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【静岡】山本広気(循環ワークス)

海外での旅や生活をした後、日本に帰国。オフグリット発電の山本電力や循環ワークスなど、環境に寄り添った活動を沼津から発信する山本広気さんにインタビュー。

プロフィール

1981年 静岡県沼津市出身

2000年静岡県立沼津工業高校電気科卒業。2002年に会社員を辞め1年間オーストラリアへ放浪。翌年アメリカに渡り、ベトナム料理店でバイトをしながら映像制作を学ぶ。2007年Los Angeles City College Cinema Production 修了。2008年メキシコ・ペルー・中国・東トルキスタンなどへ放浪。翌年にNUPURI FILMS 設立。

2010年に結婚し、倒壊寸前の古民家(推定築65年)を修繕しながら半農生活を函南町で始める。2018年、第1回静岡オーガニックフェスティバル主催。2019年循環ワークス設立。

20代で海外各国を旅する

沼津市で生まれ育ち、高校時代は野球部に入って汗水を流していた。世の中は不景気の時で、以前ならば部活で野球をやっていたら大手メーカーで就職できたという話も耳にしていたのだが、景気が良くなく雇用も少ないということで就職がうまくいかず、結局電気工事の現場監督の仕事を2年間やった。小さい頃から映画が好きだったので、その憧れもあって海外に行きたいと思っていたが、父親が厳格で成人式を迎えるまでは思うようには行かなかったが、成人式を過ぎてからは好きなことをやれと言われた。

山本電力の設立

20代はオーストラリアでラウンドと呼ばれる各地を巡りながら農業体験しながら旅をしたり、アメリカに渡りハリウッドで映像を学んだりした。オーストラリアを旅していた時に出会った世界一周旅行中の女性とその後、再会し結婚することになる。2010年に帰国し古民家を改装して奥さんと一緒に暮らし始めた。ちょうどその頃に父親が他界。そして翌年には東日本大震災も発生し、持続可能性な生活をしていくことを決心する。震災以降は電気工事士の資格を活かして山本電力を設立した。

海外で生活をして日本に帰ってきた時に、機内から見た電気が煌々と輝く光景や、使い捨てされるものなどに違和感を覚えて、自分で活動を起こすようになったのがきっかけだった。自然と共生できる持続可能なエネルギーで電力の自給を目指す活動をして、限りある資源を有効に使い、循環させ、自然と共生できる持続可能な暮らし方を実践している。例えば、オフグリッドの電力の自給、古民家での薪ストーブ生活、クルマは廃油で走る天ぷらカーだ。自然農法での野菜作りもしている。各地で、独立型太陽光発電システムの組み立てワークショップも行っている。

循環ワークスの設立

山本さんの中では、どうやって生きるのか。が大きな軸となっている。環境に沿ったことで生活をし、自身の活動と
交流の場所として「循環ワークス」を作った。以前は、さば節工場だったのをリノベーションし、工場内の片付けや屋上の補修、内外装などを行い、物件購入し、300日目となる11月8日にプレオープンイベントを行い、オーガニックコーヒーやビール、ピザ、ラーメンの出店と、古物や古材の販売を行った。環境に関するワークショップができるコミュニティスペースのほか、オーガニック食品を使った料理が食べられるキッチン。廃材の販売も行い。施設内の電力は、廃棄されていた太陽光パネルとバッテリーを使って太陽光発電でまかなっているそうだ。
環境に寄り添い、物や人を循環させてより良い生活の仕組みを考える循環工場。ここに来てもらうことで僕らの思いを伝えていきたい。環境問題について学んだり情報共有することに加えて、コミュニティースペースとして、若者だけでなく幅広い世代が井戸端会議をする風景が生まれたり、みんなが気軽に使ってほしいと語る。来年には屋上も整備し、植物を植えて屋上ガーデンカフェを開く予定だそうだ。
環境に寄り添って100個のことをやる人になりたいと語る。この場所だけで完結できることを目指し、人と人が循環しつながる場所にしたいと意気込む。地元の方も顔を出してくれるようになり、ある日漁師さんが魚をくれた時は、地元に受け入れてもらえた気がしたそうだ。将来ライフラインが災害などで切れても、シェルターとなる施設にしたいとも語ってくれた。

これからどうしていきたい

環境に負荷を与えない活動を継続していく。オーガニックフェスティバルを再開したい。

パッションポイント

仕事、生きかた

公式サイト、出版物など

循環ワークス

Instagram (@junkanworks)

Facebook 山本電力(やまでん)

チケット(私のできること、得意なこと)

沼津のいい人を紹介します

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お気に入りの場所(ホーム)

沼津御用邸記念公園
静岡県沼津市下香貫島郷2802-1

お気に入りの場所(アウェイ)

大分県佐伯市

チェンマイ

つながり

鈴木智博 (REIVER)

・渡会信介(沼津つーしん)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

鈴木さんからの紹介でインタビュー。なにかの記事で拝見したことがあり、循環ワークスは面白そうだなと思っていたらご紹介いただきました。一度お邪魔してみたいです。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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