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【香川】西川真理子(男木島、未来の教育プロジェクト)

バンコクから家族と一緒に男木島に移住。そこで島ならではの未来の教育について考えるプロジェクトをスタートした西川真理子さんにインタビュー。

プロフィール

東京都出身、幼少期を海外で過ごす。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、「日本の発信をしていきたい」という想いから、外資系PR会社に勤務。2013年に東京からバンコク、2016年3月には長女の小学校入学を機に瀬戸内海の離島・男木島に家族で引っ越す。夫、子供3人(小学生2人、3歳)、保護犬2匹と暮らす。

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バンコクから男木島に移住

男木島は、人口160人くらいで香川県高松市の島。近年は瀬戸内国際芸術祭で訪問してくる観光客も多く、島内にはアート作品も点在するほか、1895年に建てられ「日本の灯台50選」にも選ばれた総御影石造りの洋式灯台もある。周囲には小豆島、直島、豊島などもある。男木島と聞いて男木島図書館を思い浮かべる人もいるかもしれない。築100年の古民家を改装して開設された図書館で、改装などで香川県内をはじめ、各地から集まった観光客などのべ300人が手伝ったそうだ。

西川さんのご主人もそのひとりで、図書館を立ち上げた福井さんとは友人関係だったそうだ。その時に男木島に惚れ込み、バンコクから移住してきた。少しだけご主人について紹介しておくと、西川伸一さんはかつて国内のWordPressコミュニティで活動で名を馳せ、WordCamp Tokyo 2012、WordCamp Ogijima 2018の実行委員長も務めた。旅行先のバンコクが気に入り移住。そこでバンコクのWordPressコミュニティ発起人でもあった。

島ならではの教育を見つめ直す

西川さんは現在3人のお子さんがいて、2014年に再開した学校には生徒数は8人。小中学校では2学年が一つの教室で学ぶ複式学級形式で行われていて、3歳児がいる保育所もあり一緒に過ごしている。島内に住んでる若い世代のほとんどは東京や大阪から移住してきた人が多く、アメリカからの移住者もいる。

2019年、ご主人の友人がある映画の上映権を所有していて、その作品の上映会を島で開くことになった。それは、新しい教育の一つであるプロジェクト型学習をカリフォルニア州サンディエゴの公立チャータースクールの High Tech High (HTH) 高校が挑戦する様子を描いたドキュメンタリー映画「Most Likely to Succeed」だった。「人工知能 (AI) やロボットが生活に浸透していく21世紀の子ども達にとって必要な教育とはどのようなものか?」というテーマについて、有識者や学校取材を2年間積み重ね制作されたアメリカのドキュメンタリー作品だそうだ。

上映会の後、参加者同士でディスカッションをし、従来型の教育ではなく、子どもたちが主体的に行動する教育。教科ではなく、いろんな教科が合わさった新しい教育は何かなど様々な話題で大いに盛り上がった。母親として教育に関する想いもあったが、なかなか話す機会はなかった。ディスカッションでみんなの教育観、子どもへの思いを父兄のみならず、学校の校長からも聞けて、オープンなコミュニケーションが出来た。教育や新しいことを作っていくことに関心のある保護者が多く、小中学校PTAではすぐに「何か始めることはできないか」と話しが進み、『男木島、未来の教育プロジェクト』の立ち上げとなった。

「男木島、未来の教育プロジェクト」の活動

1・小中学との連携、プロジェクト型学習

教科が横断して行われ、子どもたちがその学習を完結していく。プロジェクト型学習をはじめとする新しい教育について学校、地域、PTAと連携しながら、内容の提案、協力と推進を行っていく。アクティブ・ラーニング、プロジェクト型学習、イエナプランなど、従来の学習の形とは違ったコンセプトやプログラムを持つ教育のあり方について、調査を行い、実現可能な形で実践できる体制を整えていく。

2・幼児向けの遊び企画、未就学の子供、楽しい遊び

イラストで描かれた宝探しゲームを通じて学んでいく。これは2年前にアメリカ人女性で小学校の教師だったエリザベスさんが引っ越してきて、教育的な企画を考えているそうだ。

3・大人の学びワークショップ、教育メソッド

自分は保護者なので、教育や学びの関心が高い人を集めて、社会においてどんなのを学ぶべきか、場づくりをしていきたい。オンラインイベントを通じて、広くいろんな人にも参加してもらったり、読書会などもオンラインでやっていきたい。

これからどうしていきたい

子どもの数が少ないという問題意識を持ってるので、近隣の島とのつながりを深めていきたい。

パッションポイント

・ダンス、音楽(洋楽)

公式サイト、出版物など

公式サイト

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男木ラジオ (ポッドキャスト)

チケット(私のできること、得意なこと)

・移住の話、島での生活のこと相談にのります
・Wordpress構築など相談にのります

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

男木島
香川県高松市男木町
近くの山にある犬の散歩コース。瀬戸内海や高松の風景が望める。

お気に入りの場所(アウェイ)

HUBBA
公式サイト
タイのバンコクにあるコワーキングスペース

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つながり

水野かおり(流山ふたごの会)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

千葉県の水野かおりさんからの紹介でインタビュー。男木島は耳にしたことはありましたが行ったことはなく、近くの直島は数年前に旅行で行きましたが、今回話を聞いて、男木島やそこにある図書館にも行ってみたいと思いました。瀬戸内海は穏やかで安らぎますよね。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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