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【神奈川】大西裕太(話せるシェア本屋とまり木)

警備会社勤務していた時に、うつとなり休職しその期間中に自己分析などをして退職、ヒトが前を向くキッカケづくりの活動などをはじめた大西裕太さんにインタビュー。

プロフィール

1988年神奈川県生まれ。茅ヶ崎市在住。
一児の父でもあり、妻が正社員であることから家事育児を担当。お父さんの新しい働き方を提案できないかと企み中。

大学卒業後、大手警備会社に就職、24時間365日働く現場時代を経て、経理部へ異動。一見順調にステップアップしていたかに見えたが、ある日不眠からうつと診断、翌日から3ヵ月間の休職がスタート。休職中に、自己分析に熱中、自分の価値観や判断基準を知ることの重要性に気づき、そのまま退職を決める。

現在は、「ヒトが前を向くキッカケや、そこから一歩踏み出すキッカケを提供すること」を活動の軸に、「根本自己分析©︎」というキャリアカウンセリングや、ローカルを舞台に場づくりやイベント企画、「ヒトの働きかた図鑑」というラジオ番組の運営、NPO法人の経理など、フリーランスで幅広く活動中。現在は、「本を通じて安らぎを感じられる居場所」をコンセプトに「話せるシェア本屋とまり木」をスタートさせている。

休職期間にある気づきを見つける

大学を卒業して大手警備会社に就職をした大西さん。前半の3年くらいは現場に出動する警備を行って24時間勤務の肉体的な大変さはあったものの、もともとスポーツをやっていたのでそうした忙しさも楽しかったと語る。後半は経理に配属され、今度は定時勤務で残業がない仕事の日々。同じフロアに多数の同僚がいたが、人との会話がほとんどなく黙々と仕事を続けていた。そんな中不眠状態が続いて、うつと診断されて休職することになった。

休職期間中は、ひたすら自己分析をしていた。これからどうしようか。生き方や働き方など自分が人にできること、強みはなんだろうと考えた。どんな環境なら楽なのか。幼少時代から時間をかけて振り返ってみて、当時はどんな夢を持っていただろうと分析していった。そうしたことを繰り返していくうちに、自分の中の軸が見えてきた。ちょっとマイナスに触れていたり、視野が狭くなった人に対して、前を向くきっかけや、視野が広がるきっかけ、そこから一歩を踏み出すきっかけを作っていきたい。そうした手段の一つとして、キャリアカウンセリングの道に入っていった。

ヒトの働きかた図鑑

休職していた期間中に、茅ヶ崎駅近くにあるコワーキングスペース「チガラボ」と出会い、警備会社を退職後はスタッフとして働き出した。それまでサラリーマン時代には出会えなかった様々な職種や経歴を持った人たちとたくさん出会う。中にはサーフボードを持って働きに来ていた人もいてカルチャーショックを覚えたそうだ。そうした人たちにふれ、いろんな人の生き方にふれてみたい。いろんな世界があることに気づき、大きく視野が広がったという。

そうした経験を伝えていきたいと思っていた時、知り合いが運営しているラジオ番組にゲスト出演する。自分のこれまでのことをありのまま話したところ、聴覚だけで人の生き方に触れ、自分ごとになるよう想像力を膨らませる余地があるラジオの魅力を感じた。そうした縁もあって『ヒトの働きかた図鑑』という番組を始めた。番組では、仕事内容のご紹介はほとんどしていない。「なぜその選択を選んだのか」、「どのようなきっかけがあったのか」や「どのような想いで生きてきたか」を一人の人間に寄り添ってご紹介しているそうだ。

「話せるシェア本屋とまり木」をスタート

2021年、本をきっかけに、話せる場を作りたい。前を向くきっかけにしようと「話せるシェア本屋とまり木」を茅ヶ崎駅近くにあるコワーキングスペース「チガラボ」の一角を借りてスタートした。1区画にその人の生き方や脳内が見えるような本を置いてもらい、その人の本棚を見てるようにして、人生の転機になった本やためになる本など置いてもらった。来年春にはブックカフェのような実店舗に拡大する予定だ。

これからどうしていきたい

知人3人で、まちなか本棚プロジェクト@茅ヶ崎をはじめた。家の本棚が軒先に出てるような本がある空間をつくりたい。地域には学校の図書室しかないので、交流するきっかけ、偶然の出会いを作りたい。本を通して安らぎを感じられる居場所がまちの中に増えていけばと考えている。

パッションポイント

読書、まち歩き

チケット(私のできること、得意なこと)

・原体験まで遡る自己分析のお手伝いをします。
・もちろん、ちょっとしたお話も大歓迎です。

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

shareliving 緑と縁
公式サイト

茅ヶ崎の田園風景

Cの辺り
神奈川県茅ヶ崎市中海岸3−12986−25 1F東 浜磯ビル
公式サイト

お気に入りの場所(アウェイ)

白馬村

つながり

斉藤佳太郎(サス研@湘南)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

斉藤さんからの紹介でインタビュー。シェア本屋やまちなか本棚などの話を聞いて、そうした取り組みが全国でも広がるといいなと思いました。またラジオの話もソーシャルタウンガイドの活動にも近しいと感じ、これからもウォッチしていきたいと思いました。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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