シングルマザーになって介護の世界に転身。体験型福祉イベント「ハピスポひろば」を主催するなど活躍する高山さや佳さん。
高山 さや佳
NPO法人 HappySpotClub 代表理事
株式会社ゼロへの道のり 代表取締役
宅幼老所 和らぎの家 管理者
東京動物専門学校卒業後、アメリカへ2年半の留学。帰国後は、英会話スクール講師から、介護職へと転身。現在は介護福祉士として、宅幼老所を経営しながら、NPO法人HappySpotClubの代表として活動をしている。2011年に民間の福祉ボランティア団体を立ち上げ3000人以上が集まる福祉イベント「ハピスポひろば」を2019年まで開催。2016年よりコミュニケーションスペースごちゃまぜカフェを4年間運営後、現在は、長野市内の古民家を活用した「みんなの居場所・かえるのいえ」をスタート。NPO法人の活動の傍ら、学生や地域へ向けて講師としての活動も行っている。
長野市で生まれ育って、将来はパークレンジャーの仕事に就きたいと憧れて、東京の動物専門学校へ進学。その後、アメリカ・フロリダにあるSt Petersburg Collegeに留学.。2年半後帰国。日本に帰ってからの生活は、順風満帆とはいかず、7年間の結婚生活を経て離婚。子ども2人を育てるシングルマザーとなったが、コンビニエンスストアやラーメン屋、英会話スクールで生計を立てながらの子育てに段々と精神的にも追い込まれていった。その頃に知人から介護の仕事をしてはどうかと勧められ、介護の世界に転身した。
自分が物心ついた頃から、中学二年まで、おじいちゃんの介護をしていたことを思い出した。高齢者施設に出勤した時、施設の匂いがどこか懐かしくも感じた。実際にやってみると介護の仕事はたくさんの発見があった。離婚など経験した高山さんにとって、お年寄りが相談相手にもなってくれた。自分にも何かできることはないかと介護技術について勉強を続けた。ある日、障害がある子たちが施設にきてくれた際に、ダンスや歌を披露してくれた。それを見たお年寄りが涙を流して喜ぶ姿を見て、そこに答えを見つけた気がした。その日、面識もない障害がある子から「やっと会えたね」と声かけられた。辛いことも多かったが、その時、心から生きていてよかったと思えた。
2010年12月31日。初めてのイベントを企画した。大晦日、子どもたちは、家族で過ごすのが楽しみなのに、家事や仕事に大人たちは忙しい。そこで家事や大掃除をみんなやめて、家族と一緒に居られることが大切であることをメッセージにしたイベントを、大晦日にやろうと決意。周囲に声をかけていった。ギター演奏できる人など何か出来そうな人を集めた。年明けすぐに、ボランティア団体としてHappy Spot Clubを設立。それをきっかけに会議室で30人ほどが参加する小さなイベントをスタート。2016年にNPO法人化するまでに至る。
そんなある日、信州プロレスのグレート☆無茶さんを招きおこなった講演会で、重度の障害がある青年たちと知り合いになった。その青年たちは、グレート☆無茶さんに自分もプロレスをしたいと熱く語り、気がつけば障害者プロレスの手伝いがスタート。2013年の体験型福祉イベント「ハピスポひろば」で障害者プロレスを企画することになった。その年の「ハピスポひろば」では、体育館に1500人以上が集まった。その後、4回目から9回目まで長野市多目的スポーツアリーナ ビッグハットで2000〜3300人集めるまでにイベントは拡大していった。
2016年からはコミュニケーションスペース「ごちゃまぜカフェ」を開始し、居場所づくりの活動も始めた。継続してみんなが来てくれる場所にするため、介護の仕事はやめて、カフェの運営に専念した。2020年以降コロナ禍でカフェは閉店したが、みんなの行き場がなくなってしまうからと、2021年からは古民家を活用した「みんなの居場所・かえるのいえ」をスタート。生きづらい思いをしている人たちの問題を丁寧に解決をする場所にと仲間たちと立ち上げた。2019年には株式会社を設立。千曲市で高齢者のための「宅幼老所 和らぎの家」の運営もスタートした。
夢は消えてなくなること。
私たちが、活動をする必要がなくなる世の中がくること。
それが、私たちの願いです。
ぬか床の手入れ
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※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。
長野県高山村
長野県長野市大岡
長野県長野市戸隠
色んな国の言葉が飛び交うNY
・樋端佑樹(大人と子どもの精神科医)
・鈴木真知子(この街学園/アトリエももも)
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
樋端先生の紹介。とにかくエネルギーを感じる方で、3000人超もの観客を魅了するイベントを運営するのは脱帽です。またゆっくり話を聞かせてください。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |