名護で飲食店や観光案内をしている宮里美智留さん、名護の歴史や文化にも精通している街の案内役です。
1975年生まれ、1999年沖縄国際大学卒業、2006年から飲食業に携わる
2012年やんばる畑人プロジェクト加入。名護やんばるにこだわり、PRすべく農・商・工連系の第6次産業を目指した移動販売カンパーニュ号で県内様々なイベントに参加。その後循環型農業・畜産業を行いながら宿泊業・飲食業を営む友人の店を手伝い、4年前に独立。
沖縄本島の北部に位置する名護市。金武町・恩納村以北の12市町村を『やんばる』と言う。2000年には九州・沖縄サミットが開催された。面積の10%を米軍基が占め、近年では普天間基地の辺野古移設問題で話題となった地域でもある。約600年前に琉球王国時代の領主だった按司(あじ)の居城だったと言われている名護城(なんぐすく)など、江戸幕府下の薩摩藩と中国大陸の清朝との間で、独立と独自の文化を持ち続けてきた地域でもある。
名護で生まれ育った宮里さんはホテルでの勤務を経験した後、1960年製のフォルクスワーゲンボックスカーを使って沖縄本島で移動販売を始めた。名前は、campagne号(カンパーニュ号)。フランス語で田舎を意味する。沖縄の田舎、ここやんばるで採れた美味しい野菜やパン、お肉、惣菜、ドリンクなどを届けた。添加物・化学調味料を使わないものを厳選して農家と飲食店などと連携してプロジェクトにも取り組んだ。県内を移動しながら名護のまちをPRする。そんな取り組みを4年くらいやったと言う。
2017年、築70年以上の古民家で、建物としては国の重要文化財にも指定候補予定の地で『蓬莱(ほうらい)』を開業した。先輩の友人だった大家さんから活用する人がいなければ取り壊して駐車場にするという話を耳にして、それならば自分がやると手を挙げた。店名の『蓬莱』は、1458年に鋳造・首里城正殿に梵鐘され、現在は沖縄県立博物館美術館に展示されている「万国津梁の鐘」銘文にも刻まれる「蓬莱島」。中国とも日本とも親密な関係にあり、この二国間に沸き出づる島。世界の懸け橋となる島でもある。また、蓬莱は古く中国では仙人の住む仙境の1つとされ、ある説では琉球ではとも言われている。懸け橋、つなぎ手、よりどころ等々。そんなお店にとの想いから店名にしたそうだ。
歴史・文化・自然・食を通して名護を伝えていきたい。との想いから、各所散策やガイド案内、また、師匠で名護市文化財保存調査委員長岸本林(名護のインディージョーンズ)氏のもとで、各種ガイドブックの作成や調査の手伝いも行っている。古酒やアグー豚など琉球古来から伝わる食文化についてはもう一人の師匠、島袋正敏(名護のお茶の水博士)氏からも教わっている。テーマは『今も昔も、“名護は最高におもしろい”!』これからも名護を究めるため、学びを深めたいと熱く語ってくれた。
初めてお店を訪問したお客さんが驚くのは、メニュー表がないということ。手軽に食べられる生野菜や、名護ならではのモーイ豆腐(イバラノリの寄せ物)、マグロのカマ、洋風のチーズやおつまみなど25種類近く大皿に盛られてカウンターに並んでいるほか、常連さんの好み、初来店のお客さんの場合は会話をしながら、そのお客さんが好きな料理を出したりするという。
小学生の頃は、学校から帰ってすぐ、おやつではなくご飯を食べていたと言う。晩ご飯の分まで食べてしまうので、自分でご飯を炊いて夕飯の準備をしていたそうだ。中学生になって議員をしていた祖父に、市役所で働くなら何をしたいかと尋ねられた。いろんな地域の重箱や世界の食文化の研究をしたいと答えたそうだ。とにかく名護が好きで歴史期や文化、自然、人すべてにおいて興味を抱き、勉強するのが好きだと話す。
名護には文化財が84個、指定候補まで合わせると約600個ほどあり、市内55区全てにいづれかを有している。これは県内唯一である。地元の方にはあまり観光資源がないと思ってる人も多いそうだが、これまで学んできたことを活かし、観光客の方に合わせた案内もできるそうだ。観光地を案内し、蓬莱で食事を楽しんでもらう。蓬莱が名護でのコミュニティの中核として食文化や人との交流、観光案内の拠点にもなっている。
ユートピアのような、いこいの場所、人とのかけはしの場所であり続けたい。
繋ぐ(つなぐ)旬の食材を使った地域のおばぁの料理
継ぐ(つぐ) やんばるで集う人の交流の場
紡ぐ(つむぐ)やんばる各種案内
本が好き、探検冒険
・名護を案内します |
※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。
ジュゴンの見える丘
沖縄県名護市嘉陽768−1
褶曲(シュウキョク)
沖縄県名護市天仁屋71
彌彦神社
新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2887-2
公式サイト
北海道
九重の夢大橋
大分県玖珠郡九重町大字田野1208番地
公式サイト
タイ
【じゃらん】国内25,000軒の宿をネットで予約OK!2%ポイント還元!
・三浦淳(川崎市産業振興財団)
・山川敬(勝山BASECAMP)
※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。
三浦さんから紹介されてインタビュー。名護のことを語ってもらい始めると止まらない、溢れんばかりの名護愛がたくさん聞けます。蓬莱には行ったことはないですが、きっと店内も賑やかな楽しい空気に包まれてるんだろうなと感じるインタビューでした。名護にも絶対に行きます。(野田)
インタビュー・野田国広(編集部) グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。野田国広の記事一覧 |