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【沖縄】ジョバンニ新城(FMやんばる)

名護市役所からFMやんばるに転職をし、ユニークな番組企画で業績を伸ばし、社長に就任したジョバンニ新城さんにインタビュー。

プロフィール

1985年沖縄県名護市出身

行政マンがマーケティングを学ぶ!?

沖縄県名護市で生まれ育ち、以前は名護市役所で健康増進課に勤務していた。健康診断の受診率が伸び悩みどうやって受診率を上げていくべきかと考えていた時に、商工会がおこなうマーケティング講座が目に留まり、受診率をあげるのも商品を買ってもらうのも似ているのではないかとの思いから受講した。そこでは創業を夢見る人や、売り上げを上げたい人などが集まり、みんなギラギラしていて、民間で働くのも面白そうだと思った。

FMやんばるに転職

地元コミュニティFMの「FMやんばる」は、2012年1月22日に開局した。新城さんは役所に勤めながら名桜大学の大学院にも通い、名護市の研究をしていた。そして自分の番組を持ってみたいと思っていたそうだ。スポーツや文化系のコミュニティは多いが、アニメオタク系のコミュニティが少ないと感じ。そのコミュニティを作りたいと考えた。レンタルビデオを見ても3分の1がアニメ作品だったので、ニーズがあると思った。創業者でもある当時の社長にお願いして、番組を持たせてほしいと伝え、2014年に自分の番組がスタートする。

1時間の番組で「中二ラボ(仮)」という。内容はオタクを中二病視点で盛り上げるというもので、アニメの聖地巡礼のようなものを沖縄でも出来るのではないかと妄想したりした。すると瞬く間に人気番組となった。学生との一緒に組んでコスプレイベントを企画。それが商工会にも目に留まり、一緒に商店街を盛り上げる企画として、若者を街に呼んでほしいと依頼される。するとこれも大成功。子どもからコスプレしたい大人たちまで多数集まってきて、学生たちにとっても良い成功体験となった。そうした仕掛けもあって転職しないかと誘われ、入社が決まった。

業績を伸ばし続け売り、ついに社長に

入社が決まるとすぐに、営業を任せてほしいと伝え、CMの料金設定を決めたり、営業して受注したらその成果報酬として欲しいと打診をした。入って手がけた企画で、自分がクルマと家を買うというドキュメンタリー番組を作った。これには地域の住宅メーカーや中古車販売店など8社のスポンサーを獲得。実際に情報を探して、契約する過程などリアルに伝えていくと、これも人気番組となって地元メディアなどに取材されるようになった。

また、2016年に日本ハムファイターズが名護キャンプからの撤退し、アリゾナに移転する話が盛り上がった際には、地元の人たちは危機感を感じていたのを知ると、単身で北海道に取材に行った。アンケートを取って周り、球団社長と名護市の方たちとの懇親会にも潜入。そこでいつかは名護に戻ってきたいとの社長コメントをもらい、番組内で伝えて、しっかりした球場を作りましょうと訴えたこともあった。

新城さんは話を続ける。ラジオの目的は大きく2つあり、1つ目は災害時に電池でも聴けることから防災の担いがある。情報で地域の命を守る。2つ目は地域が苦しい時に笑顔を届ける役割があると語る。熊本震災の時には関連死も多かったことから、地域のラジオが地域の人に一番近いからこそ、そうした目的を大事にしたいという。2018年社長を代わって欲しいと打診があった、当初は断ったそうだが、社長の株を譲与してくれ、社長が抱えていた借金も債権放棄してくれたため事情継承を行った。

ところで何故、ジョバンニという名前なのか最後に尋ねたら、宮沢賢治の童話が好きで、その主人公の名前がジョバンニなので、そこから付けたのと、オタク番組をやっていたこともあって、自分たちの世代で人気の『ジョジョの奇妙な冒険』で登場人物にジョという名前がつくことから、次の主人公は自分だという意味も込めているそうだ。

気軽に放送局に来て欲しい

FMやんばるでは、ラジオ研修というのを実施している。「言葉を伝える力」や社会人としてのマナーを学び、仲間とのコミュニケーション、将来のビジョン形成につなげることを目的に企業や観光客の方にも実施してるそうだ。マナー研修の後は、ボイストレーニング、原稿の読み上げをし、最後に生放送で10分ほどのコーナーで自社PRをしてもらうというものだ。ワーケーションとしても好評だという。気軽に来て欲しいと新城さんは語った。

これからどうしていきたい

ラジオのみならず、ラジオがある広告代理店になりたい。また地元のイベントを主催したい。

パッションポイント

まちづくりや地域貢献について、小学生にもわかるように伝えたい。

公式サイト、出版物など

公式サイト

チケット(私のできること、得意なこと)

・名護にきたら尋ねてほしい、ディープな名護ツアーを案内します

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

ひんぷんガジュマル
沖縄県名護市大東1丁目1

お気に入りの場所(アウェイ)

北海道ボールパークFヴィレッジ
北海道北広島市
公式サイト

つながり

前田裕子(名護市観光協会)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

前田裕子さんからの紹介でインタビュー。終始、名護愛が止まらず歴史の話、野球の話まで盛り上がりました。バイタリティあふれる行動力にも脱帽です。名護遊びに行きます!(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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