【沖縄】市瀬健治（竹富島地域自然資産財団）
イベント制作会社を退職して竹富島に移住。島の自然を守る活動などはじめた市瀬健治さん。
プロフィール
市瀬 健治(いちのせ たけはる)
一財)竹富島地域自然資産財団 常務理事、地縁団体法人竹富公民館 事務局長
デザインワークyell 代表 、NPOたきどぅん 職員、竹富島を守る会 事務局長 、竹富診療所を支援する会 事務局長
青森県出身 1982年生まれ
日本大学芸術学部卒業。 イベント制作会社に入社。 テレビやラジオ番組に関するイベント や万博のチーフディレクターなど担当。 しかし、一過性の「誰かを喜ばす」エ ンタメ業界に疑問を持つようになる。 そこで誰かの「忘れない思い出作り」 ができる仕事を探し始める。 2011年退職後に沖縄の離島巡りを開始。
エンタメ業界から転身し、竹富島に移住
青森県八戸市で生まれ、父親が転勤が多かったこともあり、3年に一度は日本各地に引っ越して暮らしてきた。高校時代は埼玉県の学校に通い、大学は日本大学芸術学部の放送学科に進んだ。ラジオが好きで将来はラジオ局のディレクターに就きたいという夢を描いていたが、放送局の関連するイベント制作会社に就職した。7年くらい勤務してきて一過性の「誰かを喜ばす」エ ンタメ業界に疑問を抱き2011年に退職した。 もともと自分のために頑張るのが苦手で、誰かのためなら頑張れたと話す。翌年から離島巡りをはじめ、その中で一番魅力を感じた竹富島に移住した。島では民宿を開いて、子どもたちの一生の思い出づくりをしたいと考えいた。竹富島の魅力は海が綺麗だけでなく、夜には蛍が飛び、満点の星空を見ることができる。
しかし、2013年に新石垣空港が開港すると島の状況が一変していく。多くの観光客が訪問してきて、宿泊しないまま日帰りしていく。オーバーツーリズムの課題もあって観光マナーの悪さが目立つようになってしまう。このままだと自分が好きな竹富島ではなくなってしまうという危機感を感じた。トリップアドバイザーの日本のベストビーチトップ 3に「コンドイ浜」が選ばれ、さらにそこにリゾートホテル開発計画が持ち上がる。開発を反対すべく島民たちと「竹富島を守る会」を発足し事務局長になった。反対運動計画や資金集めを目的に、自身がデザインをしユニフォームを作成した。
2019年から地縁団体竹富公民館の事務局長に就任。島の運営にかかわる事務作業の責任を持つようになった。沖縄の「公民館」は施設を意味する言葉だけでなく、「公民館」と名で自治組織が島の運営にあたっているという。竹富島では役場、警察署がないため、祭事行事の運営や財政、町並みの保全、島民の権利や安全にかかわる一切の活動を執り行っている。さらに、オーバーツーリズム問題やリゾー ト開発解決のため一般財団法人竹富島地域自然資 産財団を設立した。地域自然資産法に基づいて、竹富島に観光で訪れる観光客から1人につき300円の寄付をもらい、海浜清掃やごみ処理問題の解決、 防風林の植樹を始めとした島の環境保 全活動やトラスト活動に使用している。
これからどうしていきたい
島の子どもたちが、高校から島を出ていくが、竹富島出身であることを自慢できるようにしたい。いつか島に帰ってきたいと思える環境づくりをしたい。
パッションポイント
島のおじさんと一緒に飲む
公式サイト、出版物など
Instagram（@taketomijima_zaidan）【公式】竹富島地域自然資産財団
チケット（私のできること、得意なこと）
| ・星が綺麗に見える場所、蛍が見つかる場所、海が綺麗な時間帯を教えます。 |
※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。
お気に入りの場所（ホーム）
コンドイ浜
沖縄県八重山郡竹富町の竹富島西部
お気に入りの場所（アウェイ）
札幌
池袋
つながり
・小笠原順子（一般社団法人ゆれる）
・白石綾（共育コーディネーター）
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
取材後記
小笠原さんからの紹介でインタビュー。テレビや雑誌でしか見たことがない竹富島でしたが、今回お話を伺って、地元の方たちの島への想いも活動もあっての美しさなんだと改めて感じました。ゆっくり時間を作って竹富島で星を観察したいです。（野田）
| インタビュー・野田国広（編集部） グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |