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【和歌山】丸山由起(Publisher’s Republic)

農協の仕事と二足の草鞋で写真家としても活動を続け、コロナ禍の飲食店などを応援する冊子などクリエイティブな一面で地域を盛り上げる丸山由起さんにインタビュー。

プロフィール

丸山由起(Maruyama Yoshiki

写真家。1982年和歌山県那智勝浦町生まれ。大阪から帰郷したことを機に写真を本格的にはじめSNSを通じた写真活動をスタート。南紀の魅力を写真で発信する紀南フィルムのリーダー、フォトグラファーやデザイナーなどで構成するPublisher’s Republicの代表も務める。和歌山県の「プレミア和歌山」の冊子、地元企業の広報、紀の国トレイナートなどのイベント撮影など、地域PRにつながる撮影に多く携わる。ストリートスナップや人物撮影も得意とし、和歌山美少女図鑑での撮影も手がける。20216月に刊行熊野のフォトブック「南紀熊野ROUTE42」では重要な撮影を担当し、プロジェクトでも貢献する。商品開発からプロモーションまでを幅広く手掛ける。

写真:中川正子

27歳で和歌山にUターン

出身は和歌山県那智勝浦町で、大学時代は大阪の大学に通い、大阪市農協に就職した。大人になるにつれ地元の熊野の風景が恋しくなっていく。思えば学生時代は表面上しか地元を見ておらず、小さな世界しか知らなかったんだと気づく。結婚し、27歳くらいの時に奥さんと共に和歌山県にUターンしてきた。写真を撮るのもだいたい同時期くらいから始め、独学でカメラを学んだそうだ。

地元に戻り、再び農協に転職して、土日に写真を撮る活動を始めていく。友人のイベントや、お店のフライヤーの写真を撮ったり、写真投稿サイトに投稿したりするうちに、和歌山県のプロモーション広告の写真も受けるようになっていた。相談も写真だけに限らずデザインに関する話も増えてきたので、地元のクリエイターたちと一緒に「Publisher’s Republic」というクリエイティブチームをつくり、お互い連携しながらプロジェクトを受けるようになり、イベントごと手伝っている。

紀南フィルム

和歌山県紀南地域と写真が好きな 11 名が集ったチーム「記念フィルム」を結成。それぞれ民宿やカフェの経営者や公務員、主婦など様々な人たちが集り活動を始めた。コンセプトは「あそぶ。わらう。手をつなぐ。ファインダー越しに見つめる。好きな紀南を撮る。私たちのまちが誰かに届きますように。暮らしをキリトル。」それぞれの視点や画角で地元熊野の写真を撮る活動を続け、2020年東京「72gallery」でも展示会を開いた。展示会場では、紀南地方ならではの物品の展示やポストカードの販売や、紀南地方 で収録した音が BGM として流した。

©️Yoshiki Maruyama / Publisher’s Republic

 

ROUTE42、和歌山美少女図鑑

イベントで知り合ったフリーライターのへメンディンガー綾さんと共にクラウドファンディングに挑戦して、2020年に外国人が訪れるべき日本の観光地で、1位に選ばれた熊野地方。その魅力を世界に届けるフォトブックを青幻舎から出版。その著書の写真を丸山さんが担当した。写真は切り離せるポストカードになっていて、日本語版と英語版で出版し、海外でも人気となった。全国各地で出版されている美少女図鑑。和歌山版が2021年に復活。そのモデル撮影も丸山さんが担当した。和歌山にゆかりのある女の子を発掘し、次世代の逸材の原石を支援するメディアとして「和歌山美少女図鑑」が再スタートした。フリーペーパーの他に、SNSやライブでも発信していくという。

写真:橋本美奈

写真集でコロナ禍の事業者を応援

2020年4月以降コロナ禍となり、その影響で打撃を受けてしまった地域の店を応援しようと、店主の写真を収めた冊子を作った。それまで飲食店などが掲載していたガイドブックなどに記載の営業時間などコロナ禍で変更を余儀なくされたが、刷り直しなど対応でもできない。そこで写真を撮ってSNSで発信をしたところ、周囲のクリエイターも手伝ってくれ、他の飲食店からもお願いしたいと要望が届いた。

那智勝浦町、新宮市、田辺市など20軒の飲食店や宿泊施設などを訪れ、店主たちの姿を写真に収めた。デザイン会社をやってる友人からの提案で冊子としてまとめることにしたそうだ。冊子は「新型コロナウイルスに立ち向かう20の事業者」。店を紹介する文章と写真を載せて紹介した。700部印刷して、撮影した店や那智勝浦町の観光案内所などで無料配布した。今では図書館で郷土資料としても置いているという。

これからどうしていきたい

写真を深めたい

パッションポイント

写真

公式サイト、出版物など

丸山由起 公式サイト

Instagram (@maruyama__yoshiki)丸山由起

チケット(私のできること、得意なこと)

・熊野の地元でしか知らない魅力を教えます。

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

Hanai (民宿 わかたけ)
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町朝日3丁目34

©️Yoshiki Maruyama / Publisher’s Republic

カフェ雨間(あまあい)
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町築地5丁目2−10
公式サイト

©️Yoshiki Maruyama / Publisher’s Republic

お気に入りの場所(アウェイ)

TOKYO INSTITUTE OF PHOTOGRAPHY
東京都中央区 京橋 3-6-6 エクスアートビル1F
公式サイト

©️Yoshiki Maruyama / Publisher’s Republic

スタンダードブックストア
大阪府大阪市天王寺区堀越町8−16
公式サイト

©️Yoshiki Maruyama / Publisher’s Republic

つながり

後呂孝哉(WhyKumano)

原裕(だものみち)

山本沙矢(脇口水産)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

後呂さんからの紹介でインタビュー。丸山さんが撮った熊野の滝の写真がインパクト強くて一瞬で引き込まれました。人懐っこい感じでインタビューにも答えていただきました。熊野のみなさんに会いに行きます。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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