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【京都】藤本和志(京都移住計画)

前職の人材系の仕事で東京から大学時代過ごした京都に移り、参加した地域イベントがきっけかで京都移住計画に出会い、移住コンシェルジュとして活動を始める。京都信用金庫とタッグを組んだ『QUESTION』の話など伺いました。

プロフィール

株式会社ツナグム 送り手・プランナー

広島県福山市出身、4年間京都で大学生活を過ごし、東京で人材紹介会社の人事新卒採用を行った後、フィールドを京都に移す。その後ご縁を形にし、株式会社ツナグム(京都移住計画)に所属。生き方・働き方の選択肢づくりとして、京都ならではな「居職住」のライフスタイルづくりを、自治体・企業・個人と共創し、京都と全国をつなげる活動を行う。

人材紹介会社で自治体との接点

京都を拠点にツナグムや京都移住計画で、居職住に関わる仕事をてがけている。コミュニティにつながる企画をはじめ、サービスの提供、自治体や企業の困りごと・課題に対しての企画、広報、運営、体制を一緒に組み立て、持続的な形づくりを伴走する。最近は京都に限らず、石川や福岡や広島などの地方でも活動のフィールドを広げている。

京都府は10分の1が学生、3分の2が他府県からの転入者で、転出も多い。藤本さんの出身地は広島県。他府県から京都に移住してきた一人でもある。京都にはもともと大学時代に過ごしたことがあったそうで、大学を出て東京の人材紹介会社に就職をした。3年間人事の採用の仕事をし、その区切りがついたとして、現場に出たいとの思いもあった。また自身の心地よい規模感と関係性の近い街で仕事をしたいという気持ちもあったという。そして京都の部門に異動。それからの5年間は行政のプロジェクトマネジメントに関わる。震災後、リーマンショック後の若者支援、シニア層支援、福祉業界就労支援など行った。

京都移住計画との出会い

京都の町家スタジオ(現:町家学びテラス)で開催されたゲームイベントにたまたま参加した時に、京都移住計画のタナカユウヤさんと出会う。話の中で移住コンシェルジュという活動や存在を知り、「京都移住茶論」という京都移住計画が不定期で開催するコミュニティイベントに参加した。

京都移住計画とは、京都で暮らしたい人の想いを形にする任意団体として、2011年から活動を開始。首都圏から京都にUターンや、Iターンしてきた仲間と共に「居・職・住」という移り住む人にとって必要な情報などを提供。運営は、それぞれ専門性を持ったメンバーが、プロジェクト的に関わるというかたちの任意団体として主に活動している。

引用:京都移住計画

 

そこで、ツナグムや京都移住計画のメンバーたちと出会い、自分たちがやりたいことを楽しく仕事にしている、輝いている人たちばかりだった。

ちょうど転職を悩んでいた時期だったので、人を繋いだり、多様な人を巻き込み始める空気感が、自分が躊躇するようなことを自然にやってる彼らに惹かれていった。その後きっかけをつくりたいと一緒にイベントをやったりもして、お互いのスタンスが見えたことで、ご縁が形になりツナグムで働くこととなった。
今では無意識に人を繋ぐことが日常になったそうだ。

QUESTIONができて様々な出会いが生まれる

移住支援の活動を始めたことで、視点が180度変わったと話す。ライフワークの境目がなく、多様な人たちとコミュニケーションをとる機会、関係性を作ることが増えた。

そして移住計画は全国20以上の都道府県に広がっていて、みんなの移住計画というネットワークもできていて、もともと旅や全国をまわるのが好きで、各地の移住計画ネットワークを活かした活動やプロジェクトづくりなど、藤本さん自信がハブとなってつくっていきたいそうだ。

その一つの例として福岡移住計画の不動産部門を担当している鎌苅さんとの出会いから、後に京都信用金庫の店舗跡に作ったシェアオフィス・コワーキングスペース『 QUESTION 』のワークスペースの運営づくりを鎌苅さんに依頼するという話に発展していく。

QUESTIONとは、京都信用金庫河原町ビルの老朽化に伴う建替えにより20年11月にシェアオフィス、コワーキングスペースなどの複合ビルとして開業。ツナグムは共同運営をしている。

引用:QUESTION

 

QUESTIONは、京都信用金庫と一緒に、様々な人が問いを持ち寄り、そこに応援したい人、共感する人の輪が広がり、そのコミュニティをとおして地域を豊かにしていく、場づくりを目指し一緒になってつくっている。

点と線を結ぶ施設として、ワークスペースやシェアオフィス、学生専用のスペース、コミュニティキッチンなどが入る8階建ての施設である。そこに集まる課題や相談を地域のパートナーとともにプロジェクトで解決するという。そうしたコミュニティ施設のノウハウやソフト面でのプロジェクトづくりについての期待もあり、ツナグムに声がかかったそうだ。

QUESTIONがはじまり、多様な人たちが多く集まるようになってきたという。それまでソーシャル・コミュニティなどの僕たちの活動では関係性のあまりなかった、一般の方をはじめ、信用金庫の関係で事業者など中小企業の方も集まり、今後の展開として可能性を感じる。

先日QUESTIONで開催された、京丹後の事業者のチャレンジショップでは、海洋ゴミのワークショップ、丹後と京都をつなぐマルシェなど、距離的には遠い丹後の事業者と京都の人たちの関係をつくる場となった。多様な人たちが集まる京都の新しいシンボルとして、企業や個人などセクターを越えた人たちが混ぜ合わせ、それをみんなが楽しんでくれているそうだ。

さらに学生が無料で使えるスペースも提供し、学生の溜まり場として、高校生や大人とが対話できる場になり、徐々に目的がなく集まってくれる場になってきているという。肩書きなしでお互いが対話できる、本質的な多様性文化そこに生まれ始めている。藤本さんもQUESTIONに関わることで小さな一歩から大きな変化が生まれそうと話し、この場所から応援できる仕組みをつくっていきたいと語った。

これからどうしていきたい

大手や組織の中で働いていた頃にはなかなか出来なかった・気づけなかったことが、今の環境にチャレンジしたことで、日々人や場所とつくる関係性から小さく始める自分らしいスタイルや働き方が築けてきた。そんな自分自身踏み出した経験ややってみる体験を、誰かにとっての一歩踏み出す機会や「生き方・働き方」の選択肢として伝えたい。そんな誰かの転機をつくれるような、集える場所・プロジェクトやサービスを作り続けたい。

パッションポイント

銭湯、立ち飲み

公式サイト、出版物など

note藤本 和志@ツナグム

京都移住計画

株式会社ツナグム

QUESTION  京都信用金庫

チケット(私のできること、得意なこと)

・人をつなげます
・迷ってることをサポートします

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

京都ぎょくのごえん茶 本店
京都市中京区式部町266-2(蛸薬師寺町通西入ル北)
公式サイト
阪急河原町駅から徒歩5分。ごえん茶のモットーは、日本一楽しいお茶屋さん

お気に入りの場所(アウェイ)

鞆の浦(広島)

【じゃらん】国内25,000軒の宿をネットで予約OK!2%ポイント還元!

つながり

坂田 真慶(丹後暮らし探求舎 )

鎌苅 竜也(福岡移住計画)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

藤本さんとの出会いは20年秋に福岡移住計画などのプロジェクトをやってるスマートデザインアソシエーションが運営するSALTという海辺のシェアオフィス。すごく背が高くてずっとニコニコしてて存在感ある方だなというのが初見の印象で、イベントが終わってお話をさせていただいて以来、SNSなども介してお付き合いがはじまりました。京都移住計画の話など充実したインタビューをさせていただきました。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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