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【島根】曽我瞭(カフェ Irohaco)

大学時代からまちづくりに興味を持ち、20代で島根の地域おこし協力隊として移住。任期中にカフェを開業し町の拠点としての賑わいを作った曽我瞭さんにインタビュー。

プロフィール

千葉県出身。1994年生まれ。近畿大学法学部卒。2017年10月、島根県川本町に地域おこし協力隊「観光活性化コーディネーター」としてIターン。その後、まちの遊休不動産の再生を行う「弓市リノベーションプロジェクト」を発足。第一弾プロジェクトとして、賑わいの拠点「カフェIrohaco」を立ち上げ、運営中。現在はその他3つの団体に所属し、ワークショップなどの企画運営サポート、ファシリテーション業なども行っている。

まちづくりに興味を持ちはじめる

生まれは千葉県市原市で、その後小学4年生の頃に父親の転勤で大分県に移り住んだ。大学は近畿大学に進学して法学部の政策法学科で学んだ。高校時代から社会が好きで、特に政治に興味があったという。大学3年の頃、東大阪市の職員に政策を提案するという授業で、空き家をテーマに政策を考えたことがあった。その頃にエリアリノベーションという考えにも出会い、まちづくりに興味が湧いていつか仕事でやってみたいと思うようになった。

東大阪は軽犯罪が多いというデータがあるものの、実際に学生時代に過ごしていて住みやすく、そういう実感はなかった。こんなにいい町なのに、悪事ばかり切り取られて伝わることに疑問を感じた。町のいいところをフィールドワークで調査をし市役所にフィールドバックをしたこともある。卒業後は公務員になってまちづくりに関わりたいと思い受験するも、そこで入庁して何がしたいかと問われて、熱い思いの丈を話したが、もし街づくりに配属されなかったらどうすると聞かれ、その言葉に続く答えが出なかった。

地域おこし協力隊で島根県に移住

まちづくりのことしか考えていなかったため、ほかの仕事をするというイメージがなかった。次にまちづくりの領域で市役所以外でできる道を探し始め、地方に住んでみようと決め、祖母がいる長野県佐久穂町に卒業後は移り住んだ。しかし誰も知り合いがいなく孤立感を味わってしまう。半年ほど経過したころ、地域おこし協力隊の募集を見つけ、まちづくりがしたい。行政と繋がって関わりたいとの想いが一致。たくさん候補地があった中で島根県川本町を選んだ。

島根県に流れる江の川の中域でかつては石見銀山の休憩地、宿場町としても栄えた町だった。飲食店などの商店もありコンパクトシティのようにまとまり住みやすそうな町だと感じて移住を決めた。地域おこし協力隊で着任した時は、JR三江線が廃線となる半年前で、そのお客さんをおもてなししながら、情報発信をするという担当に就いた。はじめの1年半は役場に所属し、残る1年半は個人事業主として近隣の町も含めたエリアの事務局として勤務した。

その間にまちづくりのキーマンとも出会い、ツアー企画やイベント企画も手がけた。ツアー企画ではSNS型のトリッピースを使って集客するという企画で、SNS上で参加者を集い、そこで仲良くなったメンバーたちがツアーに参加して来てくれるというものだ。またイベント型ではアウトドアブランドのチャムスとコラボした企画も行った。

カフェ Irohacoオープン

2019年11月に、空き店舗だった場所をリノベーションして「カフェIrohaco」をオープンした。親子連れで食事ができて、中高校生も集まれるサードプレイスを目指した。町民の方たちにとってあったらいいなという場所にしたいと語る。休日には、ギターとトロンボーンの演奏会やマッサージ師さんによるマッサージ会といったイベントも開かれる。名前の由来は、Iro(色々・彩々)な方々がhaco(ハコ、店舗の意)に集まり交差することで、良い科学反応が起きる、そんな空間でありたいという想いを込めて名付けたという。

これからどうしていきたい

興味は食から健康。栄養士と共同で取り組み、食への考え方、底上げしたい。

パッションポイント

写真を撮ることが好き

公式サイト、出版物など

Instagram(@sogaryo_)ソガリョウ

チケット(私のできること、得意なこと)

・場づくりのはじめかたを教えます

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

江の川の堤防から見る景色

お気に入りの場所(アウェイ)

日本海

つながり

石倉達也(GPA)

角和輝(SHARELOCAL)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

石倉さんからの紹介でインタビュー。山陰にはまだ一度しか行ったことがないので、曽我さんがあげてくれた景色を見に行きたいと思います。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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