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【新潟】亀山春花(hickory03travelers)

中学生の頃からよく遊びに行っていたヒッコリースリートラベラーズに、大学卒業後に就職。新潟で、郷土愛あふれるデザインで街に活気を呼び起こす。

プロフィール

1987年新潟県新潟市生まれ。14歳の時、hickory03travelersと出会う。16歳の頃から写真が好きになり、2010年長岡造形大学視覚デザインコース写真学科卒。2008年2月 「二十歳展」(新潟市古町 ワタミチ)。2010年4月よりhickory03travelersに加入。

新潟のクリエイト集団でデザイナーに

『 hickory03travelers 』と書いて、ヒッコリースリートラベラーズと読む。「日常を楽しもう」というコンセプトにもとづいて、様々な物やコトをクリエイトする集団で、新潟市を拠点に活動している。懐かしい雰囲気の上古町商店街に店舗と作業場を構え、Tシャツや雑貨などを中心にデザイン・制作している会社だ。店舗は築80年の木造2階建の元酒屋だった場所を活用している。店頭に並ぶ商品は手刷りのシルクスクリーンのオリジナル商品や新潟っぽさを表現したお土産、障がい者福祉施設で作る商品や、新潟の老舗、伝統工芸品、商店街のお店などとのコラボ商品も販売している。

ヒッコリースリートラベラーズと言う屋号の意味は、英語辞典を見ながら社名を考えていた時、たまたまヒッコリーという言葉を見つけて決め、創業メンバーの3人で創業したのでスリー、創業者は3人とも新潟出身ではなく、福岡、静岡、福井のメンバーだったのでトラベラーズとしたそうだ。代表著の迫一成さんは福岡出身で、大学が新潟大学という縁もあって創業の地を新潟に選んだという。迫さんの大学時代は社会学専攻だったらしいが、デザインの力で社会が好転する。そんな社会学的な側面にも興味があって創業したそうだ。

『 hickory03travelers 』が創業した時はまだ、亀山さんは中学生だった。小遣いを持ってよくヒッコリーに買い物に来ていた。亀山さん自身はデザインに元から興味があったわけでなかったそうだが、大学は長岡造形大学に進学する。軽い気持ちで大学を選び、写真を撮ることが好きだったので写真コースを選ぶ。しかし自分は広告カメラマンになりたいわけではないと感じていたそうだ。卒業後の進路をどうしていくか考えていた頃、友人とイラスト&写真展『二十歳(ハタチ)展』を新潟のワタミチで開催した。その場所は現在のヒッコリーが店舗を出す前にあったコミュニティスペースで、そこを運営していたのが迫さんでもあった。

その展示会をきっかけに、ヒッコリーに入って仕事をしたいと思うようになる。そして大学卒業する前に、ちょうどヒッコリーに欠員が出て、相談を持ちかけていたので入社が決まる。それ以来デザイン担当として活躍している。新潟は綿織物の産地でもあり、「亀田縞」と呼ばれる伝統織物を使ったハーフパンツなどを「亀とうさぎ」のブランド名で発売もしている。

アーティストグッズも制作

デザインの大半は地元の会社や商店からの相談が多い。2018年、有限会社田中刺繍から相談があり、自主的な商品開発をしたいという相談が受ける。そこで図版を作成し、それを刺繍してもらい商品開発など行った。

ある時、好きなアーティストがフジロックフェスティバルのルーキーアゴーゴーに参加することを知り、会いに行った。そのアーティストは東郷清丸。東京都内の活版印刷工房で勤務する傍ら音楽活動をしてる人だった。ファンというのもあったそうだが、そのアーティストのグッズを一緒に作りたいと考えてアタックしたそうだ。翌年、田中刺繍に刺繍をしてもらいグッズを制作し販売まで手がけたのが最も思い入れが深い商品だったと話す。

2021年1月22日が「カレーの日」には、地元新潟がカレールゥ消費量全国トップクラスということから、カレーの絵を刺繍にしたデザインのパーカーを製作し、2月にはおでんの刺繍パーカーも販売した。現在ラーメンの日(7月11日)に向けてラーメン刺繍も制作中だ。

これからどうしていきたい

生まれ育った街が変化していき、大型商業施設などが消えていく。それでも街にはカルチャーがその時々で残っている。若い人たちにも街の思い出を記憶の中に残して欲しい。そういう仕掛けを自分が作るか、後押ししていくのか考えていきたい。

パッションポイント

・音楽、ラジオ

公式サイト、出版物など

公式サイト

オンラインショップ

チケット(私のできること、得意なこと)

・古町を案内します
・少数で商品を作る、オリジナルグッズの相談乗ります

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

近所の道

お気に入りの場所(アウェイ)

イル コテキーノ(IL COTECHINO ) 
山形県山形市あこや町2-1-28
公式サイト
店内に並ぶハムの量がすごい

【じゃらん】国内25,000軒の宿をネットで予約OK!2%ポイント還元!

つながり

横山英也(TULIP EN MENSEN)

貝瀬智大(ソイルワークス)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

横山さんからの紹介でヒッコリースリートラベラーズの亀山さんを取材。公式サイトを見てわかるように可愛らしいデザインの商品や作品がたくさん作られていて、郷土に根ざした創作活動が素晴らしいと思いました。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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