不登校や高校中退を乗り越え、高認で大学に進学、そして川崎市職員に。KAWASAKI LOCAL DOORも運営するなど活動の場を広げる鈴木真さん。
鈴木 真/川崎市職員 KAWASAKI LOCAL DOOR代表
妻・娘・猫と暮らす。平成元年横浜市生まれ。不登校や高校中退を経験、高認を取得し立教大学進学ののち自治体に勤める。ローカルに関わる“入口”となることを目指し、KAWASAKI LOCAL DOORを運営。趣味はあんまりメジャーじゃない外国を旅すること、歴史・哲学の古典を読むこと。
横浜市で生まれ育った鈴木さん。小学2年生の途中から小学6年まで不登校となり、高校も1年で中退。かつて大検と呼ばれていた高認を取得して立教大学に進学した。2011年、東日本大震災が発生した年に川崎市職員として採用され、幸区役所に配属された。
原体験として、少年時代に子ども向けの宇宙の本を見て、訳のわからない不思議な世界に触れた。宇宙とか太陽とかの巨大さを考えると自分の悩みが小さく感じた。なんで自分がここにいるのか。そういう問いが常に自分の中にあり、自身に確信が持てずに過ごしていた。歴史や哲学の本を今でも読んでいて、その隙間の埋め合わせをしているという。
自分がなぜ生きているのか。何もしないと物足りないんじゃないかと思ったことがある。10年くらい前に肺炎で入院したこともあって、死ぬ時に後悔する生き方をしたくないと思った。結果それが問いに対しての答えだと気づく。社会人になってどうするのか考えた時、将来のこと、少子高齢化が進み、自分より若い世代が進化していくと自分の年齢でも老害だと言われる日が来るかもしれない。次の世代にバトンを渡す時、老害のまま渡してしまうと死ぬときにたぶん後悔する。せっかく生まれたからには少しでも世の中を良くしてからバトンを渡したいと思った。その気持ちが行動の原動力になっている。
公務員としてのキャリアを積んでいく一方で、閉塞感を感じる日もあった。30歳の手前で閉塞感を突破するために何かアクションを起こさなければと考え、都市経営プロフェッショナルスクール(公民連携課程5期)やコーチングを学び出した。都市経営プロフェッショナルスクールは公民連携事業を学ぶ場として、各方面の人材が集う。そこで小林めぐみさんとも出会う。
公民連携プロフェッショナルスクール、都市経営プロフェッショナルスクールの修了生を中心に集まったメンバーでNPO法人自治経営が発足。「地域経営力」のある公民のヒトづくり、地域事業づくりなどのノウハウ、ネットワーク化を推進していて、鈴木さんもそのメンバーにも加わっている。川崎市川崎区小田にある防災空地を活用したマルシェ「Oda petit marche」を実施。「いつも慣れ親しんだまちの中に自分たちが楽しめるマルシェを」をコンセプトに地域のアーティストらと企画して開催した。
公務員として地方にコミットする仕事をしていると、絆を紬ながら世の中を良くしていくことの大切さを感じる。将来の課題に立ち向かうためにも、地域ごとレベルアップをしていかないといけないと思った。地域に根ざし、みんなで高め合っていく。川崎市内で地域課題を解決している人たちに取材をし、視察を無料ではなく、有料にして本業を割いて時間を提供してくれることに対して還元できる仕組みを考えた。収益の一部は今後人材育成に使い、例えばまちづくりを学びたい学生や若者に参加してもらって循環して行きたいと語った。
まちづくりを勉強したい学生や若い職員たちが学べる循環をつくりたい。
経営で自立して社会課題をしていくのが大事。
海外旅行、歴史や哲学の本を読む
note まこと@川崎
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川崎クラフトビール Cafe CLUB KEY
川崎市幸区鹿島田1丁目19−7
三好苑
川崎市川崎区駅前本町14-3
ウズベキスタン
新疆ウイグル自治区
・小林めぐみ(CLUB HUBlic)
・岡島由夏(ハンドメイド作家に会える店ふわいえ)
・宮本恭嗣(ハムハウス)
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
鈴木真さんとの出会いは、溝の口にできたコワーキングスペースでコミュニティマネージャーの相談があって集まった時に知り合いました。若くして芯があって有望な方だなと思いました。川崎を盛り上げていきましょう。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |