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【京都】大滝雄介(一般社団法人 KOKIN)

京都府舞鶴市にUターンして家業の工務店を再建したほか、まちづくりチームのKOKINを立ち上げるなど活躍する大滝雄介さん。

プロフィール

1982年、京都府舞鶴市生まれ。千葉大学工学部卒。一級建築士。

東京でIT企業に勤務後、2007年にUターンし家業である㈱大滝工務店をアトツギ。2012年、まちづくりチームKOKINを立ち上げ、町家を改修したゲストハウス事業や、チャレンジカフェを通した場作り、ママ仕事請負チームの運営などを行う。2020年、地域商社HOUKOを設立し舞鶴市のふるさと納税運営を行う。

「まちを楽しむひとを増やす」をミッションとして様々な活動に取り組んでいる。

7億円の負債から再建

京都府舞鶴市で生まれ、実家は工務店を営んでいた。高校まで地元で過ごすが、ずっと舞鶴を好きになれず、家業を継ぐ気持ちもないまま、関東の千葉大学に進んだ。卒業してからも都内にありNTTデータに就職。しばらくして父親の体調が悪くなってしまう。祖父の代から70年近く続く工務店は、7億円もの負債を背負い経営的にも危機的状況に陥ってた。そして2007年にUターンして大滝工務店に入社。そこから一心不乱に会社を立て直そうと奮闘する。利益を上げ負債を少しづつ減らし、5年をかけて再建に成功した。そして2015年から会社を引き継いで社長に就任した。

舞鶴市でまちづくり

2012年から、まちづくりの任意団体の「KOKIN(こきん)」を友人たちと発足。嫌いだった地元の街が次第に好きになっていき、情緒ある街を自分が守っていこうと決意した。それまで職場と家以外の“サードプレイス”がなかったので、それを作る活動を始めることにした。

カフェやゲストハウスなどに使われているレンタルスペース『宰嘉庵(さいかあん)』は、築130年を超える古民家をリノベーション。開業前に、土壁塗りのワークショップを開催して、地域の人々と共に作った。和室が3室あり、近隣の銭湯「若の湯」と「日の出湯」と提携したり、食事も素泊まりが基本なため近所の飲食店を紹介してくれる。まち全体を一つの大きなホテルに見立てている。

続いて2016年には、チャレンジカフェ&バー「FLAT+」をオープン。日替わり店長制で、飲食店をやってみたいという人が気軽にチャレンジできるような場所にした。ここは大阪・中崎町のコモンカフェを参考にプロデュースした。

さらに1200坪もの有休不動産を活用した「KAN,MA(カンマ上安)」は、リビングエリア「KAN,MA Living」で、くらしや住まいについての相談やショールームで体験ができる店として、ダイニングエリアの「KAN,MA Living」は食事を楽しめるダイニングカフェとなっている。

ほかにも、ママによるお仕事サポートチーム「team.m」やビジネスで社会課題を解決をする「HOUKO」では、ふるさと納税の運営や中小企業の後継者がもっとチャレンジできるよう人材育成も行なっている。

これからどうしていきたい

ゲストハウスを広げたい。舞鶴に観光で人が来て欲しい。また地元で雇用を増やしていきたい。

地域の中高生向けにアプローチしていき、価値観が変わる体験や面白い大人と交流でいる場づくりをしたい。

パッションポイント

読書、ロードバイク

公式サイト、出版物など

KOKIN

cafe & bar FLAT +

SAIKAAN

KAN,MA

大滝工務店

チケット(私のできること、得意なこと)

・2時間のまち歩きを案内します。
・コワーキング1日フリーでお使いいただけます。

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

若の湯
京都府舞鶴市本58
公式サイト

お気に入りの場所(アウェイ)

エストニア旧市街

インキュベーション施設・LIFT99

つながり

増田茂樹(オオシマワークス)

渡辺葉一(ヒトツナギ)

・舩坂康祐(木の國屋)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

増田さんからの紹介でインタビュー。京都移住計画の方々とのつながりだったり、舞鶴でのまちづくりなど聞けば聞くほど面白くて、舞鶴に行ってみたくなりました。最近は人口5〜10万人規模の街が気になって仕方ありません。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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