【千葉】高橋裕美（うたうファーム）

コロナ禍で千葉県いすみ市に移住し、ジャージー牛の小規模酪農「うたうファーム」やマルシェ主催を始めた高橋裕美さん。

プロフィール

高橋裕美

1977年愛知県生まれ。建築系の大学院卒業後、リゾートホテルやオフィスの庭の設計を行う設計事務所に勤務。オーストラリア暮らしや、ベトナムでの子育ても経験。

ランドスケープデザイン事務所NOHARAを主宰し、保育園園庭の設計など緑豊かな遊び場づくりや、高齢者の暮らしの庭のデザインを行う。福島のかなや幼稚園の園庭デザインでグッドデザイン賞受賞。

現在はうたうファームで牧場開拓やマルシェの企画運営を行い、自然と人が出会う場づくりに奮闘中。

いすみ市に移住して小規模酪農をはじめる

愛知県岡崎市で生まれ、幼少期から埼玉県熊谷市に引っ越してきた。小さな頃からアートやデザインが好きで、なにか手に職を持ちたいと考えるようになりデザインを学びたいと建築に進路を決めていた。芝浦工業大学を経て、千葉大学の大学院に通った。好きなランドアートの作家がいて、その影響もあり建築やランドスケープデザインを学ぶ。自然の素材に対峙してものを作るのが好きだった。ちょうど就職氷河期にも重なったこともあったが、ランドスケープデザイン（環境・庭）の設計を行う会社に就職。

結婚して子どももでき、自然を活かした保育園を設計していたご主人と、その園庭をデザインしていた裕美さんは、いつか緑豊かな場所で暮らしたいと考えるようになっていく。移住を考えていた時に、小規模酪農で販売まで出がける6次産業化の道があることを知り、さらに2020年以降のコロナ禍で学校が休校になったことで、子どもたちが不登校になったこともあり、学校に行かないなら、むしろどこにでも住めると千葉県いすみ市に移住を決めた。グーグルマップで目星をつけて車で土地を見て回り、移住後林と田んぼの耕作放棄地3ヘクタールの土地に出会い、乳牛を育て、ソフトクリームを販売しようと考えた。

ジャージー牛の放牧酪農を行う「うたうファーム」の名前は、生き物、自然、人が調和した響き合う場所を作りたいとの願いからご主人が考えた。牧場の開拓から実際にオープンするまでには約3年はかかる予定で、将来は麦を作る畑やキャンプ場、ツリーハウスなどを作る計画で、6次化してソフトクリーム、フローズンヨーグルトも販売し、最大10頭のジャージー牛とともに過ごせる場所を目指す。東京でデザインをしている時は建物や庭を作ったら終わりだったが、「うたうファーム」は長く運営をしながら、環境全体に関わっていき、感動する風景を作りたいと語る。

パンとチーズとはちみつマルシェ

牛と暮らす中で生き物愛が盛り上がり、2022年6月、大多喜ハーブガーデンで牛飼いが作るチーズ工房、地元養蜂家の非加熱はちみつ、地産果実から酵母を培養するパン屋など房総エリアの地元の店42店舗を集めて「パンとチーズとはちみつマルシェ」を開催した。地産地消にこだわったマルシェには近隣県からも1,000人以上が来場し大盛況だった。

山とスパイス市

続いて2022年9月には、市原湖畔美術館で「山とスパイス市」を開催。ちょうどゴールデンウィークに子牛を放牧し始めて、山の魅力を強く感じた。自然の実りが山から来てると思った。水も植物が育つエネルギーも鹿や猪たちの生命力もすごい。そのエネルギーをみんなと分かち合いたいと企画したのが「山とスパイス市」だ。天然の牧草を食べたジャージー牛の牛糞はまったく不快な匂いがないらしく、それでお香を制作して販売したところ人気商品にもなった。

これからどうしていきたい

縁側で繋がるエコビレッジを作りたい。

パッションポイント

動物や山の絵を描く

公式サイト、出版物など

Instagram（@romitt.picnic）高橋裕美

Facebook うたうファーム

チケット（私のできること、得意なこと）

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所（ホーム）

田んぼの夕焼け

お気に入りの場所（アウェイ）

ベトナム・ハノイ

つながり

・三星千絵（星空の家と小さな図書館）

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

三星さんからの紹介でインタビュー。ゼロから小規模酪農をはじめた高橋さん（小松ご夫婦）の話はとても面白く、凄いと思いました。いつか牧場にも行ってみたいです。（野田）