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【川崎】みやもとまなぶ

東京と横浜市の中間で多摩川沿いに南北に連なる川崎市で、川崎駅から武蔵小杉、溝の口、新百合ヶ丘と広範囲にコワーキングスペースや新しいスポットの紹介やイベントレポートなどをnoteで発信。自らオンラインイベントも手がけてるみやもとまなぶさん。IT業界の管理職である一方で精力的に活動する原動力や想いについて話を伺いました。

プロフィール

島根県浜田市出身、川崎市在住、通信系アプリケーションエンジニアを経て、IT管理職に。noteブロガー(かわさき内イベントレポート中心) コワーキングスペースマニア/新しい働き方「ゆる業」提唱者/Yahoo!地域クリエイタ―(川崎市)

SEの仕事で大阪から東京へ

大阪と東京でシステム開発の仕事に携わり、当時の上司が病で倒れてしまったため、若くして所長代行となった。大阪から転勤で上京し、当時お付き合いしていた奥さんが横浜だったので、その中間の場所ということで川崎市に移り住む。

コミュニティに出会うきっかけ

2018年に川崎シビックパワーバトルというイベントが開催され、そのイベントに参加したのがきっかけで川崎市内のコミュニティ活動に参加していくようになっていく。

川崎シビックパワーバトルは、川崎市のオープンデータを活用して、街の魅力をアップさせるために市民がプレゼン形式でバトルをすると言うもの。その頃、川崎市北部(多摩区)に住んでいたので北部のチームに参戦し、北部と南部との対決が行われた。プレゼンのテーマは『 川崎で働く』。そのテーマに沿って、コワーキングスペースを調査しながら、川崎市内で働く場を求めていき、気がつくとコワーキングスペースという空間が好きになっていったと言う。

その頃、ニューヨークではレストランとコラボレーションをし、昼間はコワーキングスペース、夜はレストランという運営で成功した事例もあったそうで、いつしか自分もそうしたスペースの運営(コミュニティマネージャー)もしてみたいと今日にを抱きはじめていった。

帰り道もくもく会をはじめる

コワーキングスペースに通い出して、そこを拠点に『帰り道もくもく会』を始めた。もくもく会とは、主にエンジニアたちがプログラミングを勉強する目的に集まり、各自で「黙々」と作業をするイベントをいう。東京などに限らず全国各地で行われていて、エンジニアたちには馴染みが深いイベントのひとつでもあった。平均して集まる人数は10人くらい。少なくても5人は集まったと言う。またIT業界に限らず、まったく違う仕事をしていて情報整理をしたい目的で参加してくれる人、読書をしに来てくれる人さまざまだった。そのうち会を重ねていくたびに、参加者同士の越境がはじまり、違う業種でもコミュニケーションが生まれるようになっていく。

ファシリテーション力が身についてきた

もくもく会をやっていく中で、ファシリテーションがうまくなっていったと言う。それは自然に身についたようで、誰かを支えるのが好き、みんなを主役にしたい。誰かを引き立てて持ち上げるのが好きという気持ちが大きかった。いろんな人と話をしてて面白さを感じ、人の個性を引き出すことが好きになった。こうして進行していくことに面白さを感じてきて、オンラインイベント『みやトーーク!』も開始する。

ZOOMのアカウントを自身で持っていて、それを有効活用しておもてなしようという企画が『みやトーーク!』だ。参加者は、15分くらい自分の好きなこと・趣味を話すというゆるいイベントである。ZOOMの画面共有でスライドやWEBサイトを見せてプレゼンすることができる。ZOOMをやったことがないが、こんなことやってみたいという参加者の希望をみやもとさんが後押ししくてくれる。参加費も無料という、まさにおもてなし精神とファシリテーションを掛け合わせたイベントとなった。

かってにおもてなし大作戦!との出会い

みやもとさんがより川崎市内のイベントに顔を出していくきっけとなった企画がある。2020年の東京五輪開催に向けた川崎市の取り組みの一つ『かってにおもてなし大作戦!』である。参加者が自身でどう勝手におもてなしするかを考えて川崎市内各所で行うと言う企画で、みやもとさんは占い屋台をやった。

川崎市では東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に障害のあるなしや年齢や人種の違いに関わらず、すべての人が活躍できる社会の構築を目指す「かわさきパラムーブメント」を推進するとともに、「英国代表チームの事前キャンプ」を受入れます。

これらをテーマに、自分の趣味や特技、アイデアなどを活かして、川崎に暮らす方々に向けて、自分が楽しくて、ドキドキする「おもてなし」をふまってみる取組が「かってにおもてなし大作戦!」です。この自分で企画して実施する「おもてなし」を「マイプロジェクト」と呼んでいます。この取組は、職場や学校では出会う機会のなかった多様な友達を見つけたり、気軽なつながりのきっかけにもなります。

引用:かわさきパラムーブメントプロジェクト

 

参加したきっかけは、2018年に川崎シビックパワーバトルの宣伝告知のつもりだったそだが、そこで川崎市内でコミュニティ活動やまちづくりをしてる人々などキーパーソンたちと多数出会うことになる。仕事ばかりしてきたが、自分がやってきたもくもく会とかってにおもてなし大作戦!との境目がないことに気づく。どれも共通していて似てると思った。それは会社組織のように組織的に動くものではなく、それぞれが自由にやりたいことをやるというものだった。

強制的にやりたくない。自由な活動をできる人や自発的にやることをもっと大事にしたいと思ったそうだ。このイベントで出会った人で印象深い人を尋ねてみたが、多すぎて誰という人をあげれないと答えが返ってきた。ここで出会った人たちと『Machico』というオンラインコミュニティにつながっていく。

『Machico』とは、match×choice×communityをテーマに、ヘルスケアに関わるひとたちと地域住民をオンラインで結ぶ、コミュニティデパート。つながって、やりたいをみつけて、やってみる。アメーバのようにゆるやかにひろがりながら、「たのしい」を共有するあつまりです。

引用:『machico』公式サイトより

 

この活動は、2020年に新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、社会実証実験イベントも自粛となり、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」も1年延期という判断になり、川崎市の方針で3年間続いてきたが、2021年以降実施されないことになった。一緒に企画を一緒にやってきた『studio-L』との関係も終わってしまう。この活動で最も思い出深いのは、JR武蔵溝ノ口駅前で、元クイーンのフレディ・マーキュリーの扮装をした男女数人でやったフラッシュモブだと言う。

手をあげた人を後押しする

かってにおもてなし大作戦!のイベントは終わったが、2021年以降も最低限の「かってにおもてなし大作戦!」を実現するため、資金集めのベースになる「グッズの試作品」を作成したいと考え、クラウドファンディングに挑戦。59人の支援者が集まり、308,000円の資金を集めることに成功した。

「かってにおもてなし大作戦!」で出会い、一緒にフレディ・マーキュリーのフラッシュモブもやった方の紹介で、『 Yahoo!地域クリエイター 』となり、川崎市内の新しい発見を記事にして発信している。みやもとさん自身が言う『何かやってみたいとおもってる人』という意思は、noteをはじめ、オンラインイベントなどでも実現していて、それまで会社では副業禁止だったらしいが、地域貢献ということで副業も解禁してくれたと言う。

これからどうしていきたい

最後にこれから先どうしていきたいか伺うと、コネクトしていきたいと答えてくれた。イベントの中にかってにおもてなしをしたり、人と人、地域と地域などコラボレーションをやってみたい。例えるなら紙芝居とシャボン玉をいろんな街でやってみたり、そういう仲間たちとアメーバのような集団を作ってみたい。先にも紹介した『 machico 』がそんな感じで、地域にこりかたまらずにやって行きたい。

川崎市内横断でイベントなどやれたのは、かってにおもてなし大作戦!のおかげだと言う。川崎市は多摩川沿いに縦長い街で東京都と横浜市の中間に位置しているが、横断する京急線、JR線、東急線、小田急線、京王線とで街の景色が異なり、川崎駅、武蔵小杉、溝の口、新百合ヶ丘などそれぞれが異なる顔を持っているので、それまで人の交流はあまりなかった。しかし、かってにおもてなし大作戦!のように市内を縦断する取り組みがあると、街が一体感となってそれまでに感じたことがない空気を作り出すことができた。みやもとさんは、そのファシリテーションでみんなを主役に。誰かを引き立てて持ち上げる一躍を担ってくれている。

パッションポイント

noteで記事を書くことが1番のパッションポイント。これまでエンジニアの頃には自分の仕事を直接お客さんが喜んでる姿を見る機会がなかったが、ブログに書くことで、それを直で喜んでくれるのを体験し、本業では味わえない喜びを感じている。

公式サイト、出版物など

note (みやもと まなぶ)

Twitter (@m_rifle_captain)

チケット(私のできること、得意なこと)

・イベントやコワーキングスペースなどをブログで紹介します
・イベントに行きます

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

鹿島田DASYS
川崎市幸区鹿島田1-10-2
公式サイト
JR南武線・鹿島田駅前にあるコワーキングスペース

one
川崎市高津区溝口1-14-8 溝の口石原ビル
公式サイト
溝の口にあった老舗文具店跡をリノベーションしたコワーキングスペース

お気に入りの場所(アウェイ)

島根県浜田市
島根県観光連盟提供

【じゃらん】国内25,000軒の宿をネットで予約OK!2%ポイント還元!

つながり

中村若菜(machico)

田中みずき(Beaulily)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

みやもとさんとの出会いは、2020年。川崎駅前のシェアオフィスのコミュニティマネージャーをしていた頃にシビックパワーバトルの告知と合わせて見学に来ていただいたのが初めての出会いでした。コワーキング界隈のことも川崎市内でコミュニティ活動されてる方のこともよくご存知で、すぐに馬があった印象です。暖かく物腰柔らかくて包み込んでくれる感じなので、インタビューにあった引き立てて持ち上がるのが好きと言う話も理解できます。是非下記のチケット使って会いにいってみてください。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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