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【岩手】宮崎達也( co-ba kamaishi marudai)

復興支援で岩手県釜石市を訪れ、三重県鈴鹿市と二拠点生活しながら「co-ba釜石」や空き家再生などに取り組む宮崎達也さん。

プロフィール

三重県鈴鹿市で株式会社宮崎建築事務所を経営。2012年から東日本大震災の被災地である岩手県釜石市に移住し、釜石と鈴鹿市の2拠点移住をしている。釜石では本業(建築設計)の傍ら、釜石大観音仲見世の再生に取り組んでいる。

2015年に釜石大観音仲見世リノベーションプロジェクトを立ち上げ、2018年には空き家になっていた、元おみやげ屋マルダイをシェアオフィスco-ba kamaisi marudai にリノベーションし、運営を行っている。その他、合同会社sofoが、直営するカフェ(sofo cafe)のリノベーションや、ゲストハウスあずま家のリノベーションにも携わる。

一方、地元鈴鹿では空き家活用ユニットBlanc-Co(ブランコ)を立ち上げ活動中。

釜石に移住し、co-ba釜石を立ち上げる

三重県鈴鹿市で生まれ、大学で建築を学び名古屋の会社に就職するが、5年後に父親が経営する鈴鹿市の建築事務所に転職。12年前に父親が他界をし、代表取締役を継ぐことになった。2011年の東日本大震災が発生。当時は地元の青年会議所に入っていて、そこで支援活動として岩手県をおとずれる。翌年、復興工事などの設計を行うために移住(2拠点居住)。被災した施設を再建したりする中で、建物や町の再生のみならず、産業の再生が必要だと感じていく。

2015年「釜石○○会議」というイベントに参加。何か新しいことに挑戦したい人が仲間を募ることのできる場で、釜石大観音仲見世を復活させたいと想いを伝え、地元の人たちと「釜石大観音仲見世リノベーションプロジェクト」を発足。シャッター通りとなってしまった商店街の再生を目指し、流しそうめんやハロウィンイベントなど行った。

2018年には空き家のひとつで元おみやげ屋マルダイをリノベーションし、シェアオフィス「co-ba kamaishi marudai」を仲見世通りにオープン。地域おこし協力隊「釜石ローカルベンチャー」を3期にわたって、会員として受け入れ、支援なども行ってきた。その他には、地元のフリーランスや、リモートワーカーなどの会員が利用している。起業者向けの講座などを開催するほか、交流会、地元作家の展覧会なども行う。

合同会社sofoと合同会社ロータイド

「co-ba kamaishi marudai」に続いて、釜石ローカルベンチャーの1人(2期生)を含む3人で、合同会社をつくり、クラウドファンディングで資金調達を行い400万以上の支援を集めた。そして商店街に直営カフェ(sofo cafe)をオープン。現在はsofoを退社し、元釜石ローカルベンチャーの1人がsofo cafeを運営している。

その後、仲見世の空き家や不動産物件を所有、リノベーション、賃貸などを行うために合同会社ロータイドを設立。2022年に1棟の空き家を購入し、リノベーションを行った。現在は株式会社LIFULLに賃貸し、子育て支援施設LIFULL FaM釜石となっている。

これからどうしていきたい

鈴鹿市では、空き家活用ユニットBlanc-Co(ブランコ)へ相談があった空き家を買い取り、リノベーションして再販を行う準備を進めている。そのために不動産業の免許も取得した。それ以外にも、建築事務所のある白子地区周辺の古民家を、1棟でも多く活用して、伝統あるまちなみを残していきたい。

釜石市では、引き続き釜石大観音仲見世のリノベーションを進めていきたい。具体的には、みちのく潮風トレイルのハイカーが立ち寄るための施設、宿泊施設や、アウトドアショップなどを整備したいと考えている。

パッションポイント

地元の小さな劇団に所属しているので、演劇の本(劇作)を書いてみたい。

公式サイト、出版物など

宮崎建築事務所

co-ba 釜石

Instagram(@miyazakiarchitects)宮崎達也

Instagram(@coba.kamaishi.marudai)co-ba kamaishi marudai

チケット(私のできること、得意なこと)

・コワーキング、ドロップインできます。
・展覧会、催事に来てください。

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

釜石大観音の広場
岩手県釜石市大平町3丁目9−1

お気に入りの場所(アウェイ)

善光寺
長野県長野市

千代崎海水浴場
三重県鈴鹿市南若松町539

つながり

宮本圭(シーンデザイン建築設計事務所)

手塚さや香(いわて地域おこし協力隊ネットワーク)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

宮本さんからの紹介でインタビュー。co-baを釜石で運営されたり、鈴鹿市でもリノベーションして空き家を再生したりと二拠点で活躍されてる宮崎さん。釜石大観音仲見世商店街の今後の発展が楽しみで、いつか訪問してみたいです。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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