岡山県の西粟倉でバイオマスエネルギー事業やゲストハウス運営をしたのち、北海道に移住した井筒耕平さん。
(株)あんぐらエナジー取締役
(株)sonraku代表取締役
士別サムライブレイズ球団副代表
1975年愛知県生まれ。北海道岩見沢市在住。博士(環境学)。
木質バイオマスエネルギー分野を基軸に、分野を超える新しい事業創造を目指しており、スポーツ、林業、福祉、観光など掛け合わせたプロジェクトづくりを仕込む毎日。現在は、CLTの土木利用に関する新規事業立ち上げ、バイオマスCHP事業の開発、野球独立リーグなどに携わっている。共著に「エネルギーの世界を変える。22人の仕事(学芸出版社)」「持続可能な生き方をデザインしよう(明石書店)」などがある。
愛知県で生まれ育ち、大学は北海道大学に進んだ。就職は静岡の国際物流会社でキャリアをスタートさせる。しばらく勤めたのち環境問題について学びたくなり大学院に行った。そこで出会った先生に「田舎はエネルギーがどんな風に回っているのかが見えやすい」と、中山間地へ連れて行ってもらったのが大きな転機となった。バイオマスについて知り、面白いと思った。
大学院卒業後はインターンしていた環境エネルギー政策研究所(ISEP)で、国会議員に政策提言をするなどの仕事をした。その後、自治体向けのコンサルをやった。報告書を作成していくのは面白いと思ったが、毎年同じことの繰り返しで、実際に自分も実践してみないといけないと思うようになった。岡山県美作市で地域おこし協力隊の募集があるのを知り、自身の修行の意味でやってみようと思ったという。山に入ったり、棚田の再生をして米作りにも挑戦した。春から秋が農業で、秋の後半から冬が林業。現場作業で様々なスキルが身についた。
地域おこし協力隊の任期中に「村楽エナジー株式会社」を設立。2014年からはコンサルティングで関わっていた隣町の西粟倉に移り、日帰り入浴の黄金泉、あわくら温泉元湯などの三箇所の温浴施設に薪ボイラーを入れ、さらにゲストハウス「あわくら温泉 元湯」の運営も始めた。一般の人に「バイオマス」と言っても興味を持ってもらえないが、「温泉」なら興味を持ってもらえる。薪ボイラーを使っていると話せば分かりやすいと考えた。2017年には香川県の豊島(てしま)にあった元乳児院をリニューアルして、宿泊、カフェ&バー、銭湯をひとつにした施設「mamma」も手がけた。その後2020年以降のコロナ禍で宿泊業が厳しくなっていく。
西粟倉でゲストハウスを運営していた時、複合機の代理店会社が合宿で利用してくれ、その中に北海道の士別出身の人がいて、士別にある会社の社長を紹介してくれた。北海道でもコンサルティングの仕事がはじまり、コロナ禍で宿業も厳しくなったタイミングも重なり、当時住んでいた神戸から北海道の岩見沢に移住することを決めた。「あわくら温泉 元湯」と西粟倉の熱供給事業を株式会社motoyuに譲渡し、豊島mammaは閉店した。2021年から、厚真町コジェネプロジェクトや野球の独立リーグのサポートなどを開始。西粟倉で培ったメソッドを伝えていきたいと語る。
森林資源を活用して、マテリアル利用のあとにバイオマスなどのエネルギーに使う事業をやっていきたい。西粟倉のメソッドを他の地域でもインストールしていきたい。
野球、カントリースキー
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note 井筒耕平
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旭岳
タイ
・前田幸輔
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
前田さんからの紹介でインタビュー。西粟倉の話は以前から耳にしていたことがあり、インタビューの機会をいただいて良かったです。後半に野球の話でも盛り上がり楽しかったです。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |