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【神奈川】西永雄二(東リ町アートフェス)

都内のIT企業に勤務しながら、藤沢市片瀬の商店街を使ってアートフェスを企画したり、中学校でカフェと称した生徒の居場所づくりをしている西永雄二さん。

プロフィール

会社の仕事に行き詰まりを感じていた頃にTEDxKyotoに出会い、自社以外の方との接点が生まれ、第二の人生が始まる。その後、地域の祭典委員、PTA活動、アートプロジェクトと活動領域を広げ、現在では、軽いノリのサラリーマン、略して「カルノリーマン」を屋号として、都内のIT企業に勤務しながら、「先ずは自分が一番楽しむ」をモットーに、商店街/不登校/アートプロジェクトの領域でさまざまな活動を創出する、パラレルキャリア実践者。

商店街でアートフェスを開催

北海道で生まれ育ち、中学から高校までバスケットボールをやっていた。大学も北海道の工業大学で情報工学科を専攻。海外への憧れから、1年間休学してオーストラリア・シドニーに滞在。

帰国後は富士通のグループ会社に就職し、当時普及し始めたインターネット環境を構築する仕事に就いた。2011年ごろから引っ越した先の藤沢市で、地域の祭りをきっかけに地域活動に参加するようになっていった。歴史が長い祭りがあり、それを商店街の寄附によって支えられていることを実感し、商店街への恩返しをしたいという気持ちが芽生え始めた。

三女が中学生のときにPTA活動を三年間つとめ、その後「東リ町アートフェス」というイベントを仕掛けた。片瀬3丁目の老舗店をギャラリーに見立てて作品を展示する企画で、八百屋や酒屋などを一軒一軒巡り相談して、地元在住のアーティストと共に開催することができた。作品は、市民やアーティストを含めて50組、100点が展示された。

片中カフェで学生の居場所づくり

藤沢市立片瀬中学校の先生のご理解/ご支援のもと、カウンセリングルームを使って、不登校や生徒が気軽に寄れる居場所として「片中カフェ」を立ち上げ、週に2回運営している。カフェといってもコーヒーはなく、生徒たちが本を読んだり、ゲームをしたり、くつろいでもらう第三の自由室として開放している。

西永さん自身が、洋服店で店員さんから声をかけられるのが苦手なことから、片中カフェでも、声をかけられれば会話するけれども、こちらから積極的には声をかけない距離感を大切にして運営している。

片中カフェで全ての問題を解決できる訳では無いけれども、誰か一人でも、一分一秒でも、心休まる瞬間を過ごせたのであればそれで充分と、今はそう考えて運営している。

これからどうしていきたい

サラリーマンが蓄積したスキルや経験が、以外と地域の活動に活かせることが分かった。また、地域の活動が充実すると、会社の仕事にも余裕が生まれ、プラスの好循環が生まれることがわかった。

この体験を多くのサラリーマンの方々に知ってもらい、本人がやりたいことを、会社でも、会社以外の場所でも、両方で実践して活躍する世の中になったら楽しいだろうなぁと考えている。

そうすることで、人も地域も会社も、もっともっと面白くなると思うし、「今日は何か楽しかった」と思える瞬間が増えると嬉しい。このために、自分自身がそのロールモデルとなり、社外活動の実践例を増やし、世の中に大量のサラリーマンが解き放ちたい。

パッションポイント

晴れた日に、のんびり、海で遠くを眺める

公式サイト、出版物など

noet  カルノリーマン/片瀬三丁目商店街イベント係

チケット(私のできること、得意なこと)

・地域の特性を活かしたイベントの作り方を教えます
・サラリーマンが地域へ一歩踏み出す方法を教えます

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

東リ町(片瀬3丁目)の狭く少し曲がった商店街の通り

お気に入りの場所(アウェイ)

神田優美堂
東京都千代田区神田小川町2丁目4
公式サイト

つながり

小林宏行(トラジションタウン藤沢)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

小林さんからの紹介でインタビュー。商店街でのアートフェスや中学校でのカフェなど、地域住民として等身大でできる取り組みをしていて素敵だと思いました。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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