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【埼玉】服部満生子(みんなの保健室 陽だまり)

長年看護師として勤務したのち、退職後に草加市で「みんなの保健室 陽だまり」を始めた服部満生子さん。

プロフィール

一般社団法人みんなの保健室 陽だまり代表。

長年看護師として病院に勤務。民間病院に勤務中に健康生活支援室に携わったのをきっかけに、健康相談を気軽にできる場の必要性を感じ、退職後、病院に行く手前で気軽に誰もが健康相談ができる場として「みんなの保健室 陽だまり」を住まいのある草加で2015年から開始。4箇所の活動拠点で、多くのイベントを開催している。

草加市で「みんなの保健室」を開始

小児医療やがん医療に携わった後、大学での看護教育の経験を持つ。専門医療などの臨床や看護教育に携わってきた。知人から民間の病院を紹介されて手伝って欲しいと声をかけられた。公立病院の場合は、新しいことを始めるとき企画書を作り予算を申請。そこから予算がおりるまで3〜4年もかかるが、民間病院の場合は、企画を提案するとすぐに実行できるというスピード感に驚かされた。手伝いのつもりで始めたが、次第に面白くなってきたと話す。その提案のひとつに、現在活動している「みんなの保健室 陽だまり」の前身「健康生活支援室」があった。

病気を治すというより、地域で一緒に暮らすという支援の方法。「みんなの保健室」は、「みんなで保健室」の意味を含んでいて、暮らしや健康を互いに支援し合おうという「お互いさま」を意識してスタートしたそうだ。草加市内の喫茶店の空いている時間帯を使って看護師6人から始めた。活動を始めた当時は病気の相談が多いと思っていたら、自分の暮らしに関わる話や食べ物の話、友だちや夫婦関係の話など、話をしに集まってきてくれた。現在は地域の賛同する人々が加わり3箇所で「みんなの保健室」を行なっている。

インクルージョン型居場所

「みんなの保健室」に集まる方は、10代から80代まで幅広く、70〜80代が多いが子どもも大人も誰でも来られる場所として開かれている。活動していくうえで目指しているのはインクルージョン型居場所だと語る。同年代の交流だけでなく子どもから高齢者まで世代を越えた「学校や家庭、 家族、職場とも異なる第3の居場所(サードプレイス)」であり、大家族をイメージした拠点だそうだ。地域の中に誰もが立ち寄れるほっとする場を目指し、医療・教育・福祉の重なり合う拠点。大人も子どもも来れるフリースクールのようなものだ。ある男性が、大人のフリースクールを作ってほしいと服部さんに話してきたそうだ。理由はここにくる理由として自分は勉強できるから来てるという。様々な人と交流し学び補完し合うことができる。

これからどうしていきたい

「陽だまりの家」構想を実現したい。

保健室のほかに、個食対策のリビング、子どもたちの居場所、フルースクール、世の中の問題や企業と結びつけながら解決するLab(ラボ)、さらに生き甲斐、役割支援、就労支援を行いながら共生社会を作っていきたい。

パッションポイント

油絵を描く、旅行

公式サイト、出版物など

陽だまり

チケット(私のできること、得意なこと)

来てみてください。居場所の事例の話できます。

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

松並木(日本の道100選)

お気に入りの場所(アウェイ)

東京

つながり

桑原静(BABA lab)

紙芝居屋のbenben(紙芝居師)

中村八千代(ユニカセ・ジャパン)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

桑原さんからの紹介でインタビュー。地域の中にある「保健室」は未病だけに留まらず、多世代交流の場にもなり、コミュニティにもなっていく。全国各地にも似たような話はたくさんありますが、「陽だまりの家」構想のように、さらに拠点となってより共生社会のモデルになっていくのを楽しみにしています。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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