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【岩手】河野通洋(八木澤商店)

東日本大震災直後に社長就任し、創業215年続く八木澤商店を再建した9代目社長・河野通洋さん。

プロフィール

1973年岩手県陸前高田市生まれ。1807年創業の味噌・醤油蔵〈八木澤商店〉九代目。高校卒業後、渡米しコロラド州の大学に入学。帰国後1999年八木澤商店入社。2011年東日本大震災で社屋・工場・自宅が全壊。同年4月八木澤商店九代目社長に就任。岩手県中小企業家同友会理事、復興まちづくり会社なつかしい未来創造株式会社専務取締役。2020年オープンの陸前高田の発酵パーク〈CAMOCY〉を主宰。

大学はアメリカで大規模農業を学ぶ

創業は1807年の江戸時代末期。酒蔵として始まり第二次大戦後に、味噌や醤油製造を開始。創業して215年の老舗・八木澤商店の9代目として河野通洋さんは生まれた。元々は継ぐ気持ちはなかったそうで、高校時代に鳥取大学の遠山先生に憧れて、砂漠緑化に興味を抱いていた。高校卒業後はアメリカ・コロラド州の大学に進学し、大規模農業などを学んだ。大学卒業して帰国し、社会経験を積むため岩手観光ホテルでしばらく働いた。その後1999年に八木澤商店に入社、漬物製造をはじめ様々な部門を経験する。

東日本大震災ですべてが変わる

2011年3月11日に東日本大震災が発生、岩手県陸前高田市をはじめ太平洋沿岸部で甚大な津波被害に遭ってしまう。ちょうど津波被害などを想定した避難訓練を会社内でやっていたこともあり、近くの神社に避難。本社や工場、自宅などすべて全壊となり、津波で社員が一人犠牲になった。その2週間後には9代目社長に就任して、誰ひとり解雇することなく会社を再建することを決意。自身の会社の再建以外にも、まちの復興や新しくできる会社の支援する取り組みなどを矢継ぎ早にやっていった。

震災後は漁業が苦戦し、水産加工会社に卸していた醤油や味噌の売上も大きくひびく中、飲食店や海外、新商品などに活路を開いていく。味噌を使ったケーキを売り出すと話題になり大ヒット。三陸沿岸の食品メーカー4社と共に「madehni(までーに)」という地元食材を使ったスープブランドも立ち上げた。また、自社工場もクラウドファウンディングで資金を集めて1年半で再建した。

陸前高田で発酵のテーマパーク

2020年12月に、八木澤商店の跡地に「CAMOCY(カモシー)」がオープン。発酵をテーマにした商業施設で、麹を発酵させて味噌や醤油をつくる時の「醸す」という言葉が由来。

中には弁当や惣菜、岩手沿岸で初のクラフトビール店など8店舗が入り、フードコートで飲食できる。八木澤商店も発酵食品を使ったおひつ膳を提供する「発酵食堂やぎさわ」を出店した。ほかにもフリースペースを使って醤油の学校などのイベントも行ってる。

2021年5月には、創業の地である陸前高田市気仙町今泉に本社社屋と工場が完成した。

これからどうしていきたい

ヨーロッパのフレンチレストランで自社商品を使ってもらっている。今後は、コラボレーションして和の発酵食品を共同商品開発してヨーロッパや学生時代に過ごしたアメリカ東海岸にも輸出したい。

陸前高田では、持続可能に豊かになっていくをテーマに、地域資源や就労支援など行なって、みんなが生きやすい仕組みづくりを発酵のようにゆっくりゆっくり深みが出るように進めていきたい。

パッションポイント

自家農園、BBQ

公式サイト、出版物など

八木澤商店

オンラインストア

CAMOCY(陸前高田の発酵パーク)

チケット(私のできること、得意なこと)

・陸前高田の仲間を紹介します

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
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お気に入りの場所(ホーム)

成田山
岩手県陸前高田市気仙町

お気に入りの場所(アウェイ)

フランス

つながり

斉藤保(イータウン)

・斉藤和枝(斉吉商店 )

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

斉藤保さんからの紹介でインタビュー。テレビや新聞などで多数取材されたことがある八木澤商店の河野さん。懐の大きさと優しさを感じる素敵な社長だと思いました。陸前高田にもお邪魔します。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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