
昭和のレコード集め
Instagram(@snack_suichu)スナック水中
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※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。
国立・谷保の田園風景
加計呂麻島
・akapos(ラッパー)
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
akaposさんからの紹介でインタビュー。クラウドファンディングで300人以上もの支援者を集め、まちの社交場としてのスナックをスタートさせた坂根さん。近年コミュニティスナックが流行っているが、事業継承でスナックを経営というのはあまり耳にしたことがなく、興味深かったです。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |