100人、100通りの人生とまちの風景、キーパーソンに会いに行こう

【沖縄】西貝瑶子(プロモーションうるま)

学生時代から熱海のまちづくりに関わり、LIFULL在籍時にはコミュニティマネージャー、現在は沖縄で「島しょ地域」の事業促進などに関わる西貝瑶子さん。

プロフィール

一般社団法人プロモーションうるまの契約社員として、うるま市の主に「島しょ地域」の事業を促進する活動に取り組んでいます。最近では、島に拠点を持つ人や島民の創業支援に携わっています。また、ワーケーションのモニターツアーの企画・開催や、「LivingAnywhere Commonsうるま」の運営もしています。

ローカリゼーションに興味が湧く

生まれ育ったのは大阪で、明治学院大学に進学と共に上京した。高校の時にニュージーランドに留学した経験があり、身近な人と過ごす時間を大切にする習慣にふれ、日本に対しての違和感を覚えた。まるで死んでるように働く日本人の姿と照らし合わせて、いつかは海外に出たいとの想いが強くなった。大学では国際学部でグローバル化の問題について学び、グローバルになって便利になった一方で、途上国では貧困が生まれることに問題意識を感じた。平和を実現したい。

そこで興味を持ったのはローカリゼーションだった。地産地消で、コミュニティーで循環するような暮らし方。その土地の素材を活かし、ほしいものはみんなでつくる。昔ながらの良さを引き継ぎながら、時代にも合わせつつアップデートしていく。そんなエッセンスを大学で学び、これからの社会に対して希望が持てるようになってきた。その頃に世界青年の船事業の参加をきっかけに大学休学を決意し、「atamista(アタミスタ)」と出逢う。1年間休学し、熱海に住みながらまちづくりインターンで関わり、海辺のあたみマルシェの運営やリノベーションスクールの運営に携わった。

LIFULLに就職

LIFULLに就職してからも、熱海での活動は続けた。どこか社会貢献度の高い仕事をしたいという気持ちがあり、社内の社会貢献制度の委員会になり、はじめはビーチクリーンを実施したり、熱海で空き家問題をテーマにしたスタディツアーも企画。社長も賛同してくれ、30人くらい参加してくれたことをきっかけに西貝といえば熱海で認知してくれる人が増えた。

新卒2年目に社内に地方創生推進部が立ち上がったので異動。空き家バンクの立ち上げで全国に広げる活動からイベント運営を行い、念願叶って熱海で空き家の利活用事業を考えるところまでいった。しかし1人で企画して実行したため力不足もあり、挫折を味わった。そのタイミングで別部署に異動となる。本社に併設するコワーキングスペース「LIFULL HUB」の事業責任者兼コミュニティマネージャーとなり、日々奮闘しつつも、入居会員の方々とのコミュニケーションや、日々イベントを開催するのはたのしかった。

沖縄県うるま市に移住

そんな中、LIFULLが運営する「LivingAnywhere week」のイベントが沖縄県うるま市で開催され、同じ部署のメンバーで参加した。廃校を活用し、みんなでテレワークをしながら暮らしやそれぞれのスキルをシェアするといったことを実験的に行うイベントだった。うるまの島しょ地域の環境に惹かれ、いつかは沖縄に移住するのもいいなと思った。

移住を最終的に決断したきっかけは、2019年に台風が関東を直撃。当時は世田谷区内のシェアハウスに住んでいたので、近くの河川も増水し東京に住んでるのは危険だと思った。それをきっかけにみんなでシェアハウスの解散を決め、各自地方に分散することになった。様々な場所が候補に浮かんだが、直感的に沖縄だと思い。移住先に選んだ。「LivingAnywhere Commonsうるま」の立ち上げの話もあったのも重なり、現地の運営に関わりたいと思って、運営母体であるLIFULLの退職を決意し、現地側の組織「一般社団法人プロモーションうるま」に関わることになった。

現在は、本質的で豊かなまち・暮らしづくりのために、うるまの島しょ地域の地域づくり事業として、伴走型の創業支援スクール「ワタクシプロジェクト」や、おためし移住、ワーケーションモニターツアー、高校の修学旅行の受け入れや、地元の中学校のICT授業などに取り組んでいる。

これからどうしていきたい

うるまでの暮らしを通して自分自身生きやすくなったと感じるし、日々特別なことがなくても充実していて、自分の人生をしっかり歩んでいる感覚を持てるようになった。

島の環境やここで暮らす人々が持つ力がそうさせていると感じているので、単純にワーケーションとかではなく、島での滞在を通して自分自身と向き合うきっかけづくりを提供していきたいなと思っている。

あとは、元々関心があるウェルネスや食のこと、教育の取り組みにもっと着手していきたいのと、暮らしにはパーマカルチャー的な要素を増やしていければと。

とにかく島しょ地域が大好きなので、自分が思う好きや魅力をたくさん伝えたいなと思っている。

パッションポイント

ダイビング、シュノーケリング、地域の人たちとゆんたく・三線

公式サイト、出版物など

LivingAnywhere Commonsうるま

greenz掲載記事  人が、自然が、「Being(あり方)」を問いかけあう。うるま市の「ワタクシプロジェクト」が生み出す、人づくりによる地域の循環

チケット(私のできること、得意なこと)

・島しょ地域のおすすめ場所を案内します

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

あごーりば食堂
沖縄県うるま市与那城上原21

命薬のあの土
うるま市与那城伊計130番地

沖縄の海

お気に入りの場所(アウェイ)

熱海(特に銀座商店街周辺)

寺田本家
千葉県香取郡神崎町神崎本宿1964
公式サイト

つながり

杉山貴信さん(machimori)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

杉山さんからの紹介。名前は以前から耳にしたことがありました。LIFULL HUBも行きたくて結局行けないままでしたが、その当時の話も聞けたのは嬉しかったです。沖縄にはたくさん会いたい方がいらっしゃるので必ず遊びに行きます。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
野田国広の記事一覧