旅の途中でタオ島に出会い、コワーキングスペース「TAOHUB」を創設。現在は亡き父の地元秋田県で「TANEHUB」を開設した小川智恵さん。
タイのタオ島を拠点に、コワーキングスペース「TAOHUB」を始めた。三種町でも「TANEHUB」というコワーキングスペース+宿泊施設=コリビングスペースを開設し、世界各地からノマドワーカーの誘致を行っていく。
神奈川県横浜市で生まれ育ち、短大を卒業してアジア雑貨の店で働き出した。将来はアジア雑貨の輸入のコーディネーターになりたいと夢を抱き、バックパッカー旅行をしたのちに沖縄で2年間過ごす。タイやインドネシア、マレーシアにも旅して回って、現地で目にするアジア雑貨の魅力を大いに感じていた。雑貨品の現地コーディネーターになって仕事でもアジア雑貨に関わろうとマレー、インドネシア語を学び、現地で工場や市場見学を目的として3カ月間旅に出た。その中でタオ島に出会う。日本語での情報が少ないタオ島の情報を配信するためにHTMLやCSSを一から覚えてウェブサイト制作を独学で学んだ。
2011年、日本のお客様のデザイン業務をリモートで続けられる環境を整え、タイのタオ島に移住。ひょんなことからタオ島で欧米からの長期滞在のお客様たちの世話をしていくことになる。2014年バリ島でコワーキングに出会い、コワーキングスペースをタオ島でもやろうと運営のノウハウなどを勉強して、2016年1月にTAOHUBを立ち上げた。
TAOHUBは働く環境の提供はもちろん、タイの常夏の島で欧米人のお客様に居心地のいい環境を作り、それぞれの仕事に専念できる環境を作りたいと、生活に必要なことのトータルサポートも行っている。TAO HUBをHOMEのように思ってもらいたい。ランチを一緒に食べ、ビーチでのんびりビールを飲みながら夕日を見に行く。日常の中でのメンバー同志のコミュニティも大切にし、欧米からきたノマドワーカーたちで賑わっている。
父親が他界して残された秋田の夢の家は無料でも誰も欲しがらない負の財産であること・日本の空き家問題に衝撃を受けたが、TAOHUBのメンバーやデジタルノマドのコミュニティはあのエリアに滞在することに価値をもってくれることに確信をもっていた。仕事をしながら移住体験のように中長期間の滞在をサポートする。地域の方との交流できる場所・機会を提供し、そのエリアのコミュニティに参加してもらうことが空き家問題の解決につながると、日本中で空き家問題になっている地域に向けて、田舎コリビングを先駆け的存在として三種町から発信していくことを決心した。
2019年夏にコワーキングとシェアハウスのコリビングスペースTANEHUBを試験的に開設。空き家にある家財道具を再利用して0円支出で出来る価値の再確認をしたいと運動を始めた。地元の方や滞在者との交流の場となった。21年には秋田県企業支援補助金の採択を受けて改装。コロナ禍の現在、地元地域のイベントスペースとしても利用できるように準備を進めている。
2020年春からは全国のコワーキングスペース運営者の有志が集まって24時間営業し、誰でも無料で参加できるオンラインコワーキングスペース「みんコワ」がスタート。利用者がボランティアで運営を行っているが、小川さんも参加し、全国・世界中に広がるオンラインでのコミュニティビルディングに夢中になっていると話す。
デジタルノマドが地方で仕事しやすい環境を作っていきたい、それが地方を変える。
価値がなくなったものに価値をつけたい。
人をつなげること、みんコワ
・秋田の“そのまま”魅力を紹介します。会いにきてください。 |
※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。
Terra Cafe(テラカフェ)
秋田県山本郡三種町鹿渡勢奈尻95-2
釜谷浜海水浴場
秋田県山本郡三種町大口釜谷71
白神山地
青森県中津軽郡西目屋村神田61−1
タオ島
・田中政敬(HafH)
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
田中さんからの紹介でインタビュー。道を切り開いてく感じでオンラインの画面越しでも温かみを感じました。そこにいる安心感。TANEHUBにも足を運んでみたいです。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |