大学時代に中山間地域でのフィールドワークを行い、島根県庁を経て農業・人材育成・コミュニティ創出の分野で活躍する石倉達也さんにインタビュー。
1993年、島根県松江市八雲町生まれ。
大学時代に静岡県浜松市北遠地域で農村社会学を学ぶ。中山間地域でのフィールドワークを身体に叩き込み、そこで得た地域住民との協働や連帯感、地域活動の達成感が今でも活動の原動力となっている。
大学卒業後、島根県庁総務課で公益法人・宗教法人の指導監督業務を担当し、その後島根県立島前高等学校にて学校事務に従事する。2021年4月に転職。自分の成長を舞台を農業・人材育成・コミュニティ創出の3つの分野に移し、2拠点居住とリモートワークなどを駆使した更なる自己成長に挑戦している。
島根県松江市で生まれ、大学は浜松市にある静岡文化芸術大学に進学した。文化政策を専攻し、主に農村社会学を研究した。もともと生まれ故郷が中山間地域でもあり、その中山間地域の最先端が島根県とも言われていた。小さい頃はそうした田舎であることが嫌だったが、学問に出会い、過疎地域を最先端の取り組みで解決しようとしていることを知ると嬉しく思えた。それからは自分のアイデンティティとして島根県を誇りに思えるようになった。
大学時代から中山間地域の仕事に関わりたいと思い、フィールドワークを通じて自分なりの仮説を立てて行った。浜松市内で住民への聞き取りを進めていく中で、行政への不満を多く耳にした。ただ不満を聞いて同調するだけではフラストレーションを助長させるだけで、なにも解決できないと思ったという。そこで行政側で出来ないことを把握して、地域と向き合っていかないと生産的な解決にはならないと思い、将来の進路を公務員に定めた。
現場の感覚が必要なのは市町村ではなく、県庁ではないかと思った。広域行政の方が自分の強みが活かせるのではないかと考え、島根県庁の採用試験を受け島根県庁総務課に配属された。はじめの3年間は公益法人や宗教法人の指導監督業務に就き、各団体の相談などに応えていった。次に隠岐島の海士町に異動となり、島前高校の事務員として2年間勤めた。県庁職員を5年勤めたのち、GPAという農産物を作りながら地域活性に取り組むベンチャー会社に転職した。GPAでは週4日働き、クレソンを作っている。
その他に、県職員時代にあるイベントで知り合った平間さんに誘われて、福島県で活動中の「大熊つなげ隊」にリモートで参画している。そこでは学びのコミュニティとして、クリティカルシンキングについて毎週研鑽したり、島根県雲南市のNPO法人おっちラボでも、住民の人材育成する活動を行い、その街だからこそ出来ること。自分たちだけで地域を営める環境づくりを支援している。
ローカルクラフトマーケットでは、全国の作り手さんと消費者を隣人のように結ぶことをやっている。来場者と作り手が仲良くなり、実験的なものをやってもらう。
中山間地域に住んでる人が、まわりのものをフルに活かして楽しめるものを一緒にやっていきたい。
農業はコミュニケーションの言語として入りやすい。「おっちラボ」での人材支援などゼロベースでのまちづくり、団体づくりを県庁職員の若手と研修プログラムをつくっていく。職員が仕事に追われて地域に出れないのをなくしたい。
自分と同じ感覚の仲間をつくる、自己実現で関わって豊かにして、この地域楽しいなと思ってもらえる活動を続けたい。
人と対話する
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島根県邑智郡邑南町のINAKAイルミ
茨城県大洗町
静岡県浜松市龍山村
・平間一輝(大洗観光おもてなし推進協議会・大洗カオス・大熊つなげ隊)
・曽我瞭(カフェIrohaco)
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
平間一輝さんからの紹介でインタビュー。気がつけば1時間超えのインタビューとなって、話を聞いててあっという間に時間が過ぎた感覚でした。対話をしていて心地よかったです。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |