学生時代から創作活動を続け、廃材を使った立体作品を生み出す造形作家。NHK『 天才てれびくん』の小道具も担当したことがある石田真也さんにインタビュー。
1984年和歌山県出身。
大阪成蹊大学芸術学部テキスタイル学科卒業。「廃品はその土地を表す」を自論とする。「みえない力」をテーマに、主に廃材(不要となったもの)を素材に作品を制作。モノが生まれてから無くなるまでのサイクルに介入することで、そこに小さなズレが生じ、その際の狂ったサイクルに可能性を見出す。国内外を問わず訪れた土地で集めた商品や漂着物、不要物を主な素材として立体作品を多数制作。
主な展覧会に、えひめさんさん物語(株式会社フラスコ/愛媛)陆家嘴绿岸艺术节(Lujiazui Green Bank Public Art Festival/上海,中国)個展Raven Syndrome(third space gallery,Denmark,2015)などに参加。
和歌山で生まれ育ち、学生時代は大阪成蹊大学で立体造形やテキスタイルを学んだ。在学中にタイに旅行に行った時、現地でどんな信仰をしているんだと聞かれることがあった。ピュアな気持ちで宗教を信仰している彼らにふれて、一気に心を惹かれた。「神」という「見えない力」に衝撃を覚え、その「見えない力」をテーマに芸術作品づくりをしようと決心する。タイではコンクリートのような仏像や色付けされた仏像などを目にして、見た目ではないことの強さを感じたという。まずはじめに手掛けたのは、自分の神様の顔を作ろうとマスクを制作した。
大学を卒業して以降もアルバイトを続けながら創作活動を行った。廃材を集め、その捨ててあった場所からストーリーが生まれる。その感じたことを立体に組み合わせていく。ひとつの作品の制作期間はおよそ1ヶ月くらい。活動を続けて15年近く経つが、今では数えきれないほどの作品が生まれた。
ある時、NHKのディレクターになった方と知り合った。その方は教育テレビ『天才てれびくん』を担当していて、小道具を作って欲しいと依頼が来た。廃材を使って発明するという主人公の小道具ということもあり、石田さんの活動にピッタリだった。この仕事をきっかけに周囲にもアーティストとしての自分を認めてもらった転機ともなった。その後は展覧会への出品なども行ってく。
2021年、友ヶ島で開催れた「紀の国わかやま文化祭2021」で、パブリックアートを手がけた。これまで作ってきた作品の中でも最も大きい作品で、かつ常設展示の作品となった。廃材がある場所が変わるとゴミも変わる。アップサイクルやリサイクルの目的ではなく、人々が使って不要になったものに興味が湧くという。ゴミのポテンシャル、それぞれを組み合わせることで新しいパワーが生まれる。海のゴミ、山のゴミ、街のゴミ、それぞれ移動したら新しい世界が生まれる。今後は国内のみならず海外でも個展を開きたいと語った。
いまの活動を続けていきたい。
餅つき
Instagram (@shinya.ishida)石田延命所
・廃材の魅力を紹介します |
※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。
友ヶ島
和歌山県和歌山市加太
観光協会サイト
デンマーク
・丸山由起(Publisher’s Republic)
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
丸山さんからの紹介でインタビュー。紹介されて石田さんの作品を見た時、インパクトがあってセンスいい方だなという印象をもってお話を伺いました。アジアやヨーロッパなども世界中で廃材アート是非たくさん作って欲しいです。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |