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【川崎】小野さくら(まごころキッチンプロジェクト)

介護士の小野さんと、ラーメン店を営むご主人と災害が起きた時に自分たちにも出来ることをという想いからスタートした、まごころキッチンプロジェクト。活動はやがて防災啓発へとシフトしていく。

プロフィール

福島県郡山市出身。中学高校通して演劇部所属。照明の仕事に興味を持ち高校卒業して上京し、専門学校入学。照明会社に入社し、コンサートやイベント照明の仕事に就く。結婚・出産を機に川崎に引っ越し、その時から川崎在住。ずっと川崎都民だったが、2017年、夫と共に川崎都民をやめ川崎市内で仕事をすることを決意。夫は川崎区で飲食店(ラーメン屋さん)、わたしは介護士として仕事を始める。2018年、まごころキッチンプロジェクト発足。

災害をきっかけに自分たちが出来ることを開始

2018年2月5日から8日にかけて、福井県や石川県で記録的な大雪となり、140cmを超える積雪被害が発生。その時にニュース映像に映されたのは、国道8号線が立ち往生してしまい、トラックやクルマが数日に渡り身動きできず困っているドライバーたちに、近隣の飲食店などがトイレを貸してあげたり、ラーメンを無償提供してあげてる姿だった。そのニュースを見て、川崎市でラーメン店を営んでいたので、自分たちも同じ状況だったらやると思ったそうだ。

災害時に飲食店が「できる範囲」での食べ物や居場所の提供、そして「まごころ」の提供が分かるステッカーを作って店先に貼れば、困った人たちへのお手伝いができるのではと思いついた。近くに避難所はあっても行くことをためらう人の中には赤ちゃん連れのママや高齢者、または体の不自由な人々がいる。その人たちに、飲食店の横の繋がりで、気軽に寄れる場所を作ろうと考えた。ステッカーが貼ってあるお店で、子供が、お父さんお母さんの帰りを待てるし、「災害の情報がわかるまで、うちの店でお茶でも飲んで待っててよ」と声をかけることもできる。

こうして「まごころキッチンプロジェクト」はスタートした。飲食店として次の営業日分の食材を使って被災してる方に暖かい料理を届けることができる。自分の店も被災している可能性もあるが、できる限り精一杯の「まごころ」をこめて動きたいと名前に想いを込めた。

市民向けの防災啓発を始める

2020年のコロナ禍で状況は変わっていく。飲食店も厳しくなった。活動の内容を変えて、防災知識を高めることを中心にした。災害時に避難所に集まる時に、ステッカーを目印に子供や高齢者が気を遣わずに来てくれる場所を目指したのだが、みんな防災の知識がなかった。避難できる場所に行けばいいという人は多いが、実際にどうしたらいいか知ってる人が少なかった。そのため防災の種まきが必要だと、活動の2年目から防災講座をスタートした。

防災講座ではビニール袋からのカッパ作り、ペット防災についての話や私の避難リュックの中身などを紹介。アルファ米を粉にしたお汁粉を作っての試食もした。災害時にカセットコンロやボンベが必要不可欠とアドバイスした。携帯トイレの使い方や備蓄する場所なども伝えた。便利なものであってもその使い方が分からない高齢者も多い。各方面からも講師の依頼をされることが増えていったそうだ。小野さん自身は、介護士をやっているので、おむつとリハビリパンツの違いも伝えた。介護と備蓄の話は結構近いそうだ。介護用品売り場には、寝たきりの方が使う体を拭く大判のウエットタオルや防臭袋、・歯磨きシートなどの口腔ケア用、ドライシャンプーなどあるので、災害時に使える商品が多いということも教えてあげた。

高齢者を元気にしたい

介護士という仕事をしてることもあり、『エンジョイシニアの大文化祭』というイベントにも関わっている。高齢者を元気にしたいという想いから、他世代の交流を目的にしたイベントだ。介護事業所にあるホールを使って、地元商店や地域団体などの飲食・物販ブースや、ハンドメイド作家さんのワークショップ、無料マッサージ、ワンコイン美容室などが集まったイベントだ。

その他にも、近年お稽古事が低年齢化してきて、子供たちが人と触れ合ったり、土を触る機会が減っているので、近隣の田畑を借りて、土に触れて実体験できるイベントを企画したり、コロナ禍になった直後、スーパーマーケットや薬局ではレジ待ちの行列が出来てしまったため、川崎市麻生区の野菜、納豆、お餅をクルマで川崎区のラーメン店まで運んで、お店を半休し店先で即売会を開いたこともあった。

子供を連れて行けるコミュニティ

小野さんの長女が塾に通う時間は、自分の手が空き出したので、その時間を使って手話の勉強会に通い出した。そこで出会った上野さんは、自己流の手話でわかりにくかったそうだが、一番印象に残ってるそうだ、2番目のお子さんを身籠った時、赤ちゃんが産まれたらまたおいでと言ってくれたのが嬉しかったと話す。赤ちゃんがいても大人のコミュニティに入れるのが嬉しかった。

川崎に住んできて、職場は都内だったので、いわゆる川崎都民。住んでる川崎にはお金を落としてなかった。通勤には時間もかかかっていたが、川崎市内で活動をはじめて、川崎市民となった実感が沸いた。地元での打ち合わせもすぐに出来るようになったし、通勤にかかる時間も短縮できるので、ほかに使える時間が増えたそうだ。川崎のどこで遊んだたらいいのかも知らなかったが、興味を持って調べ出した時、新百合ヶ丘で活動している田中みずきさんと出会った。そして『かってにおもてなし大作戦!』にも参加していく。

これからどうしていきたい

防災は、みんなが自分の身を守る知識を持って欲しい。小学新1年生にポーチ(色鉛筆、カットばん、マスク、両親の連絡先カードが入ったセット)を作り、10人くらい配布した。小学校に通い出すと、子供自身が判断で動いていく。街の危険地帯はどこか、通学路はどういうコースを通っていくのかを事前に理解し、子供自身で守って欲しい。あと高齢者を元気にしたい。笑っていてほしい。そして、笑顔をばらまきたい。

パッションポイント

映画鑑賞、ホームセンター、ドラックストア巡り

公式サイト、出版物など

まごころキッチンプロジェクト

チケット(私のできること、得意なこと)

・指先を使って何かをつくるワークショップ
・携帯トイレの使い方、教えます

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

みのりっこの畑

お気に入りの場所(アウェイ)

東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)
千葉県浦安市舞浜1−1
公式サイト

【じゃらん】国内25,000軒の宿をネットで予約OK!2%ポイント還元!

つながり

田中みずき(Beaulily)

木村憲司(不動産管理者)

佐々木直子(スリーコード)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

田中みずきさんからの紹介でインタビューしたのは、小野さくらさん。プロジェクトのことや名前はなんとなく耳にしてことがありましたが、いろんな話をたくさん教えてくれてメモを取ることに必死であっと言う間に時間が過ぎました。ホスピタリティ溢れる活動に自分も参加してみたいと思いました。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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