【高知】浜田あゆみ（Washi＋）

学生時代から演劇を始め、高知県いの町で舞台芸術を通して和紙を伝える活動をしている浜田あゆみさん。

プロフィール

浜田あゆみ
高知出身。役者、プロデューサー

土佐和紙を製造する家に生まれる。

カナダのUniversity of Victoria 芸術学部演劇科卒業。卒業後、東京で役者として活動。2014年高知へUターンし、和紙業界の衰退を目の当たりにし、実家の工場を手伝いながら、舞台芸術を通して和紙を伝える活動を始める。2015年よりWashi＋Performing Arts? Projectを開始、以降​俳優や演出家、ダンサー、音楽家、現代アーティストなど様々な国内外のアーティストたちを招聘し、協働して和紙に関する作品づくりを行なっている。土佐和紙未来プロジェクト実行委員会の会長でもある。

小さな頃から演劇をはじめる

高知県いの町で生まれ育った浜田さん。土佐和紙で有名な町で実家は200年以上も代々続く和紙の老舗。曽祖父の時代から会社化となった。子どもの頃テレビを見ていて芸能人に憧れを持ち始め、いつか自分もなりたいと思うようになった。中学から演劇を始め高校を卒業後はカナダのヴィクトリア大学に進学して演劇に専念した。学生時代はルームメイト達と劇団を作り、井上ひさしの戯曲『父と暮せば』を英語で上演したり、三島由紀夫作品をリビングルームで上演したりした。

卒業後は東京に行き、アルバイトをしながらオーディションを受けたり、映画監督の瀬川昌治氏が塾長を務める演技塾で芝居を学んだ。そんな中で2013年、高知県でも上演された日韓英国際共同制作に俳優として参加した。そこで経験や才能あるダンサーや俳優達と出会い、のちの活動で共に作品づくりを行うことにつながっていく。

芸術を通した「継承活動」で人や地域に灯りをともす

28歳の頃には、ピースボートに乗り、被爆者の被爆証言を演劇を通じて継承していくということを実践で学んだ。帰国後、祖父が余命3ヶ月であるという知らせが届いた。地元では和紙産業の衰退し、和紙の原料にもなる楮（こうぞ）を栽培する農家の高齢化と後継者不足にも悩まされてた。自分がこれまでやってきた演劇に、和紙を使った演出を掛け合わせることはできないだろうか。そう思いつき活動拠点を高知でやっていく決心をする。

『Washi＋Performing Arts? Project』は、和紙と舞台芸術をコラボレーションさせたら、どんなケミストリーが生まれるか。というテーマで活動をはじめる。栽培農家の高齢化と後継者不足という事実をアーティストたちに感じ取ってもらい、国内外で活躍する舞台芸術家によって、和紙という素材を活かす『芸術としての和紙』の魅力を発信しようと思った。2015年から第一弾として、国内外のパフォーマー6名に高知県いの町に2週間滞在してもらい、地域の人々と楮の栽培、産地の現状把握、紙漉き体験してもらって最終日に各々10分程度の作品を制作した。

2015年を皮切りに、毎年様々なアーティストを招聘し、舞台作品を制作したり、新しい「和紙と芸術」をコラボさせたイベントを行なっている。また小中学生と和紙をテーマにした舞台作品を上演するなど、未来を担う子ども達との活動にも力を入れている。

Washi＋Performing Arts? Project vol.2 「風の強い日に」(2016)より

土佐和紙未来プロジェクト2021 「むしはぎ　わ(た)し　まったりしたり」

これからどうしていきたい

2024年に風船爆弾をテーマにした演劇を子どもたちと一緒につくりたい。

和紙をもっと身近に感じてもらうために、アートを通じた豊かな使い方を提案していきたい。

パッションポイント

友人との国内旅行

公式サイト、出版物など

Washi＋

鹿敷製紙

チケット（私のできること、得意なこと）

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所（ホーム）

仁淀川

お気に入りの場所（アウェイ）

バンクーバー島（カナダ）

つながり

・北山めぐみ（NPO法人すてきなまち・赤岡プロジェクト）

・福岡奈織

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

北山さんからの紹介でインタビュー。私自身もかつて演劇をしていたので演劇の話題に盛り上がりました。わしと組み合わせた演出、実際に劇場で見てみたいです。（野田）