遊休スペースの活用をサポートするTINY STANDを事業化し、沼津に移住。戸田でホステルやカフェなどを手がける鈴木智博さんにインタビュー。
鈴木智博 すずきともひろ
1986年東京生まれ。2010年慶應義塾大学理工学部卒業。2012年慶應義塾大学大学院修士課程修了(妹島和世研究室)。
株式会社NTTファシリティーズに入社し、建築設計業務、まちづくり提案、PFI提案業務に携わる。2016年ジャカルタにてデータセンターの設計、運営に従事。
2018年遊休スペースの活用促進を目的とした木製屋台ブランドTINY STANDを設立。2019年ホステル運営会社兼建築デザイン会社として合同会社REIVER(レイバー)一級建築士事務所を設立。都市・まち・建築に関わるデザインによるコミュニティの再構築を目指し、イベント企画や再開発プロジェクトを進行中。2019年沼津市戸田にまちづくり拠点としての宿泊施設「タゴール・ハーバーホステル」2021年コーヒー焙煎所「アーキペラゴ・ロースタリー」を開業。
出身はスカイツリーがある東京都の押上で、キャリアはNTTファシリティーズからスタートした。そこで建築設計やまちづくりなどに携わってきた。2017年に友人の紹介で参加した「リノベーションスクール@沼津」で、多くの仲間と出会い、沼津の魅力を感じていくようになる。そこで提案した木製屋台ブランド「TINY STAND」をやまぶき工藝社と共に開発し、事業化にした。沼津市ではシャッター商店街が大きな課題となっていた。そこで提案したのは沼津市の地産地消の木材を使った「TINY STAND」だった。
「TINY STAND」はマルシェや公園、まちの空きスペースで、誰でも簡単にお店を出せるメリットがあり、電動工具を使わずに組み立てられ、コンパクトに収納できる。しかもクルマでも運べて保管もしやすい。沼津市長も気にいってくれ。その後は全国からの問合せが来るほどの人気商品となった。そうした経緯もあって静岡県沼津市に足を運ぶ機会が増えた。「TINY STAND」の事業化に伴って退職し、合同会社REIVERを設立した。
2019年6月、戸田港に面した築60年以上の空き旅館をリノベーションして「Tagore Harbor Hostel(タゴール・ハーバーホステル)」を開業した。1階は、宿泊客や地元民が交流できるオープン型ラウンジで、静岡県産クラフトビールや地場産メニューを提供するカフェとして営業。2階と3階は5部屋の個室とドミトリーがある。部屋からは駿河湾越しに富士山が見えて宿泊者に好評だ。軒先にはレンタルサイクルも準備していて地域観光の拠点にもなっている。
2021年には2番目の施設として、カフェ「Archipelago Roastery (アーキペラゴ・ロースタリー)」を開業。名前のアーキペラゴ-Archipelago- は、英語で「群島・諸島」を意味する言葉で、いくつかの島が地殻の動きで本州にぶつかってできたと言われる伊豆半島をイメージした名前だそうだ。ほかにも様々な小さな活動が一つの大きなムーブメントを起こしつつある沼津戸田の様子を表しているという。
山側と海側それぞれの回遊性を高めながら戸田を盛り上げていきたい。
SUP
・戸田の素敵なところ案内します |
※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。
御浜岬
静岡県沼津市 戸田字御浜2710-1
観光サイト
ジャカルタのスンバ島
・田中真宏(NPO法人ピープルデザイン研究所)
・山本広気(循環ワークス)
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
田中真宏さんからの紹介。小さな港町のホステル、そこから見える海の景色などゆったりとした時間を過ごせそうで、有名な観光地ではないけど、もう一つの故郷にできる場所なのかもしれないなと思いました。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |