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【東京】ぽかべ(ラブライフカウンセラー)

米国ポートランド市への留学をきっかけにセクシャリティへのマインドが高まり、日本のQOS(Quality of Sex)の底上げを目指しメディア発信や講演活動を行うぽかべさん。

プロフィール

「日本のQOS(Quality of Sex)の底上げ」を理念に、セックスカウンセリングや発信活動を行う認定ラブライフカウンセラー®︎。自身がもともと依存体質、束縛で苦しい恋愛をしていたが、コミュニケーションやセックスを学び、幸福な恋愛と性生活を実現した経緯がある。運営する個人ブログは月間14万PV、年間100個以上ラブグッズを試す研究家でもある。ほかにも講演、メディアでの執筆など幅広く活動している。

自由奔放な性格が裏目に、小中学校でいじめ体験。

茨城県ひたちなか市の田舎でのびのびと生まれ育つ。もともと自由奔放な性格で、小学生の頃にモーニング娘。が大流行した際には「そんなにメンバーのことが好きなら、自分がメンバーになればいいじゃん。」と思い立ち、勢いでオーディションを受けに行ったことや周囲から好奇の視線を向けられたことがきっかけに、生徒から一部からいじめの対象となってしまった。

中学校時代には、先輩・後輩の上下関係がより厳しくなった。しかし、小さい頃から思ったことはすぐに口に出す性格だったこともあり、先輩たちとの関係作りは難航を極める。ある日先輩が「一年生、忘れ物を取りに行ってくれない?」と指示されるが、しかしそこで「変なの。自分の忘れ物なんだから自分で取りに行けばいいのに」と無意識につぶやいたのがよくなかった。こいつは生意気だ!と一気に目をつけられ、よく持ち物が隠されたりなくなっていたりした。聞こえるようにみんなの目の前で誹謗中傷されることもままあった。しまいには濡れ衣を着せられ、架空の罪で放課後に体育館裏に呼び出されたことも。

「自分が何か悪いことをしたのだろうか。気に入らないというだけで、全人格を否定されているのはなんでなんだろうか。」とさすがに精神的に堪えてきた。次第に、自由で奔放だった自分の感情を抑えるようになっていく。また発する言葉遣いも気を使うようになり、人目を気にする癖がついた。唯一の癒しといえば自宅に帰って、ひたすらペンを走らせ思ったことをノートに綴ったり、他校の同級生との10年以上にも渡る文通のやりとりをしたり、同時に11冊加盟していた友人との交換ノートを書いたり眺めたり。えんぴつとノートさえあれば、何時間でも自分の世界に深く潜り込んでいられた。

いじめ体験を通して、周囲に認めてもらうにはどうしたらいいのか一生懸命考えるようになる。「いい大学へ入って、いい会社に行こう。」それが当時、ろくな人生経験もなく考えた末の答えだった。大学受験で一度失敗するが、浪人してでも早稲田大学行こうと決意を固めて、都内で下宿しながら予備校に通った。「変人が多そう、混ざっても誰も自分のことを気にしなさそう」という直感と、卒業生の村上春樹の小説が好きだったことが決め手だった。

本当は文学部へ進みたかったが、法学部を選んだのは将来つぶしが効くだろうと考えた打算的な結果でもあり、人生で唯一後悔を残してしまった選択かもしれない。いざ1人で東京で生活してみると、それまで抑え込んでいた状況が一変。「周りが私のことを放っておいてくれる!」と一気に解放された気分になり、それまで溜めていた膿が出た気がした。(その結果、人生で最高に貞操観念が乱れまくり、人生で初めて三股をキメることに)

 

米国ポートランド留学で「セックスを話し合うと、カップルの仲は深まる」と痛感。

対人関係の空気の読み合いに反発するように、オープンなコミュニケーションはどこにあるのかと海外留学でポートランドに行くことにした。この留学がのちに人生の選択を大きく変えるきっかけとなる。「Keep Portland Weird(ポートランドよ、変わり者でいよう)」という非公式な標語がポートランドにあって、セクシャリティなど自己表現を自然にしている光景に衝撃を覚えた。

周囲にはゲイカップルもいれば、レズビアンカップルもいる。ストレートのカップル同様、街中で手を繋いでキスをするなんて当たり前だった。アメリカ人の女友達たちとは「マスターベーションとセックスでは、オーガズムが得られる方法が違うんだ」と大真面目に話し合った。また、現地でアメリカ人男性と付き合った時には、セックスについて人生で初めて真面目に議論しあう関係になった。セックスについて真剣に話したことで、お互いの信頼関係が深まり、そのほかの話題も話しやすい関係をつくれるんだな、と学んだ。

オープンコミュニケーションについて学び、視野がひらいたものの、「いい大学入って、いい会社入る」レールの上から降りることは怖かった。大学卒業後には省庁の外郭団体に就職し、公務員扱いとして2年務めるが、激務で体調を壊し退職した。「新卒で得た仕事を辞めたら死ぬんじゃないか?もう日本社会で生きられないんじゃないか?」と本気で思い込んでいて、人生においてすがる基準がなくなって頭の中が真っ白に。にっちもさっちもいかなくなったその時、大学のサークルの先輩に「コーチング」の研修を勧められた。なんとなく行ったほうがいいような直感がして、即申し込み参加した。そこで、生まれて初めて「何を言っても、あなたのことをジャッジしないから大丈夫」という、自分の全てを肯定してくれる空間で話をすることができ、衝撃を受けた。

「会社の仕事が・・・出来なくて悩んでる」と、目の前のコーチに相談しようと思っても、「仕事が・・・」のあとの言葉がどうしてもノドから出なかった。本当に、ノドにつっかかって出せない感覚なのである。すると、コーチから目を見ながら優しく声をかけられて、「大丈夫。何を言ってもいいんだよ。」と。私は、生きていていいんだ。と心から安心して、涙が溢れて止まらなかった。

「そういえば書くことが好きだったな」と始めたブログで気づけば独立

やっと「いい大学入って、いい会社入る」の基準から離れられ、いや〜〜人生ど〜〜しよっかな〜〜!と、なかば諦め半分のヤケクソになることができた。会社を辞める前に少しだけ休職していた期間があり、その間に「そういえば書くことが好きだったよなぁ」と、軽い気持ちでブログを開始。夢中になって書き続けてしまい、ハマりまくった。
当初の内容は、ホットヨガ体験記から始まり、コミュニケーションについての所感(数年後に読み返したら支離滅裂だったので消してしまった、勿体無い!)、いじめ体験、会社での体験、などなど。そのなかでも、もともと好きだった「下ネタ」のカテゴリをつくって、大人のおもちゃを選んだ話や、渋谷にあるバイブだらけのバーに行ったレポートなど、次々と記事を更新していった。日に日に「顔出しで下ネタを書けるのって面白いね」と反響が大きくなっていった。

その後、ラブグッズを購入してレビュー記事を書いたり、「もっと正しい情報を吟味して発信しよう」と勉強しながらセックスに関する記事などを配信しているうちに、アフィリエイト広告収益が上がり、独立して生活できるようになっていた。ブログを開始したときにはまだ「フリーランス」「個人事業主」という言葉すら知らなかったので、何があるか分からないなと感じた。しかし、純粋に「楽しそうだからやってみよう」という気持ちで始められたのが、周囲にも楽しそうに見えてよかったのだと思っている。

とくにラブグッズのレビュー記事は、実際に自分が体験して良かった商品だけを紹介する徹底ぶりで、年間で試すラブグッズやフェムテックアイテムは軽く100個以上。目指すは、日本のQOS(Quality of Sex)の底上げ。

現在ではラブライフカウンセラーとして、多くの人々の性生活に関する悩み相談を受けるなど活動の場を広げている。2022年からはパートナーと結婚し、お互い個人のライフスタイルを維持しながら結婚生活を楽しむ「半月婚」を実践しつつ、東京と山梨県の二拠点生活をおこなっている。

これからどうしていきたい

クソマジメに性を語れる文化をつくっていきたい。

ずっと自分のことを否定する人生を送ってきた。でも、どうにか自信をもちたいがゆえに、パートナーへの依存や束縛が激しい、お互いにとって苦しい恋愛を繰り返してきた。しかし、自分自身の感覚を受け止め、尊重する生き方ができるようになってからは、本当に人生が彩り豊かで楽しいものになっている。今では誰にもこの人生をあげたくないと思っている。

自分の人生を主人公として生き、ドラマティックな人生を送れる。これからはそう思える人を増やしたい。私自身が教材として読み解き、学んできたのはやっぱり「セックス」と「コミュニケーション」でした。まじめに性について語れる文化をリードできるよう、がんばります!

パッションポイント

好きな人のことを永遠に考えること、日本酒、サーフィン、今治タオルで体を拭くこと。

公式サイト、出版物など

公式サイト POKABE OFFICEAL SITE

Twitter (@@pokabe_com)ぽかべ|ラブライフカウンセラー

Instagram ぽかべ|認定ラブライフカウンセラー®︎

チケット(私のできること、得意なこと)

・ラブグッズ屋さんに一緒に行きます
・ストリップ劇場、一緒に行きます

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

品川プリンスホテルの東京タワー側の部屋から見た夜景

お気に入りの場所(アウェイ)

ポートランドの川沿いの風景

つながり

高畑桜(ここいろhiroshima)

奈良美緒(つるでつながる)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

高畑桜さんからの紹介でインタビュー。性についてオープンに語ることをためらう人が多い中、メディアで発信をしオープンで明るいのQOS(Quality of Sex)の世界を築き上げてるぽかべさん。またゆっくりお話聞かせてください。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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