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【さいたま】桑原静(BABA lab)

出産育児を機に独立して、シニアの働き方を支援する「BABA lab(ババラボ)」をさいたま市で開始。100歳まで働ける工房運営やシニア支援の事業を精力的に行う桑原静さん。

プロフィール

1974年さいたま市生まれ。学生時代よりWEB関連の制作を請負い独立、20代は、国内自動車メーカーのWEBコミュニティサイトの企画・運営をプロジェクトリーダーとして推進、コミュニティが企業へもたらす価値について産学共同研究を行う。WEBではなく、リアルのコミュニティづくりに興味をもち、30代は、NPO法人コミュニティビジネスサポートセンターで、都市部から集落まで、全国の様々なコミュニティの立ちあげや事業化支援に携わる。中でも、シニアのコミュニティや働き方に興味があり。2011年『BABA lab(ババラボ)』事業をスタート(合同会社ババラボ創業)。40代は、「年をとってできないことは増えるけど、できることがある」を信じて、長生きするのも悪くないと思える仕組みづくり・社会づくりを目指す。2020年からは、超高齢社会の課題をテクノロジーのチカラを使って解決すべく「シビックテック活動」にもチカラをいれている。広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会幹事/認定コミュニティビジネスコーディネーター/さいたま市社会教育委員 など

大学在学中からWEB制作の道へ

埼玉県さいたま市(旧与野市)で生まれ育ち、小さな頃から少女漫画やアニメが好きで、粘土を使ったクレイアニメーションをやってみたいと日芸の映画学科に進学した。在学中にインターネットが普及しだして、友人とWEBサイトのデザインなどを始め、次第に仕事として受注することになった。卒業後もフリーで受けることも増えていき、自動車メーカーのWEBコミュニティにも関わるなどした。中でも「犬とのおでかけ情報サイト」「子ども向けサイト」は大きな反響を呼んだ。2007年からはコミュニティビジネス支援のNPOに就職。全国津々浦々のコミュニティに関わるようになり、立ち上げや事業化支援などを通じてリアルのコミュニティが面白いと思った。

BABA labのはじまり

いつかは独立して地元で仕事をしたいと思っていた頃、結婚をし出産を迎えることになる。両親に子どもを預けている時、子育て用品が使いにくいとよく言われた。それがヒントにもなって、 「BABA lab さいたま工房」という孫育てグッズの職場をつくって、そのノウハウで高齢者が働ける職場づくりを支援したいとプランを具体化していった。祖母が抱っこ補助グッズを手作りしたことがBABA lab 誕生のきっかけとなったそうだ。さらに地方は農業など、高齢になっても活躍できる仕事があるが、都市部では定年退職後にできる仕事が少なく、自分が好きなことを生かしていく場所がない。そこでシニアが地域で活躍できる場を作ろうと考えた。そして空き家を工房兼事務所として利用し、BABA lab事業の第一歩として「BABA lab さいたま工房」がスタートした。

ヒット商品としては「抱っこふとん」がNo.1で、高齢者でも抱っこしやすいように、横幅を広めに作成し安定感を確保。通気性がよく、赤ちゃんの肌に優しいガーゼを使うなど工夫されている。ほかにも芝浦工業大学デザイン工学科と一緒に開発した「ほほほ ほにゅうびん」は、メモリを大きくすることで老眼でも見やすくし、瓶のデザインも花びら型にすることで持ちやすく、すべりにくく工夫されていて好評だ。

商品開発からイベント開催まで

BABA labさいたま工房のスタッフは登録制で、仕事は在宅でも工房でも可とし、おばあちゃんのみならず若い子育てママも登録していて、商品制作ひとつにつき300円〜5万円/月に稼ぐスタッフもいるそうだ。最近は、BABA lab さいたま工房だけでなく、幅広い高齢者支援事業を行い、行政受託の仕事も増えているそうで、セカンドライフセミナーや場の運営も行う。シニアの声を聞き、生き様を可視化して発信していると語る。

イベント企画も充実しており、「ホンネ会議」ではシニアやこれからシニアになる若い人たちの“ホンネ”を聞く場として開催。毎年、注目しているテーマを取り上げているといい、2022年は新シニア世代をテーマに、時代と共に変化していくシニア像もアップデートしていく必要があると語る。BABA lab には行政のみならず企業からの相談も多い。

これからどうしていきたい

去年から、さいたま市で定年退職後にどうするのか問題についての相談があり、定年退職後の第一歩を踏み出せない方への課題について考えている。人生100年時代を迎える中で、定年以降どうするのかは大きな課題。

秋かららシニア向けの大規模アンケートを実施して、実態調査・分析をして、必要なものをサービスにしていきたい。

パッションポイント

ウクレレ(シニアに誘われて昨年はじめました)

公式サイト、出版物など

BABA lab

BABA lab オンラインショップ

BABA lab シニアチャンネル

チケット(私のできること、得意なこと)

・BABA lab さいたま工房に来てください

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

浦和競馬場(ウォーキングしています)

お気に入りの場所(アウェイ)

岐阜市(金華山からの風景が好きです)

つながり

直井薫子(CHICACU Design Office & Bookstore)

・服部満生子(みんなの保健室ひだまり)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

直井さんからの紹介でインタビュー。BABAラボはコミュみティ活動を始めた頃からよく耳にしていて、ようやく話を聞く機会をいただきました。インタビューでは伺えてないですが、大学に行く前の経歴もとても興味深いので、いつかゆっくりお話を聞いてみたいです。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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