100人、100通りの人生とまちの風景、キーパーソンに会いに行こう

【北海道】谷口敦(蒲生商事)

北海道に憧れて徳島から移住、函館で茅葺き屋根を所有したり、林業にも挑戦している谷口さんにインタビュー。

プロフィール

1981年徳島県生まれ。
北海道に憧れ、札幌の大学に進学。そのまま北海道の大手ハウスメーカーに就職し、配属で函館に。道南地区が気に入ってしまい、その後、地元不動産会社に転職。函館山の麓エリア、通称西部地区を中心に活動し、古民家の活用や不動産を面白がる提案を日々考え中。個人では、茅葺屋根の家を所有し、有志達で冬に茅を刈って取得し、夏に茅を葺く活動を10年計画で行っています。他にも山に興味がり、林業修行中。函館の隣の北斗市在住。

函館の風景を次の100年に残したい

出身は徳島県だが、北海道に憧れて札幌の大学に進学してからずっと北海道に住んでいる谷口さん。新卒で入ったセキスイハイムでも配属先は函館だった。その地で西部地区(函館の山の麓)の魅力や古民家の存在を知りポテンシャルの高さを実感したという。現在は箱バル不動産を運営する蒲生商事で勤務しながら、仲間らと茅葺き屋根の再生プロジェクトや林業にも取り組んでいる。圧倒的な山の存在感、路面電車の走る道路、築100年を越す建物が並ぶ風景、この風景を次の100年も残しつないでいきたいと思ったそうだ。

明治や大正初期に建てられた古民家が多いのだが、解体されることも多い。ある時、知り合いに茅葺き屋根の葺き替えをやってくれないかと頼まれた。1910年に建てられた古建築 農家住宅 安藤宅 まねきやといわれ、屋根は茅葺の和風農家住宅、木造平屋建てで屋根が四方に傾斜する寄棟(よせむね)造、100年以上の歴史がある建物だった。愛媛県出身の方が、雑貨店「まねきや」を創業して住んでいたそうで、1990年に廃業となっていた。高齢で改修できる人も周りにいなく、解体するか茅を直すしか方法が残ってなかった。同じ四国出身として使命感を感じ、自分で直すしかないと決意した。一緒に改修してくれる仲間を探した。行きつけのカフェに集まっていた人たちが集まってくれ、6人くらいで改修をしている。

まったくゼロから学びはじめたそうで、地道な作業は10年くらいかかるという。それでも完成すると30年くらいは長持ちする。また茅は土に返るためゴミにならない。非常にエコな家なのだ。その建物は、谷口さんの知人で、学童や教育に関わることをしたいと賃貸で借りてくれることになった。現在は、自然に親しむさまざまな活動を体験させる「多世代型放課後クラブ『かやぶきの家まねきや』」としてオープンした。

林業を一から覚える

ハウスメーカーに勤務していた時、あまり木材を使われていないことに気づく。自分の家を見ていたらフローリングはノンワックス、材質はダンボールみたいなものに木目調樹脂シートを貼ったもの。建具もMDFに木目調シート貼り、クロスはビニールクロス。まるでビニールハウスに住んでるみたいだと思ったそうだ。日本の木材はどこで使われているのか気になって調べた。日本は世界有数の森林大国なに、輸入木材ばかりに頼っていた。

その頃くらいから山に興味を持ち始めていく。日本国内では60年〜70年前に植林した木が多いのだが、ちょうど今くらいが伐採のいい時期なのだが、林業やってる人が少ない。チェンソーの使い方など一から教えてもらい林業を始めて行った。杉の北限は道南で、道南杉としても有名である。この道南杉をブランディングして行きたいと誓いを立て日々奮闘している。

これからどうしていきたい

自分が興味があるのを続けていきたい。茅葺き屋根の改修を、みんな無償で手伝ってくれる。そうした活動を通じて地域の結(ゆい)にしたい。地域のコミュニティにしていきたい。

パッションポイント

茅葺き、林業、ポッドキャスト(コテンラジオ)

公式サイト、出版物など

Facebook  谷口 敦

Instagram ( @taniguchi0219 )

Youtube フドウサンってオモロイ

ブログ 『箱』は『ダテ』じゃない

チケット(私のできること、得意なこと)

・函館の魅力を教えます

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

クラシック
北海道函館市谷地頭町25−20
公式サイト

お気に入りの場所(アウェイ)

追良瀬渓流
青森県十和田市奥瀬60

【じゃらん】国内25,000軒の宿をネットで予約OK!2%ポイント還元!

つながり

長谷山裕一(函館市役所)

赤井義大(Yakumo Village)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

長谷山さんの紹介でインタビュー。徳島から北海道に渡りハウスメーカーを経て、茅葺き屋根の改修や林業を始めたりと行動力に驚かされます。茅葺き体験してみたいです。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
野田国広の記事一覧