地域に出ていく、会いに行ける精神科医として、福祉分野や教育分野と協働し、対話をベースにした地域づくり活動を行う樋端佑樹さん。
1977年生まれ。北海道大学医学部卒業後、佐久総合病医院で初期臨床研修。
リハビリテーション医療や在宅医療などを経て、精神医療分野を専門にする。総合病院、大学、小児医療機関、行政機関、教育機関などで診療や相談業務に従事し、現在はメンタルクリニックで、親と子どもの診療、若者支援、発達支援などに携わる。福祉や教育との協業をテーマに、セルフヘルプ、ピア活動、地域づくりなどその活動は多岐にわたる。
香川県高松市出身。高校、予備校と京都で過ごし、北海道大学の医学部に進んだ。親族には医師が多く医師以外の選択をするのはハードルが高く、消極的な選択だったという。大学で学ぶうちに興味関心は医療と社会との関係にひろがり、地域医療、公衆衛生、国際保健医療協力など社会との関わりの多い分野に向かった。卒業後は地域医療で有名な長野県の佐久総合病院で初期臨床研修を行い医師としてのキャリアをスタートした。
信州佐久は今でこそ新幹線も通り交通至便な場所になったが、かつては僻地であった。佐久病院という病院は「農民とともに」をモットーに、都市部に負けない高度専門医療も行う一方で、地域住民とともに運動論的な医療を展開してきた病院である。巡回検診隊が、農村に入り込み、1959年に全村民の健康管理および集団検診を手がけたことでも有名である。そこで、在宅医療や主に身体障害を対象としたリハビリテーション医療からキャリアをスタートし、当事者と協働するスタイルを学ぶ。
その後、自身のうつを経て、精神医療分野に移り、求められるままに児童発達分野にも関わるようになった。医療は社会の様々な課題、困りごとが投げ込まれる場である。そして健康づくりについてのノウハウも蓄積されている。教育や福祉などの分野で、多くの問題が重なったケースでも医療が、医師がサポートに回るとネットワークができ、チームが回りだす。助けを求められたときには、自分に出来ないことは助け、出来ないことはネットワークの中で出来る人につなげればいい。それも難しければみんなで対話を続けていけばいい。オープンかつフラットに対話ができる文化が大切であり、それは地域づくりや政治にもつながる。
社会の中で生きることに希望をもてず自死する人、自傷や他害、ひきこもりなどの状態になっている方も多い。そんな状況をなんとかしたいとマイノリティであるさまざまな障害当事者自身が声をあげられるように、発達障害や不登校、精神障害などの当事者会や親の会などのセルフヘルプグループなどの場作りを支援し、啓発などのイベントを仕掛けていった。健康的で文化的な最低限度の生活の上に、それぞれの幸福追求を保証し、だれもが生きていてよかったと思える社会にしていきたい。
医療を皆で使える道具にしたい。さまざまな場作りに関わり、対話を文化にしたい。
信州の身近な自然の中で癒やされる。
関わっている若者たちとマラソンにも挑戦
『対話から始める 脱!強度行動障害』
・困っていることの整理と、仲間づくり、一歩踏み出すためのお手伝い。 |
・対話の場作り。 |
※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。
松本城
長野県松本市丸の内4番1号
公式サイト
利尻島、礼文島
屋久島
・加藤愛理子(みやの森カフェ)
・八木 航(NPO法人サポートセンターとまり木)
・高山さや佳(NPO法人 Happy Spot Club)
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
加藤愛理子さんからの紹介でインタビュー。生きることを楽しみながら、対話の場作りを大切にしてるという姿勢が伝わってきました。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |