100人、100通りの人生とまちの風景、キーパーソンに会いに行こう

【佐賀】松尾聡子(バーズ・プランニング)

デザイナーの活動をしながら、唐津市加唐島の椿油を使った化粧品をプロデュース。さらに椿を絞った後に出る残渣を使ったコンポストなど循環型社会の取り組みも始める松尾聡子さんにインタビュー。

プロフィール

佐賀県唐津市出身。総務省 地域力創造アドバイザー。
麻生情報ビジネス専門学校 福岡校 非常勤講師。
広告・デザイン会社を立ち上げ、デザインの仕事をする一方で、地域の活力となる商品を作りたいと、唐津市加唐島の椿油を使った化粧品をプロデュース。2017年に地域素材を使った優れた美容商材のコスメアワードで優秀賞を受賞。2018年には「若い経営者の主張大会」に出場。加唐島のでの取り組みについて発表し九州代表に選ばれる。そして2019年に第3弾目となる化粧水を発売し、九州ビューティーアワード最優秀賞を受賞。2021年までに自身のオリジナルブランド「TBK」をシリーズ化。

専門学校をでてデザイン事務所に就職

生まれ育った佐賀県唐津市呼子町は、イカが有名で呼子漁港周辺での「呼子朝市」や「イカ祭り」は観光客にも人気だ。高校を卒業して福岡市のデザイン専門学校に通い、二十歳で名古屋市のデザイン事務所に就職した。約3年間はDTPなどのデザイン業務に就き、その後福岡市に戻ってくる。福岡ではデザイン業務以外のプロモーションや広報のようなことも行い、自分が提案し一から作れることが出来ることに喜びを感じていた。しかし会社が倒産してしまったため、28歳で自身でデザイン会社を作って独立する。独立後はデザイン業務を行いながらノベルティグッズなど、地域のブランディングをする仕事なども行い、営業先を自身で探していたところ、2015年に父親に唐津市にある加唐島(かからしま)の椿油の素材が良いと教えてもらった。

椿をつかって地域をまるごとデザイン

唐津市の加唐島は日本書紀にも登場してる小さな島で、島の特産品は椿油がある。この椿油をブランディングしようと地元の方に話を持ちかけていったのだが、過疎化が進み、後継者不足の問題が立ちはだかった。それもで何度も足を運びながら椿油を使ったワークショップを島内で開催。こうした取り組みで島の方との交流が深まり、OEMで椿油を使った石鹸の製品化が実現。加唐島の椿油を35%配合し、メイクも落とせるエイジングケア石けんを販売開始。2017年ジャパンメイドビューティーアワードで「優秀賞」を受賞した。その後もスキンオイル、バームなども製品化していく。

相次いで化粧品を開発・販売していったが、コスメの世界は狭いと感じ始めていく。どのメーカーも素材の良さを競い合い、環境にどう配慮するかなど地域コスメとして戦うには厳しさを肌で感じた。そこで化粧品以外の商品を考えようと、2021年からは食用椿油と椿油ドレッシング「椿の島から。」のラインナップを発表した。佐賀県川副町の完熟トマトを使用し、唐津上場産の新玉ねぎとのかけあわせたドレッシングも作った。

これからどうしていきたい

椿の残渣(ざんさ)をつかった商品開発に取り組んでいく。ゴミではなくし、循環していく。コンポストを唐津商業高校の生徒一緒に商品開発して、肥料をつくり、佐賀県内の美化活動として2022年から活動を始める。

地域の魅力を掘り起こす、地元をよくする循環を高校生に伝えていきたい。

パッションポイント

仕事、イラスト、ものづくり

公式サイト、出版物など

公式サイト

オンラインショップ

チケット(私のできること、得意なこと)

・椿油の搾油体験、椿クリームつづり体験できます

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

呼子町/ 台場
佐賀県唐津市呼子町呼子湾周辺

お気に入りの場所(アウェイ)

長垂海水浴場
福岡県福岡市西区今宿駅前1丁目22

つながり

大島久典(AZlinks)

小田切裕倫(Challite)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

大島さんからの紹介でインタビュー。20代はじめによく唐津にはドライブに出かけたことがあり、そこで椿を活かした地域おこしをしてると聞いて、お話を伺えるのを楽しみにしていました。いろいろ話を聞いていても才能ある方だなと実感しました。いつか唐津にも遊びに行きたいです。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
野田国広の記事一覧