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【埼玉】江澤勇介(きたもと暮らしの編集室)

埼玉県北本市を拠点に、「きたもと暮らしの編集室」やシェアキッチン&シェアスペース「ケルン」「中庭」の運営を行う江澤勇介さん。

プロフィール

江澤勇介(暮らしの編集室・写真家)

北本市を中心にカメラマンとして活動しつつ、オルタナティブスペース「実験と発見 ツカノマ」の運営、マーケットイベント「縁側日和」「NEW HOLIDAY」の企画運営、北本市観光協会のイベントの企画運営などを行う江澤さん。まだこの世にないあったら嬉しいものを作り出すことが行動の指針になっているという。ゲリラ的に活動し縦横無尽に舞台を選ばず動き回る存在が、地域に新しい可能性を生む。現在、北本市内でシェアキッチン&シェアスペース「ケルン」「中庭」「てと」の三つのスペースを運営中。

北本でアート中心のまちづくりに関わる

埼玉県の中東部に位置する北本市で生まれ育った江澤さん。高校時代まで団地で過ごしてきた。その後、将来は音楽カメラマンをやってみたいと思い日本写真芸術専門学校に進学、卒業後は学校の教務で助手をしながら地域のアートプロジェクトなどに参加していた。2008年から始まったプロジェクト「北本ビタミン」を通じて様々なアーティストと出会うきっかけにもなった。2013年ごろまで北本のアートイベントや瀬戸内芸術祭などアーティストたちと活動を共にした。翌年からは5年間、埼玉県久喜市で友人のクッキー屋さんやカフェの方と一緒に「縁側日和」や「NEW HOLIDAY」というマーケットイベントを企画運営していた。

2012年頃、アーティストユニットの「LPACK」が北本市内に空き家を改装した拠点を構えることになり、北本自然観察公園に隣接した一軒を改装した「きたもとアトリエハウス」が生まれた。アーティストの滞在施設として、開かれた場所となっていて、コーヒーを通じたコミュニケーションを生み出したり、マーケットを開き地域とつながっていたアトリエハウスプロジェクトでは代表を務めていた。

北本を舞台にしたアートイベントが行われる一方で、それが日常になっていない課題もあり、もう少し日常のフレームを作っていきたいと考え、地元の同級生たちと「暮らしの編集室」の取り組み始めていく。

シェアキッチン&シェアスペース「ケルン」「中庭」「てと」

暮らしの編集室は、2019年頃から北本市と移住定住を促進するシティプロモーション事業を開始。シティプロモーション冊子の作成や WEB サイト制作、新規創業者と空き店舗をマッチングする活動などを始めた。北本市役所の芝生広場を活用した定期開催のマーケット「&green market」を運営するほか、北本市役所の近くで、シェアキッチン「ケルン」の運営を開始。マーケットや既存店舗と連動して市内回遊性を高めることで街に新たな楽しみを作り出すことを目指している。

さらに2021 年 6 月に築50年以上を経過した北本団地商店街に、シェアハウス & シェアキッチン北本団地『中庭』をオープン、翌2022年5月には同商店街にシェアアトリエ&ギャラリー「てと」をオープン。さらに現在2023年4月には新店舗のオープンを準備中で、シャッター商店街を活用して新たな賑わいを生み出そうとしている。

そこにいる人と一緒に考えるきっかけ

「自分たちのまちに必要な楽しみを、自分たちで作っていく」ことを、みんなで考え、学び、作っていくワークショップ「きたもとで考えるマーケットの学校」が2020年のコロナ禍でスタートした。座学だけではなく体験や交流を通じて、どんなことを実現したら、自分の豊かな暮らしにつながるのかを見つける企画だ。前述の「&green market」もその実践編としてはじまった。

暮らしの編集室は、マーケットの学校のような対話の「時間」と、シェアキッチンのような「場」をつくることで、そこで暮らす人たちと一緒に考えるきっかけを作りだしている。人が集まり、コミュニケーションから新たな楽しみが生まれる。そんなサイクルが、地域に価値を生み出していくのだろう。

これからどうしていきたい

身の丈のスケールに合わせて、暮らしが1個、2個楽しくなることを仕掛けたい。

パッションポイント

DIY

公式サイト、出版物など

きたもと暮らしの編集室

チケット(私のできること、得意なこと)

・北本市内ツアーします。

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

北本団地商店街
埼玉県北本市栄7

お気に入りの場所(アウェイ)

吉祥寺

MIA MIA TOKYO
東京都豊島区長崎4-10-1
公式サイト

つながり

金澤萌(とこらぼ)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

金澤さんからの紹介でインタビュー。きたもと暮らしの編集室は以前からメディアで見ていて、いつか話を聞きたいと思っていたら、ちょうど金澤さんの知人関係であるのがわかり、お願いして紹介してもらいました。なかなか全貌がキャッチできたわけではないですが、それでも圧倒的なコンテンツ量で、いつか実際に足を運んでみたいと思いました。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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