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【千葉】河尻和佳子(流山市役所)

東京電力から流山市の外部人材募集で、現在はマーケティング課長に就任。「母になるなら、流山市。」のプロモーションが成功して人口流入増加した。その仕掛け人の河尻さんにインタビュー。

プロフィール

1972年広島市生まれ。跡見学園女子大学卒業後、東京電力に入社し14年間、営業、マーケティング等を担当。自身が流山市に移住したことをきっかけに任期付職員公募に応募し、前例のない自治体マーケティングの道に入る。首都圏を中心に話題となった「母になるなら、流山市。」広告展開や、母の自己実現を応援する「そのママでいこうproject」、年間16万人を集客する「森のマルシェ」の企画・運営などを手掛ける。

「母になるなら、流山市。」

「母になるなら、流山市。」。このキャッチコピーの広告を見たことがある人も多いかもしれない。若い世代の移住促進を進める流山市のマーケティング課長として、このPRで手腕を発揮し注目を集めた。出身は広島だそうだが、父の仕事の関係で生まれてすぐに東京に、さらに小学3年生の時に千葉県柏市に引っ越す。流山市に移ったのは結婚して第1子が生まれた後の2009年だった。2005年につくばエクスプレス(TX)が開通し一気に都心へのアクセスが良くなった頃でもある。

流山市(ながれやまし)は、千葉県の北西部に位置する市。人口は約20万人。千葉県内では市原市に次いで第7位の人口規模。1970年代までに流鉄流山線、東武野田線(東武アーバンパークライン)、JR武蔵野線が市内に通るものの、それぞれが市内で接続せず、地域ごとの繋がりが薄い市となっていたが、2005年のつくばエクスプレス(TX)開通により、それらの地域が結ばれるとともに東京都心へのアクセスが向上した。

引用:Wikipedia

 

お気に入りの場所にも挙げてもらった、流山おおたかの森駅の南口の階段を降りた場所から見た景色に、何か起こりそうなワクワク感を覚えたそうだ。2009年に流山市の外部人材募集で広報官として採用される。肩書も実績も無い自分に子育て世代の呼び込みを任せる市に本気を感じたという。東京電力から転職してすぐに、定住人口を増やすというミッションを与えられた。とはいえ自治体のマーケティングは前例がなく、入社1年目はとくに成果を出せないまま終わってしまう。2年目には、流山に定住する人を増やすためのイベントの企画を担当することになる。自分のアイデアを話して賛同してくれる人を探した。何もないところから、仲間を集めて一緒に作り上げていく過程が、楽しかった。前例がないことをやっているんだとワクワクした。

そして話題にもなった「母になるなら、流山市。」のコピーは市長をはじめマーケティング課で選んだ。プロモーションは成功し、多くの子育て世代が転入してきた。「子育てするなら〜」ではなく「母になるには〜」にした理由は、河尻さん自身の育児体験で、1人目の子育ての時、行き詰まってしまい誰も頼ることができなかったそうだ。子育てを楽しむことが出来ず、後悔した。自分のやりたいことをしながら子育てをしても良かったんだと後で気づいたそうだ。子育てだけでなく母として楽しんで欲しい。街はそれを応援したいという願いから「母になるなら、流山市。」は生まれた。

流山でないといけないものは何か

最近は地域のブランディングを担当している。もともと流山は、知名度が低かったのでイメージアップをし、住みたいと思う仕掛けをやってきた。人口も増えて目標は達成したのだが、日本の人口は減少傾向なので、それでも住み続けてくれる。流山市っていいよね。と街のブランドを作りたい。流山らしさとは何かを考えた時、魅力は人であると思った。人にフォーカスしよう。

街のブランディングでモデルとしてるのはアムステルダム(オランダ)だそうだ。アムステルダムでは建築してる体育館など公共施設のプロセスから市民に見せているのだという。街の魅力を一緒に育み、出来る過程を見せることで、市民が自分ごとのように感じてもらう。日本では完成した物だけを披露するので、建設途中を見せることはすくない。

行政と市民には垣根のようなものがあると思っていたが、勘違いだった。街の人にインタビューをした時、どこか線引きをしていたのは自分で、自分がやってることに共感してくれる市民がいて、一緒にやってくれ、教えてくれた。みんな興味軸で集まってくれて、それが純粋に楽しかったそうだ。役所は自分たちで企画してしまい、市の都合だけでなく、お互いのメリット、ウィンウィンの関係でなければならない。外にばかりプロモーションをしていたので、街の中では応援されていないと気づく。地元の人には何も刺さってなかった。

ある人が、「母になるなら、流山市。」というけれど、公園も少ない。子どもたちが遊ぶ遊具もないという声を聞いた。街の人の文脈でないことに気付かされたのだ。プロモーションが成功しても、街の人には応援されない。そこで市民と一緒にプロジェクトをやろうと決意する。はじめは人と繋がることが怖かったそうだが、やって楽しかったと振り返る。

流山の魅力をどう発信したらいいか、データはなにが必要か。街の人がやりたいことをやるにはどうしたらいいか。みんな子育てで時間もない中で参加してくれた。もっとこの街で活躍してる人を紹介しようと取材して、市のホームページやフェイスブックで紹介している。

2011年からスタートした、流山おおたかの森駅の南口都市広場で毎年開催してる「森のナイトカフェ」。キッチンカーや噴水ショーなど賑やかな雰囲気に誘われれてイベントは大盛況だった。普段なかなか居酒屋に入りにくい子育て世代が、子どもを連れて気軽に飲めるというイベントとして企画。4日間で5万人以上を動員し、参加者の約半数が市外から来てるそうだ。

マルチタスクの鍛錬

パッションポイントを聞いたら、マルチタスクだと返事が返ってきた。仕事を終えて毎日夕食を作る時がマルチタスクの鍛錬の時間だそうで、同時にやっていくのが好きだと語る。ご飯を作る時、メニューを決めず、冷蔵庫をあけて、その中身を見て、メニュー決めて作って、どう綺麗に盛り付けて、最後はいかに効率よく片付けるか。お子さんができてから、意識して、いかに限られた時間で優先順位をつけ、アウトプットするか。それを鍛錬できるのが料理だそうだ。

これからどうしていきたい

ライフテーマは、『 エンジョイディファレンス』。違いを楽しみたい。会社員時代には実感する機会がなかったが、街の中では多様性の意味が知れる。ものごとを多面的に見えて、どれも正解でも間違いでもない。子供のころは、いじめられた体験もあるが、その頃は自分を出さずに、大人しく過ごしていた。自分を押し込めてしまう人もいると思うが、違いを楽しむ、面白いねとコミュニティが生まれてたらいい。変わってるけど面白ねというコミュニティを作りたい。

パッションポイント

マルチタスク

チケット(私のできること、得意なこと)

これからのライフデザインの相談します

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

流山おおたかの森駅 南口の階段をおりたとこ
千葉県流山市 おおたかの森西1-1-1

お気に入りの場所(アウェイ)

表参道
東京都渋谷区神宮前
JR原宿駅、または東京メトロ半蔵門線・銀座線・千代田線表参道駅、副都心明治神宮前(原宿)駅下車

【じゃらん】国内25,000軒の宿をネットで予約OK!2%ポイント還元!

つながり

金川聡美(南流山子ども食堂)

手塚純子(machimin)

・岩根宏(流山お田んぼクラブ)

・伊藤なみ(みどりのさんぽマスター)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

金川さんからの紹介でインタビュー。流山市を語る上で欠かせない人物のお一人です。よく相談に乗ってるという河尻さん、話を聞いていても楽しそうで元気もあって、聞いてるだけどこっちも元気になる、そんなエネルギーをもらえた気がしました。引き寄せる魅力でこれからの活躍も期待しています。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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