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【川崎】中村純子(オカリナ奏者)

保育士を経て子育て支援センターで働きながら、オカリナ奏者として老人ホームや地域イベントで、みんなを癒してくれるオカリナの優しい音色。中村純子さんにインタビューしました。

プロフィール

川崎市出身。日吉第一民協主任児童委員、 子育て広場代表や保育園主任を経て、 子育て支援センター保育士。

子育てが終わり、オカリナに出会う

川崎市で生まれ育ち、お子さんが通っていた学校も同じ。転入者や転出者が多い川崎市の中で、中村さんのように地元で生まれ育ったという方は意外にも少ない。JR南武線の鹿島田駅近くにあるタウンカフェで月に1回オカリナの演奏を披露している。これまで幼稚園や保育士として長年勤め、現在は子育て支援センターで非常勤職員として働いている。妊婦さんになって家からあまり外出しなくなった方の話し相手となって、問題点を見つけて一緒に解決していく、そういう相談業務が増えてきている。

2人のお子さんの子育てがひと段落し、自分の時間ができ始めた頃、生涯学習でなにか学んでみようと探しているときに、オカリナと出会い始めた。生涯学習では初心者中心で、学ぶ人の目標もそれぞれ異なる。中村さんは、オカリナをもっと極めたいと思い、先生に直接教えてもらいながら習得していった。現在では楽譜を見ないで出来る曲は100曲以上。それ外でも楽譜を見ればすぐに演奏できる。

老人ホームから声をかけられ、演奏する機会が増えてきて、お年寄りの方が自分の演奏を聞いて涙する場面もあるそうだ。オカリナは実に奥深い。ほかにも川崎セブンスターというグループに所属しイベントにも参加している。老人ホームでは演奏を聞いてくれたお年寄りが自分の似顔絵を描いてプレゼントしてくれる。自分の演奏が手放しで喜んでもらえる。

川崎セブンスターは、川崎を中心に漫才、フラダンス、歌、手品などを行うパフォーマンス団体です。楽しさと笑顔を通して、ヒトとヒトとの交流を作り、地域の活性化に貢献することを目的として結成。川崎セブンスターの由来は、川崎市に存在する7つの区にそれぞれを照らすスターがあるという意味が込められています。依頼があると、すべての区へ営業に回って、川崎の地域との繋がりを作っています。川崎セブンスターの理念に賛同した芸をしたい仲間を募って、各地でパフォーマンスを行っています。

引用:川崎セブンスター

 

かってにおもてなし大作戦で生活が一変する

川崎市とスタジオLが一緒に、川崎市民を巻き込んだイベント『かってにおもてなし大作戦!』に参加しないかと鹿島田商店会で福島のアンテナショップをやっていた竹内さんに誘われる。言われるがままに飛び込んで参加してみたら、周りにすごいメンバーがたくさんいる。そこでの出会いがこれまでの生活を一変させていくことになる。中村さんも鹿島田駅前でオカリナ演奏を披露した。

3年連続で参加し、2回目はチューリップの歌など世界の童謡をアコーディオンと一緒に演奏。3回目は障害者施設で、シャボン玉おやじさんのシャボン玉にあわせて演奏もした。今までは後ろから押してもらったが、今度は自分たちで始めて行きたいと思い、中村圭子さんとの妄想をきっかけに、ビンゴスゴロクを作って散歩するというイベントを企画した。ビンゴは、9個だけどスゴロクみたいにしよう…からサイコロを作ろうとなり9マスは、無いので12マスのサイコロを作成して、鹿島田界隈をみんなで散歩しながら街を楽しむというイベントだった。

あまり前に出るタイプではなかった

鹿島田駅前のアンテナショップに通っていた頃、ちょうど南相馬の野馬追祭りのポスターを目にする。野馬追の迫力ある写真に惹かれ、一瞬で行きたいと思った。そこでマイクロバスを使ってツアーガイドをしている須摩さんと出会い、ツアーに参加した。そのツアーに同じく参加していたのが川崎セブンスターの梅本さんで、その縁もあって、セブンスターのイベントでも一緒に出演してオカリナ演奏し始めている。

馬を追う野馬懸、南相馬市原町区に所在する雲雀ヶ原祭場地において行われる甲冑競馬と神旗争奪戦、街を騎馬武者が行進するお行列などの神事からなる。1952年、国の重要無形民俗文化財に指定されている。起源は、鎌倉開府前に、相馬氏の遠祖である平将門が、領内の下総国相馬郡小金原(現在の千葉県松戸市)に野生馬を放し、敵兵に見立てて軍事訓練をした事に始まると言われている。鎌倉幕府成立後はこういった軍事訓練が一切取り締まられたが、この相馬野馬追はあくまで神事という名目でまかり通ったため、脈々と続けられた。公的行事としての傾向が強くなったのは、江戸時代の相馬忠胤による軍制改革と、相馬昌胤による祭典化以降と考えられる

引用:相馬野馬追

 

福島のツアーでは原発事故があったところも見学した。自分では何もできない。でも感想は人に伝えることができる。最近では福島にある南相馬サイエンスラボのイベントの中でもオカリナ演奏会をさせてもらっている。以前に自分は決して、あまり前に出るタイプではなかったが、かってにおもてなしや川崎セブンスターとの出会いで変わったと話す。

以前の中村さんは、誰々さんのお母さん、誰々さんの奥さんという周囲の認識だったが、いまは個の自分(中村純子、じゅんじゅん)をみんなに認識してもらっている。自分でいられると思う。職場では仕事において評価されるが、地域での活動を通じて、みんなに喜んでもらえてるという。

これからどうしていきたい

みんなの押し入れに眠っているオカリナを使って、オカリナ教室をやりたい。

パッションポイント

オカリナ

公式サイト、出版物など

Youtube じゅんじゅん

チケット(私のできること、得意なこと)

・オカリナ教えます

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

新川崎タウンカフェ
神奈川県川崎市幸区鹿島田1丁目1−5 パークタワー新川崎 102
公式サイト

お気に入りの場所(アウェイ)

相馬野馬追(福島県)
福島県南相馬
公式サイト

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つながり

須摩修一(世研話)

中村圭子(幸区SDC)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

中村圭子さんからの紹介で、かってにおもてなし大作戦に参加されたお一人。中村さんの代名詞はオカリナ。オカリナと聞いて私個人で思い出すのはアニメ『キャプテンハーロック』の劇中曲で名曲『 まゆの子守唄』や小泉今日子『 スマイルアゲイン』。どこか哀愁があり懐かしさがあるオカリナの音色はみんなを癒してくれますね。インタビューをしてオカリナ吹きたくなりました。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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