工作系のワークショップに出会い、森の中でやってみたいと長野に戻り、老舗家具店で働きながら森歩きツアーを企画している池田奈美子さんにインタビュー。
池田奈美子
1985年長野県長野市戸隠生まれ、奈良芸術短期大学 油画専攻
神戸市立小磯記念美術館 運営スタッフ、SCSK株式会社 小中学生向けワークシップの企画・開催。こどもワークショップ「CAMP」。現在、松葉屋家具店(国産材・オーダー制作の家具店)勤務、森歩きのツアーの企画・開催、長野県立美術館 アートコミュニケータとして活動
長野市戸隠で生まれ育った池田さん。高校を卒業し奈良県内の大学に進み、油絵を学んだ。小さい頃から絵を描くのが好きだったが、人に作品を見せたり、制作期限があるような美術の仕事に就こうと考えたことはなかった。卒業後は美術館の運営スタッフとして働いた。ある時美術館主催のワークショップの運営を手伝った時、ワークショップが楽しいと思い、その仕事をしたいと転職をする。新しい職場はIT企業のCSR部門で、小中学生向けに工作系のワークショップを企画・開催を担当した。小さなコンピューターを使用したプログラミングのワークショップなども行い、学校への出前授業や、全国の児童館や博物館などでの出張ワークショップも行っていたが、地元の長野県がまだやってないことに気づき、自分で何かできないかと考えるようになった。
長野に帰省した時、善光寺近くにある老舗の家具店・松葉屋家具店を訪れる。その店には立派な蔵があって雰囲気もいい。そこでワークショップできたらいいなと思っていたら、案内してくれた社長にうちで働かないかと誘われた。前職のIT企業は当時職場が京都にあったが、スタッフ全員東京へ事務所移転するという話があって、東京に行くのならば地元に戻りたいと考えていたので、渡りに船の誘いであった。
松葉屋家具店は1833年に長野市の善光寺門前町で創業した老舗家具店。「100年経っても使える家具」を理念に掲げ、ライフスタイルに合わせてつくるオーダーメイドの家具屋だ。そこで接客から設計まであらゆる仕事を働きながら学んで行った。これまで大手企業で働いてきた池田さんにとって、いろんな仕事ができる経験も嬉しかったと語る。
ワークショップをしたいと考えていた池田さんだったが、早速その夢が実現していく。長野の地産地消の木を使った家具を製作していた松葉屋家具店だったので、その使われてる木がある山の中でワークショップをしようと考えた。「森へいくツアー」は、2015年から年に1〜2回開催し、1
ツアーを通じて、木と暮らすことや自分たちが使う木を育てる仕事のこと、林業のことを知る機会となった。ツアーでは里山体験で里山のご飯を食べたり、温泉にも入ったする。冬場の開催では、自分たちが作ったかんじきを履いて歩くスノーハイクも行った。
森歩きツアー、ワークショップは好きで続けてる。プログラムは集まってきた参加者の年齢構成で変えたりもする。即興的な体験を大事したい。また店の裏に、木を植えていて、まちの中に森を作ろうとしている。10年すると大きく成長するので、まちのなかの森のツアーをやりたい。
旅行、土偶を見たり、山登り
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・善光寺のある町や、家具店の裏にあるちいさい森を案内します |
※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。
鏡池
長野県長野市戸隠
観光サイト
秋篠寺
奈良県奈良市秋篠町757
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
香川県丸亀市浜町80−1
公式サイト
・入舩絵美(樹皮職人)
・小林あかね(BRIDGE one piece plannnig )
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
入舩さんからの紹介でインタビュー。お話を伺うまでは実際にどんな活動をしてるのか分からないまま望んだのですが、学生時代から遡って聞いてみて、森の中のワークショップの話が聞けたのは驚きでした。森の中で生まれた木を使い家具となり、その木、森をめぐるツアーは素敵ですね。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |